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自衛隊ニュース   2013年4月15日号
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座間駐屯地に司令部など移駐完了
陸上自衛隊中央即応集団 
在日米軍との関係緊密に

 3月26日、陸上自衛隊中央即応集団(司令官・日熕ュ広陸将)は朝霞駐屯地から座間駐屯地に移転した。25日までキャンプ座間には、座間分屯地として陸自第4施設群と朝霞駐屯地業務隊の一部が駐屯していたが、今回CRF司令部などが移転してきたため、座間駐屯地となった。
 朝9時から座間市役所で始まった「中央即応集団座間移駐歓迎行事」には、座間市のキャラクター「ざまりん」も出席。最初に中央即応集団副司令官・西浩徳陸将補より中央即応集団座間移駐完了の報告が、遠藤三紀夫座間市長に対して行われた。遠藤座間市長は「中央即応集団司令部の皆様を迎えることを大変名誉に思い、多くの市民と共に心から歓迎致します」などと応えた。
 次いで座間駐屯地前での協力団体による歓迎行事。日燻i令官を始めとする車列が座間駐屯地の中に吸い込まれて行った。その後、米軍による歓迎行事。キャンプ中の人が集まったのではないかと思う程の大勢の人が中央即応集団司令部庁舎の前までを埋め尽くした。新しい庁舎前でのテープカット後、日燻i令官は「在日米軍との関係も緊密になり、国籍を越えた揺るぎない関係を築ける」などと述べた。
 これに先立ち前日25日には、東部方面総監・渡部悦和陸将と在日米陸軍司令官マイケル・ハリソン少将とで交わされた了解覚書の承認等を行い、CRFの座間移転の意義についての日米共同声明に、陸上幕僚長・君塚英治陸将と在日米陸軍司令官マイケル・ハリソン少将が署名した。


幅広い意見交換行う
君塚陸幕長を米第1軍団長が表敬

 4月4日、環太平洋の米陸軍を監督する米第1軍団長・ブラウン陸軍中将が在日米陸軍司令官らと共に君塚英治陸上幕僚長を表敬、陸幕第1応接室で会談を行った。会談内容は、▽アジア太平洋地域の安全保障環境▽日米同盟の強化▽日米陸軍種間の連携強化▽25年度実施予定の日米共同方面隊指揮所演習(YS)について。「幅広い意見交換を行った」(君塚陸幕長)。24年度のYSは昨年6月にハワイで、12月に仙台で行われている。12月のYS—63では、日本側から東北方面隊等約4500名、米側から太平洋陸軍司令部、在日米陸軍司令部、第8軍、米海兵隊等約1500名が参加した。


量産機を厚木に空輸
海自
運用試験等を行う51空が新型哨戒機P—1を領収

 3月29日、厚木基地において、P—3C哨戒機の後継機である国産新型固定翼哨戒機P—1量産初号機「5503」(機長・伊藤賢秀2海佐)の空輸完了式典が行われた。「5503」は12時30分に岐阜基地を離陸し、14時10分、航空集団司令官・重岡康弘海将、第4航空群司令・森田義和海将補をはじめ第51航空隊(司令・畠野俊一1海佐)の隊員約200名が見守る中、厚木基地に着陸。タラップを降りた伊藤機長以下搭乗員と畠野51空司令が重岡空集団司令の前に整列し、空輸完了報告を行った。
 重岡司令官は、初号機「5503」及び式典終了直後、初号機に引き続き空輸された量産2号機「5504」、6月に配備される予定の量産3号機、同4号機などを使用し(25年度末までに海自全体で7機体制、全機厚木基地に配備)、今後約2年をかけP—1の部隊配備に向けた運用試験とP—3Cからの機種転換教育を行う第51航空隊へ訓示。機体の耐用年数から既に除籍が始まっているP—3Cの後継機として、飛行性能や各種センサーの能力がP—3Cと比較して大きく向上しているP—1の「早期戦力化に全力を注げ」、P—1の戦力化に従事する「魁たる誇りを持て」などと要望した。


