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自衛隊ニュース   879号 (2014年3月15日発行)
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航空自衛隊60周年
記念行事推進事務局設置
 今年、航空自衛隊は創設60周年を迎えた。航空自衛隊は、これを記念して各種行事を計画し、空幕に設置した推進委員会(委員長・総務部長 荒木空将補)が中心となり実施される。
 これにあわせ今月、空幕総務課に「空自60周年記念行事推進事務局」が設置された。今後、この委員を中心に、空自60周年を記念した各種の行事が開催される予定。
 事務局長 空幕総務課長 深澤1空佐は「創設から60年を経た今年は、航空自衛隊の原点を再確認し、将来へ飛躍するための基礎を固める年。これを記念する各種行事等を通じて、着実に進歩していく航空自衛隊の姿を部内外に広めていきたい」と述べた。
 本年は、3年ぶりとなる航空観閲式が実施される年にもあたり、航空自衛隊は60周年記念行事とあわせ、今年もますます部内外の広報に力を入れる。

日米下士官交流
日米最先任下士官等共同部隊訪問
 統合幕僚監部最先任下士官渡邊准尉は、2月5日から6日までの間、陸上自衛隊北部方面総監部、第7師団司令部及び陸上自衛隊冬季戦技教育隊への日米最先任下士官等共同部隊訪問を行った。
 自衛隊側から海上自衛隊先任伍長宮前曹長及び航空自衛隊准曹士先任新井准尉、米軍からは在日米軍最先任上級曹長ローレント上級曹長らが参加した。
 一行は、真駒内駐屯地の陸上自衛隊冬季戦技教育隊、北部方面総監部及び第7師団司令部を訪問、当該部隊の最先任上級曹長による概況説明・懇談及び装備品等の見学を行い、部隊任務及び特性等の理解を深めるとともに日米下士官交流促進を図った。
 冬季戦技教育隊においては、積雪地行動などの厳しい環境下における行動要領の教育等に関して概要説明を受け、スキー行動能力と環境適応能力の高さが求められる事などを理解した様子だった。また、移動途中において真駒内駐屯地グランドでスキー行動訓練を実施していた部隊を見るや急遽見学を実施した。複数の隊員が縦一列になり、それぞれをロープで繋ぎ息を合わせて行動している姿を見て、「チームワークがすばらしい」と在日米軍最先任上級曹長が驚きを見せていた。
 第7師団では、演習場において各種装備品の見学等を実施。当日は晴天であったものの気温はマイナス10度でかなり寒さを感じていた。「こんな天候はまだ良い。訓練になると吹雪のなか3、4日間は野営することになる」と現場の隊員の話を聞き、改めて厳しい環境での行動を要求される現場隊員の能力の高さに感銘を受けていた。また、7師団最先任上級曹長植田准尉との意見交換においては、准曹士隊員の現況と服務指導等の施策について活発な意見交換がなされた。
 今回参加した、海上自衛隊先任伍長宮前曹長は、「北方総監より、統幕、陸海空自衛隊、在日米軍がお互いに友好を深めることは重要であること、また闘える隊員を育成するとともに、家族支援もふくめ、各部隊最先任が中心となってリーダーシップを発揮してほしいとの訓話を頂いた。今後もより一層の情報交換を実施したいと考えている。真駒内駐屯地では冬季戦技教育隊の説明を受け、初めてバイアスロン・クロスカントリースキーのオリンピック選手を養成している現場を見学することができた。東千歳駐屯地では第7師団の説明を受け、装備品等を研修し、冬期での訓練の厳しさを体感することができた。また、意見交換会も実施し、相互の理解、信頼感をより深める事ができ、今後も統幕、陸海空自衛隊、在日米軍との共同活動等を実施してより深い友好関係を築いていきたいと考える」と語った。
 また、航空自衛隊准曹士先任新井准尉は、「特に、冬期における厳しい環境下での訓練管理、准曹士の服務指導、メンタル面の指導など7師団の最先任上級曹長植原准尉の熱意のある取り組みが印象に残った。また、北部方面総監、7師団長との表敬挨拶においては、准曹への期待が強く伝わり、戦闘員としてのモチベーションの強化を図っていることが伺えた。一方、隊員及び家族へのケアの重要性も陸上自衛隊として取り組んでおられることが確認できた。航空自衛隊准曹士先任としても、日常から訓練管理やメンタル面の強化、隊員・家族へのケアなど陸上自衛隊が行っている施策を更に学んで、糧と出来たらと感じた研修であった」と感想を述べた。
 在日米軍最先任上級曹長ローレント上級曹長は、「非常に良い部隊訪問となりました。特に地域特性による様々な困難を克服して任務に精励している隊員の士気の高さに感銘を受けました。今後も日米下士官交流を促進させ日米下士官の一体感を醸成していきたいと思います。最後に、今回の訪問を支援して下さった方々にお礼を申し上げます」と今後の日米下士官交流に意欲を見せていた。
 今回の訪問を計画した統合幕僚監部最先任下士官渡邊准尉は、「多くの方々による支援を頂き、所期の目的は達成できました。今後も下士官交流を深く浸透させていきたい」と話した。

航空自衛隊幹部学校後援会設立
 最寄り駅は「恵比寿」なのに所在地は東京都目黒区。そんな航空自衛隊幹部学校(学校長・尾上定正 空将)の後援会が3月1日設立された。ここ航空自衛隊幹部学校は同じ敷地内に「防衛研究所」「統合幕僚学校」「陸・海自衛隊幹部学校」「技術研究本部艦艇装備研究所」等があり、基地業務は航空自衛隊が持っている。今年は幹部学校創立60周年、市ヶ谷から目黒に幹部学校が移転して20年、そして目黒基地開庁20周年という節目の年でもある。
 会長には、発起人でもある平間文男氏が就任。相談役に尾上学校長、名誉会長に岡本智博元空将、賛助会員には空自OBで卒業生でもある宇都隆史参議院議員という錚々たる顔ぶれ。総会の始めには航空自衛隊幹部学校の紹介等もあった。ホストファミリーの募集案内なども行い「例年よりも留学生が多く、積極的に申し込んで欲しい」とは幹部学校総務課長。
 後援会設立に際し尾上学校長は「陸自幹部学校には後援会があったけど、空自幹部学校に後援会はなかった。この節目の年に後援会が設立されるとは学校長冥利に尽きる。後援会の人と戦略的互恵関係を作っていきたい」などと述べた。

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