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自衛隊ニュース   2013年10月1日号
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夏祭りの盛り上げはオレらに任せろ!

 学校が夏休みに入る頃になると全国各地の自衛隊の施設で、地域との交流を目的にイベントが行われるが、地元の祭りにも欠かせないのが自衛隊。「盛り上げはオレらに任せろ」とばかりに夏祭りで大活躍する自衛隊の姿を紹介したい。

将補グループ登場

 7月19日、那覇駐屯地(司令・菅野茂1陸佐)は空自那覇基地で陸海空自と沖縄地本協同開催による「サマーフェスタ2013」を行った。基地を開放し午後6時から太鼓演舞、続いて第15音楽隊、南西航空音楽隊とレキオ・ツー・スターズによる音楽演奏。このほか地域婦人会と陸海空隊員合同による盆踊り、地元出身の与那城エルさんのジャズライブ、石垣島出身グループ「きいやま商店」のライブが行われた。
 しかし、なんといっても今年の目玉はラッツ&スターの曲を歌う「在沖の陸海空自と沖縄地本の将補が結成したグループ、レキオ・ツー・スターズ」(レキオ=琉球、ツー・スターズ=2ツ星の将補たちの意味)。観衆約1万3000人を魅了、会場は興奮に包まれた。

撮影待ちで行列

 7月24、25の両日、第36普通科連隊(連隊長・近藤力也1陸佐=伊丹)は大阪市内で行われた「大阪天神祭り」で軽装甲機動車や高機動車などの装備品展示を第2中隊担任で行った。
 「大阪天神祭り」は日本三大祭りの一つで、毎年100万人以上の人出で賑わう。
 装備品の前では写真を撮る親子連れなどが多数見受けられ、夜には撮影待ちの行列ができるほど。「毎日暑いのに御苦労さん」と声をかけるなど自衛隊に対しとても好意的で、参加した隊員は「皆さんが応援してくれているのが実感できました」と笑顔で任務を完遂し、展示会場を後にした。
 8月3、4の両日には摂津市で行われた第38回「摂津まつり」で装備品展示を行い、ここでも訪れた市民らが長蛇の列を作った。

へそ音頭へそ踊り

 7月20日、上富良野駐屯地(司令・大場剛1陸佐)は中富良野町で行われた「なかふらのラベンダーまつり」でステージ演奏の協力、28日には上富良野町で開催された第35回「花と炎の四季彩祭り」の行灯制作と行灯担い手の協力を行い、大いに盛りあげた。
 29日には、富良野市の中心部を舞台にして開催された富良野地方の最大の祭り、第45回「北海へそまつり」で、へそ踊りの演奏協力を行った。駐屯地音楽隊は会場での1時間にわたる踊りの間「北海へそ音頭」の演奏を休みなく続けた。
 踊りにも駐屯地曹友会の第104特科大隊分会の隊員37名が参加し、統制のある見事な踊りとユニークな図腹を披露した。
 訪れた大勢の観光客や家族連れが演奏に合わせて手拍子や拍手を送ったり、踊りに合わせて表情が変わる図腹を大いに楽しんでいた。

元気あふれる

 8月3日、松本駐屯地(司令・後藤孝1陸佐)は松本市内で開催された恒例の夏祭り「松本ぼんぼん」に隊員98名が参加した。
 39回目となるこの祭りに今年は企業や学校などの団体から314連、約26700人が参加し、松本駅から松本城までの中心街、約6・4キロのコースを歌に合わせて踊り歩いた。
 午後5時から開始されたオープニングパレードでは駐屯地音楽クラブ20名がファンファーレに続き松本ぼんぼんの曲を演奏しながら市内を行進した。
 午後5時50分、松本ぼんぼんの軽快な音楽が流れると、連ごとに揃えた法被や浴衣、Tシャツを着た参加者は、うちわを手に踊りを開始した。松本自衛隊連78名は自衛隊らしい元気あふれる統制のとれた踊りを披露し祭りを盛り上げた。
参加した隊員からは「みんな楽しく踊れてよかった」などの声が聞かれた。
 この日は長野市で開催された第43回「長野びんずる」に13普連3中隊が協力、イベント「働く車ショー」に参加して軽装甲機動車と高機動車を長野駅前の通りに展示、老若男女問わず人気を博した。

休日返上で練成

 8月3日から6日までの4日間、秋田駐屯地(司令・橋爪良友1陸佐)は250年以上の歴史を持つ国指定重要無形民俗文化財「秋田竿燈まつり」に参加した。今年は過去最多266本の竿燈が夏の夜空を彩った。
 秋田駐竿燈部は休日も返上して演技班、囃子班ともに練成を重ね万全の態勢で竿燈まつりに臨んだ。
 午後7時の笛の合図とともに竿燈が一斉に立ち上がり大通りを埋め尽くし、囃子班の勇壮な囃子に合わせ、演技班の差し手が「力四分・技六分」といわれる妙技を次々に披露し、囃子と差し手の息の合った演技でまつりを盛り上げた。
 演技終了後には観客とのふれあいの時間が設けられ、囃子班の横笛に合わせて太鼓を叩いたり、自衛隊の竿燈を背景に記念撮影するなど、多くの観客でにぎわう中、4日間の幕を閉じた。

