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自衛隊ニュース   878号 (2014年3月1日発行)
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周囲と連携 人命を救助
脇田1佐に感謝状(空幕総務課)
 航空幕僚監部総務部総務課の脇田健一1空佐は、平成26年1月16日午前7時頃、埼玉高速鉄道鳩ケ谷駅構内で心肺停止中の急病人に対して適切な応急処置を実施し、駆けつけた救急隊員へ引き渡した。同急病人は2月には完全社会復帰を果たし、脇田1佐とも元気な姿で再会したという。また、電車の遅延も周囲との連携による迅速な対応で、最小限に止まった。
 当時、車内非常通報装置を聞きつけた脇田1佐は「自衛隊です」と名乗り車両内の急病人を車外の安全な場所へ搬送し、すぐに心臓マッサージを開始しながら他の乗客へ応援依頼、駅員へAEDの依頼と119番通報依頼を行った。救急隊到着までの間、埼玉高速鉄道の原助役と交互にAEDを操作するなど、適切な一次救命処置を行った。
 心臓マッサージは、『もしもしかめよ、かめさんよ』で始まる童謡「うさぎとかめ」を歌いながら行った。これは昨年12月迄勤務していた1術校1教部長時代に消防署員による救命講習で学び、その後の訓練で学校職員に指導していたとのことである。冷静な気持ちを維持しながらマッサージを行うためには最適なリズムだそうだ。緊迫した雰囲気の中、この方法は混乱した周囲を落ち着かせる効果もあったに違いない。
 脇田1佐は、「人命の懸かった一刻を争う場面でしたが、1術校で訓練した通りの事を乗客の方や鉄道職員・消防署の方々と連携して行うことができました」と語った。
 今回の人命救助の功績により、2月19日、同1佐に川口市南消防署朝倉署長および埼玉高速鉄道株式会社近藤社長から感謝状と記念品が贈られた。「勇気ある行動に心より感謝致します」と朝倉消防署長は述べていた。

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