参加者200名超の大盛況
海自先任伍長制度創設10周年記念懇親会

 3月29日、グランドヒル市ヶ谷に於いて、「海上自衛隊先任伍長制度創設10周年記念懇親会」が盛大に行われた。海上幕僚長の河野克俊海将を始め鮒田副長、横須賀・東京の各部隊指揮官、海幕各部長・課長等、歴代海幕長・副長、歴代先任伍長などが参加し200名を超す大盛況振り。
 会は、第3代海上自衛隊先任伍長である夏目修曹長の「更に各先任伍長は団結力を持って職務に邁進し、また、後身の育成に努めて行く所存です」等の挨拶から始まった。次いで来賓代表の海上幕僚長・河野海将は「この10年間試行錯誤があったと思うが、次の10年間はこれを定着させ、より深化させるべきだと思う。この先任伍長制度発足により特に感心しているのは、陸空自及び在日米軍等の下士官同士の交流が深まった事で非常に良かったと思っている」等と祝辞を述べた。そして、畑中一泰第2代か以上自衛隊先任伍長の乾杯の音頭で宴は始まった。
 来賓紹介、スライドショー等、工夫された余興が盛り沢山。この10年間という歴史の中での様々な出来事を話し、久しぶりに会った仲間と友情を分ち合い、情報交換をし、あっという間に時間は過ぎた。
 統幕・陸・海・空自のなかで最初に出来た「海上自衛隊先任制度」。平成15年4月に発足し、この4月から11年目に入った「海上自衛隊先任伍長制度」。各地で活躍している先任伍長の役割は大きい。


より一層強靱な戦闘集団へ航空救難団隷属替行事
入間基地・横田基地

 3月26日午前0時、今月創設55周年を迎えた航空救難団(団司令・石野貢三空将補)が航空支援集団から航空総隊へ隷属替えになった。
 前日25日には、入間基地で航空支援集団司令官・廣中雅之空将に石野団司令が、指揮官旗と航空支援集団武道大会「優勝旗」を返還。廣中司令官は「この施策の狙いは、航空戦力が有する即応性や機動性をより有効に発揮できる体制を構築するため、戦闘機部隊等と救難部隊が脅威下において密接に連携し、より効果的な救難活動が実施できるように、指揮の一元化を図ることです」「特に、3・11、東日本大震災における目覚ましい活躍が、我々の記憶に新しいところです。数々の過酷な実任務を見事に完遂できたのは、諸先輩方の多くの血と汗と涙の賜であり、また、それを受け継ぐ諸君の努力の結果であることは言うまでもありません。航空救難団のOBの方々、現役諸君の、これまでの航空支援集団における活躍に対し、司令官として心から敬意を表します」などと訓示した。
 26日には入間基地で、航空総隊司令官・齊藤治和空将から石野団司令に指揮官旗を授与。齊藤司令官は「元航空救難団司令の1人としても救難団の精鋭諸官が加わった新生航空総隊が、より一層強靭な戦闘集団へと発展することを確信している」「平時における実戦の場に果敢に立ち向かってきた高い士気と誇りを持つ部隊として改めて深甚なる敬意を表す。その上で戦う航空総隊の仲間となったことの意義を今日のこの機会に今一度かみしめてもらいたい」などと訓示。その後横田基地に移動し、救難隊等の旗を航空総隊司令部庁舎に展示、新デザインの帽子などを披露した。
 航空救難団隷属替えについて石野団司令は「引き続き、That others maylive(他の人を生かすために、かけがえのない命を救うために)」をモットーに強い使命感をもって任務にあたるとともに、国の守りの主兵である航空総隊の戦力の一翼を担うべく更なる深化を図っていきます」などとコメントした。


相浦駐屯地へ第19普通科連隊が移駐し
西方混成団が誕生

 相浦駐屯地は、3月26日、桜が満開に咲き誇る中、来賓各位のご臨席のもと、晴れて西部方面混成団創隊の日を迎えた。
 これまでの第3教育団(25日廃止)に、福岡駐屯地(福岡県春日市)に駐屯する第19普通科連隊が加わり、『西部方面混成団』として新しく編成完結した。
 常備自衛官と即応予備自衛官を主体とした第19普通科連隊を西部方面混成団に集約し、即応予備自衛官等の平素の教育訓練の効率化と、有事においての迅速な戦力化を図り、方面隊の予備として運用の融通性を図ることを目的とするものである。
 西部方面総監宮下陸将は、「厳しい任務に即応し完遂しうる人材の育成」と、「部隊としての伝統を築き上げよ」の二点を要望され、「初代混成団長曽田一佐を核心に、一致団結して『練磨無限』を合言葉に任務に邁進せよ」と激励し、団旗を手渡した。
 初代西部方面混成団長として着任した曽田一佐は、訓示で「西部方面混成団の任務は、有事において、国家の最後の砦となる隊員を育てあげことにある。国の防衛に直結することを肝に銘じて、任務に邁進してもらいたい」と述べた。
 混成団は全国5つの方面隊ごとに設置され、西部方面隊が最後の発足となった。


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