防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   892号 (2014年10月1日発行)
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裾野市等との訓練に参加
陸上自衛隊特科教導隊

 9月1日、特科教導隊(隊長・小野真嗣1陸佐=富士)は、静岡県総合防災訓練に伴う裾野市等との共同訓練に参加した。
 前段訓練は朝8時、裾野市で深度6弱の地震(東海地震)が発生。隊は、第303観測中隊から連絡班(班長・小栗2慰)3名を裾野市役所へ派遣。
 速やかに被災状況を把握、各関係機関担当者を含む裾野市担当者と細部調整を実施した。
 後段訓練は研究発表方式で「震災から35日後に富士山噴火に関する兆候が発生」との想定で、裾野市が現在抱える問題点や予測される事態への対処案を発表。
 特科教導隊は、「防災訓練というと自衛隊主導の訓練と成りがちだが、本防災訓練は自衛隊の能力を有効に運用するために『裾野市として何ができるか』を検討する場となった。
 自衛隊と共存してきた裾野市だけに、『自衛官の生命の価値』にまで踏み込んだ議論がなされる等、地域としての防災意識の高さを感じる訓練だった」としている。


世界文化遺産を一望
ヘリ体験搭乗
富士駐屯地

 富士駐屯地(司令・武内誠一陸将)は、9月13日、東部方面ヘリコプター隊(立川)の支援を得て、駐屯地モニター、援護協力企業及び隊員家族など29名に対してヘリ体験搭乗を実施した。
 当日は、天候にも恵まれ山中湖など富士の雄大な景色を眼下に望むことが出来た。搭乗を終えた参加者からは「上空から見る郷土の景色に感動した。良い体験をした」と喜びの声が聞かれた。
 また、体験搭乗の待機時間には最新の装備である10式戦車を始めとした展示装備品を見学し、陸上自衛隊及び富士駐屯地に対する理解を深めた。


〜中央即応集団〜
魁の風
Central Readiness Force
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PKO事務局長らが来訪

 8月20日午後、内閣府国際平和協力本部事務局長(煖エ礼一郎氏)、同参事官(伊従誠氏)らが、南スーダン共和国ジュバ市のトンピン地区にある派遣施設隊第6次要員(隊長 野村昌二1佐)の日本隊宿営地を訪問した。
 事務局長らは、日本隊宿営地到着後、隊長から日本隊の状況について説明を受けた後、宿営地内を視察した。
 煖エ局長は「今後日本がどのようにPKOに取り組み、どのような役割を果たしていくのか参考としたい」と述べた。伊従参事官は「現場の雰囲気を肌で感じる事ができた」と述べ、宿営地を後にした。

 
イェイロードの補修整備を完了

 南スーダン派遣施設隊第6次要員は、8月30日、南スーダンの首都ジュバ市内にあるイェイロードの補修整備(総距離約2q)を完了した。
 この道路は8月8日に完了したJMC(ジュベル・マーケット・チェックポイント)ロードと市内を結ぶ幹線道路。JMCロードと同様に道路上の凹凸や路肩が崩れた箇所があったため、マラム(道路の整備に使用する粘りのある砂)等の現地採取土を使用して整地するとともに、崩壊した路肩には長さを延長した暗渠を埋設した後、土砂等を覆い被せることにより補修した。
 現場は車両の往来の激しい道路で、乾燥したマラム特有の赤い砂埃が視界を遮り、事故を招きかねないため、警務班や警備班等は現地警察と連携し、的確な交通統制により安全を確保しつつ活動を進めた。
 マラム等約400トン(大型ダンプ約150台分)、排水整備4箇所の補修整備は、施設器材小隊(小隊長上野1尉)が担任し、雨季にも関わらず天候に恵まれ、8月14日に開始した活動は、ほぼ予定通りの工程で完成した。


活躍するOBシリーズ
「頑張っています」新しい職場
東京海上日動火災保険 小綿 功
"その時"はあっという間
小綿氏は平成25年11月に岩手地本岩手地域援護センターを2陸尉で定年退職。55歳

 私は、平成25年11月岩手地方協力本部岩手地域援護センターを最後に定年退職し、現在は東京海上日動火災保険株式会社盛岡中央支社で営業担当をしています。在職時、私は援護班長として勤務し、延べ約600名の隊員の再就職の支援を行いましたが、私もついに再就職をし、半年が経過しました。
 最初に、皆様の職業選択の参考としていただきたい、私の現在の仕事の特徴と感想は次のとおり3つあります。
 1つ目が「自身の経験を活かせる仕事」であることです。私の場合は、援護班長在職時、隊員の受入先企業の開拓等のため様々な企業を訪問し、多くの経営者の方々に面会する機会に恵まれました。この経験により、ビジネスマナーやコミュニケーション能力が格段に向上し、現在の営業担当の仕事に大いに生かされています。
 2つ目が「他隊員の希望の少ない仕事」であることです。私の場合は、援護班長の勤務経験から、再就職先として営業職を希望する隊員が少数であることを承知していたため、この仕事を選び、他の隊員との競合もなく就職できました。
 3つ目が「やりがいのある仕事」であることです。在職時には自衛官として、微力ながら国家・国民を守って参りました。現在は保険の仕事を通じて個人(お客様)を守るやりがいのある仕事だと思っております。
 次に、再就職後半年を経てのこれらの実感と就職援護業務を担任した経験から、皆様にお伝えしたいのは次のことです。
 まず、「自己管理をしっかりすること」です。自衛隊では、教育訓練・服務指導を通じて親身に隊員の面倒を見てくれますが、民間ではそうはいきません。健康管理を含め自己管理をしっかりしていくことが大切です。
 また、「常に勉強する姿勢を忘れないこと」です。資格を取りなさいとよく言われると思いますが、闇雲に取るのではなく、自らの生きがいや目的に合致した資格取得目標を定め、常に勉強する気構えを忘れず努力することが大切です。
 最後に、自衛隊で頑張っている者、良い評価を得ているものは、間違いなく民間でも活躍が期待できると思います。締めくくりに、次の言葉を送ります。
 「定年は、あっという間にやって来る」「任満は、あっという間にやって来る」
 私も少しでも後輩の方々の範になれる様に頑張ります。


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