防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   2012年-月-日号
-
1面 2面 3面 4面 5面 12面

気持ち新たに活躍誓う
「ロンドンの空に美しい日の丸を掲げよ」畑中校長
特別体育課程学生開始申告式
〈体校〉

 自衛隊体育学校(学校長・畑中誠陸将補=朝霞)は4月12日、多数の来賓、関係者を迎え第51期「特別体育課程学生開始申告式」を行い、同課程学生149名が式に臨んだ。種目別班ごとに全員の名前を読み上げ今期学生に任命。畑中校長は「がむしゃらに目標を追及し、夢を実現せよ」と要望した。
 この式典は、オリンピックに出場し活躍することが任務となる特別体育課程学生(特体学生)が年度始め、気持ちを新たに目標に取り組むため、また有望新人を加えて陣容を整えるために行うもの。
 新規の採用者は25名。このうちスカウトによる直接採用者(体育特殊技能者、2・3曹採用)は岡崎晃一郎(水泳班)、成松大介(ボクシング班)、白石宏明(ウエイト班)、田村優典(陸上班)、堀内優(レスリング班)の5名。すでに特体学生の島田佳代子(レスリング班)と齋藤祐司(陸上班) の2名も2曹昇任の上で特殊技能者に加えた。
 この中で2016年リオデジャネイロ五輪代表有力候補、レスリング女子51km級の堀内優3陸曹は「55km級に階級を上げ4年後の金メダルを目指す。先輩たちの五輪に向かう姿から『何をすべきか』学びたい。勝つために体校へ来た」と話した。
 同じくマラソンの田村優典2陸曹は「リオ五輪に挑戦できるよう全力を尽くす。自衛官アスリートとして自覚をもって取り組みたい」と話した。

小原1陸尉「体校生活の集大成に」
 畑中校長は訓示の中で、オリンピック出場が決まった学生に対して「ロンドンの空に美しい日の丸を掲げよ」と要望した。ちなみに今年7月のロンドン五輪出場内定者は12名(4月23日現在)。
 ロンドン五輪で金メダル確実、世界選手権レスリング女子48km級チャンピオン、小原日登美1陸尉は本紙の取材に対して「体校生活の集大成として、オリンピックに向けて頑張りたい」と意気込みを話した。

【栄光のオリンピック出場内定自衛官アスリート】
[レスリング]▼女子48km級・小原日登美1陸尉▼フリー66km級・米満達弘3陸尉▼フリー55km級・湯元進一2陸尉▼グレコ66km級・藤村義2陸曹
[ボクシング]▼フライ級・須佐勝明3陸尉▼ウエルター級・鈴木康弘2陸曹▼バンタム級・清水聡3陸尉
[近代五種]▼男子・富井慎一3陸曹▼女子・山中詩乃陸士長
[ライフル射撃]▼谷島緑2陸曹
[水泳]▼200m個人メドレー・高桑健3海尉
[陸上]▼50km競歩・山崎勇喜2陸曹


救えたはずの命悔やまぬために
大久保7施群

 第7施設群(群長・重村和幸1陸佐=大久保)は衛生班による隷下各中隊への新救急法検定普及教育実施以降、各中隊計画により救急法検定を逐次行い、このほど、隊員個々の野外衛生能力について評価・判定を行った。
 今回より刷新された救急法検定は、自衛隊の行動する環境下では必ずしも平素の医療態勢が整っていないという特性を踏まえた。第1課題「傷病者自ら行う止血等による緊縛止血法」、第2課題「心肺蘇生法」、第3課題「状況下における救急法の手順に基づく救急処置等」の3課題に分けて教育・検定を行い、負傷時の隊員の救命率向上を図った。
 特に第3課題については、負傷した隊員を援護射撃のもと救出し、緊縛止血を行った後に全身を観察。ほかの負傷部位を手当てした後にショック防止として保温処置を施した上で負傷状況を報告するまでが課題となっており、仲間を救う能力を学び取るべく、隊員たちは懸命に検定課題に取り組んだ。この日のために練成を重ねてきた評価員もまた、眼光鋭く評価・判定を行った。
 救急法検定に対して上級司令部は「技能検定が目的ではない。検定合格のための練成になってはいないか」と警鐘を鳴らした。米軍において湾岸戦争やソマリア紛争時、民間の救急法をそのまま採用していたが、戦場の特性に合わず失敗しているという問題があったからだ。
 衛生班・中尾淳一陸曹長は「昨年と比較すると明らかに隊員一人一人の検定に対する取り組み方が違う。各中隊の評価員が熱意をもって指導している」とし、さらに「普及教育から検定まで一連の流れの中で特に感じたのが、各隊員が貪欲に学ぼうとする姿。群の野外衛生能力は確実に上がっている」と話した。
 7施群は「救えたはずの命を悔やむことは誰もがしたくない。今後も野外衛生能力の向上に努め、任務を完遂してゆく」としている。


復帰を待つ皆のため
中病
職能開発センター入所式

 自衛隊中央病院職業能力開発センター(神藤良作センター長)の第57期生入所式が4月11日、関係者多数を迎えて三宿駐屯地で行われた。
 入所式では、国歌斉唱、任命・申告に続いて、小林秀紀中央病院長が登壇し「ここで新たに学び、新たに身に付けた能力で再び自衛隊のため、日本のために尽くしてください。そしてそれが国民から日本の平和と独立を負託された自衛隊員としてこの教育に入った皆さんの任務であります」と式辞で今期入所者10名を激励した。次いで、来賓を代表して田部井貞明人教局給与課長が祝辞を述べ「皆さまの復帰を心待ちにしているご家族や上司・同僚の方々のため、そして何よりもご自身のために、大きな成果が得られるよう熱意を持って全力で訓練に取り組んでください」と期待の言葉を述べた。
 今期入所者は、約1年または半年にわたって「機械設計科」「プログラム開発科」「情報システム科」「一般事務科」「木工科」の科目を履修、新たな技術・技能を身につけていくことになる。


練成の成果を存分に発揮
豊川49普連が年度訓練納め競技会

 第49普通科連隊(連隊長・田邊政文1陸佐=豊川)は3月14日、23年度の訓練納めとして高山射撃場で小火器射撃競技会、また同15日から16日の2日間、駐屯地で連隊持続走競技会(5キロ走)を行った。
 両競技会ともに常備自衛官のみを対象とし、中隊対抗方式と個人対抗方式で行った。射撃競技会には200名の隊員が参加。持続走競技会は駐屯地内設定の5キロコースを3コグループに分けて出走、187名の隊員が競い合った。
 競技期間中、各中隊・各隊員ともにこれまで積み重ねてきた練成の成果を存分に発揮。両競技会ともに混戦となったが、射撃競技会は対戦車中隊、持続走競技会は第1中隊が優勝した。
 また持続走競技会の個人の部で第1位に輝いた第1中隊・安田貴司2陸曹は、今年度の連隊持続走記録会2連覇に続く勝利となり、この競技会で完全制覇を成し遂げた。


NEXT →
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2014 Boueihome Shinbun Inc