防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   890号 (2014年9月1日発行)
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スポーツよもやま話
根岸直樹
「戦友」石川遼への思い
松山 英樹
〈プロゴルフ・LEXUS〉

 ゴルフの松山英樹プロ(22)=LEXUS=と偶然にお会いする機会に恵まれて、珍しく雑談ができた。そのとき「遼君(石川遼プロ、22才、カシオ)のことを、本当はどう思っているのか」と冗談まじりに聞いてみた。マスコミの前では本心を絶対に話さないことを知っていたので「同年配でなければよかった」くらいの返事が返ってくればしめたもの、と思っていたのだが、「頑張ってますね。ボクとしては友人とかというよりも"戦友"だと思ってるんです」という返事だった。
 「戦友」とは考えた答えだな、と感心したものだった。ふたりとも小学生の頃からゴルフになじみ、石川が高校卒業と同時にプロの道に進んだのに対し、松山は東北福祉大に進学、プロの経験には約4年の差がある。しかしいまは共にプロ。世界で技を競い合っている。まさに"戦友"なのだ。
 この勝負は果たしていつつくのか。ともあれ引退するまでは続くだろう。で、現段階で「どっちに軍配が上がるか」となると、これはプロの評論家でも難しい。まして素人では喧々がくがく。収拾がつかなくなってしまうだろう。
 舞台が日本だけなら優勝回数、獲得賞金額など比較できるのだが、国外の選手権が加わると、なおさら難しくなってくる。「石川は世界ランク90位以下じゃないか」「松山は30位以内で頑張ってるんじゃないか」「米ツアーの初V(5月に行われた米男子プロのメモリアルトーナメント)も松山だぞ」となってくると、どうにも納まらなくなってしまう。
 しかし、両プロの目標はいずれも「マスターズ制覇」しかない。「英樹は3年前、初めてローアマチュア(最優秀アマチュア)に輝いたときも、満足していなかった。世界一へ向けて戦い続ける気持ちとは、ボクと同じ。それまでは、何が何でも競い合っていく」と石川プロ。
 松山プロも「遼の気持ちはわかりすぎるほどわかる。これまではとにかくシード権が欲しいから、大崩れしない無難なゴルフをやっている感じだったが、それでは世界一は無理。どんなことにでも思い切ってぶつかっていくべきだ」といっている。
 8月に入って両プロとも渡米、初旬の全米プロ(ケンタッキー州)に続き、全米ツアーの最終戦となる中旬のウインダム選手権と続けて出場したが、松山プロはウインダムに予選敗退。石川プロも最終日に力尽きて、自己ワーストの28をたたいて、今季のレギュラーシーズンを終えた。
 「記録はどうあろうとも、自分の中では成功体験だったと思っている。英樹よりは進むスピードが遅いかもしれないけど、これが自分のペースというか、人生なのではないかと思う。これからはい上がって、英樹といつも対等に勝負したい。勝負というなら、それからのこと。戦友によろしく」と石川プロ。
 松山プロも「ウインダムの予選落ち。理想と現状のギャップがありすぎた。メンタル的にも不安定。このへんを次ぎからどう乗り越えていくか、遼と話し合って、お互い技術だけでなく、精神面でも競い合ってやっていければ…。メモリアルトーナメントの優勝?(オハイオ州)もう、ずっと以前の話しと思って下さい。あれで遼に勝ったなんて、考えてもいません」と話している。
 松山英樹と石川遼の"戦友"プロ・コンビ。これから日本を背負って、世界のゴルフ界へ殴り込むことになる。活躍が、楽しみになってきた。


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Don't do stupid stuff!
ドウント ドゥ スチューピッド スタッフ
馬鹿なことをするな

 Hi! How are you doing? 皆さん、お元気でしょうか。朝夕は、涼風が吹くようになりました。朝の散歩に上智大学の前をとおり、JRの線路に沿った公園を通り抜けるときにも、風がやさしく迎えてくれます。8月初旬の米国滞在の気温14度から猛暑の東京に戻り、もう1か月が過ぎました。私にとっては、短い夏だったような気がします。博士論文の現地調査、短期留学が充実していただけに、獲得した知見と情報の処理に日々追われていますが、楽しい時間でもあります。

 さて、今回のフレーズは、"Don't do stupid stuff"「馬鹿なことをするな<CODE NUMTYPE=SG NUM=5916>」です。オバマ米大統領の外交政策に対するスローガンです。ヒラリー・クリントン前国務長官が、最近上梓し出版された回顧録「Hard Choices(困難な選択)」の中で批判したことで有名になりました。「Great nations need organizing principles,and"Don't do stupid stuff"is not an organizing principle."」「偉大な国家には組織的な原則が必要だ。『馬鹿なことをするな』は、組織的な原則ではない」と述べています。stupidは、「ばかばかしい、くだらない」で、stuffは、材料、原料のほかに、「ごみ、がらくた」という意味があります。

 残暑が続くと思います。食欲の秋のために、胃腸を整えて秋の味覚を楽しみたいものです。成人病予防のためには、一日、8,000歩が基準らしいですが、少し多めに設定して、食べながら痩せるのも楽しいものです。健康でストレスの少ない、陽気な生活を楽しんで下さい。
それでは、皆さん。See ya!
〈スワタケル〉


防衛ホーム 俳句コーナー

彼岸花寺に後継ぎなき話 大平光枝
新蕎麦の幟はためく道の駅 菊池 緑
松明を持つ手か細き虫送り 都築由佳
浦安に今もべか舟鯊の秋 中村かよ
喚声の野球場飛ぶ秋の蝶 船田藤三郎
島の秋歌舞伎衣裳の干されあり 渡辺成典
娘より濃く紅をさし敬老日 森 佳世
一呼吸ありて翅閉づ糸蜻蛉 岩城節子
野分過ぎ紫に明け浅間山 佐賀あかり
あきらめることを涼しと知りにけり 米田ふさゑ
曼珠沙華泣きだしそうな雲流れ 加川師亭
蝉の声遠くか細く季移る 岩田芳秀
一筆箋付けて届きし夏野菜 藤野恭子
野にありてこその色して吾亦紅 水島孝雄
こんな夜も有る気のしたるちちろ鳴く 内井紀代子
赤とんぼ飛び交ひ野辺を拡げたり 丸岡泥亀
   選 者 吟
影曳かず寝墓を渡る秋の蟻 成川雅夫
(「栃の芽」誌提供)


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