大臣も神輿を担ぐ

 8月10日、第22普通科連隊(連隊長・永田真一1陸佐=多賀城)は第62回「気仙沼みなとまつり」に協力し、街頭パレードを行った。この祭りは昭和26年から開催され、かつお一本釣り実況、仮装行列、花火師競演などを行う振興行事として多くの市民に親しまれている。
 パレードでは高機動車に小野寺五典防衛大臣、気仙沼市長、気仙沼市マスコットキャラクター「ホヤボーヤ」、インドネシア公使が分乗し、大通りを行進。中盤から第6音楽隊が登場し華やかに演奏を行い、さらに小野寺大臣と永田連隊長が御神輿の担ぎ手として参加、祭りは最高潮に達した。

最優秀賞を獲得

 7月27日、海自舞鶴地方隊(総監・井上力海将)は西舞鶴商店街で第38回「みなと舞鶴ちゃったまつり」の民踊ながしに参加した。
 舞監幕僚長、4術校長を先頭に90名の隊員は練習時、肩に力が入ってぎこちなかったものの、当日は男性隊員が勇ましい法被、短パン、草履姿、女性隊員は涼しげな浴衣の帯に粋に差したうちわ姿に着替え、準備万端で会場に向かった。
 会場の西舞鶴商店街を練り歩くにつれボルテージは徐々に上がり、仕事場では決して見られない健康的な汗とリラックスした笑顔で舞鶴音頭を披露。気持ちの入った踊りが審査員にも伝わり、最優秀賞を獲得した。

地域行事に併せて

 8月3、4の両日、海自佐世保地方隊(総監・吉田正紀海将)は第9回「させぼシーサイドフェスティバル2013」に協力、併せてJR佐世保駅みなと口広場周辺のメイン会場と海自干尽地区でサマーフェスタを開催した。
 メイン会場では3日に佐世保音楽隊のステージ演奏、4日はミサイル艇「おおたか」の一般公開と「ちょうかい」山車の展示、両日手旗・結索体験や海自の制服・写真パネル展示などを行った。干尽地区では両日、護衛艦「じんつう」の一般公開、えい船港内クルーズ、ゴムボート体験搭乗を行った。3日の夜にはシーサイドフェスティバルの花火に合わせ、停泊艦艇の電灯艦飾も実施。2日間とも蒸し暑い日となったが、夏休み期間中の土日ということもあって多くの子供たちや県内外からの観光客が来場し、大いに賑わいを見せた。

沿道から熱い声援

 7月21日、小倉駐屯地(司令・五十嵐淳1陸佐)は、約400年の伝統を誇り、毎年30万人の観衆が訪れる福岡県夏の三大祭りの一つ「小倉祇園祭り」で市中パレード演奏を行った。音楽部が約1時間、市内を陸自音楽部らしく規律厳正で威容あるパレード演奏を行った。
 27日には曽根訓練場近傍の「下吉田自治会納涼祭」を支援。駐屯地太鼓部が祭りにふさわしい3曲の演奏を2度行い、子供たちと共演して会場を盛り上げた。
 28日は第40普通科連隊が、210年の歴史があり毎年10万人を超える観衆が訪れる「戸畑祇園大山笠」に、戸畑が担任地域である第4中隊の隊員38名で参加。重さ約2・5トンある山笠の担ぎ棒2本を担当し、沿道からの熱い声援を受けながら地域の人々とともに最後まで担ぎ切った。

汗だくで設営支援

 8月1日から3日まで、大村駐屯地(司令・濱本博文1陸佐)は今年で34回を迎えた「おおむら夏越まつり」を支援した。大村市の一大イベントで、37名の隊員が音楽演奏やメイン会場の千提灯の設置と撤収を支援した。設営支援では日が照りつける中、隊員たちは汗だくになりながらも一つ一つ手作業で取り付け、丁寧に飾った千提灯は大村市街地をお祭りモード一色に明るく照らした。
 最終日、最大のイベントである総踊りに、大村市の25の企業・団体などとともに大村駐からも司令以下約150名の隊員が参加、汗をぬぐいながら笑顔で踊りを披露した。
 24日には駐屯地音楽隊が諫早市多良見町の駅前広場で「喜々津夏まつり」の演奏支援を行った。今年で3回目の支援で、祭りのオープニングを飾った。
 どの曲も盛り上がりを見せ、小さな子供たちにもお馴染みの曲では、演奏に合わせて可愛らしく踊っている姿も見られた。


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