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自衛隊ニュース   2011年10月1日号
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東日本大震災 災派部隊を労う
松本駐屯地
「長野県民感謝の集い」開催
地域との絆、一層強まる
県知事以下260人出席

 8月29日、松本駐屯地(司令・横山義明1佐)で、東日本大震災で災害派遣された同駐屯地の部隊を慰労しようと「県民感謝の集い」が行われた。
 主催したのは長野県商工会議所や、県経営者協会など民間の6団体。阿部守一長野県知事をはじめ約260人の来賓及び協力会の関係者が参列、駐屯地からは駐屯地司令以下、業務隊長、306施設副隊長など約200名が参加した。
 式典は駐屯地体育館で行われ、200名の隊員は行進曲「凱旋」とともに県民の盛大な拍手が響く中、堂々と入場した。式の始めに参加者者全員が今回の震災で亡くなられた方に対し黙祷を捧げた。その後、長野県商工会議所連合会会長の加藤久雄氏が主催者代表として挨拶し、「高い使命感で行われた自らの身を顧みない隊員の志に、国民は改めて自衛隊に感動し、感謝し、勇気づけられ、忘れかけていた日本人としての誇りを見た」と称えた。
 隊員代表に花束が贈呈された後、来賓が順次感謝の言葉を述べ、阿部知事は、「長野県を代表して皆様方の活躍に心から感謝、そして敬意を表したい。過酷な事があろうかと思うが、皆様方があってこの日本が守られている。多くの国民がそうした誇りを持っているし、皆様方の活躍に心から感謝、そして信頼している。そのことは是非肝に銘じて、これらの部隊の活動に全力で取り組んで頂きたい」と述べた。
 謝辞は派遣隊員を代表して第13普通科連隊第2中隊の中村嘉成士長が「自分の家族が、被災しているにも係わらず毅然と笑顔で応援や感謝の声を掛けてくれた被災者の方々、関係協力団体からの慰問品、特に地元長野から送られた安全祈願の折り鶴は私達にとって慰めになった。これからも皆様から頂いた数々の思いを胸に刻み、国民の生命財産を守るため日々の訓練に励んでいきたい」とお礼の言葉を述べた。
 式の最後に県歌「信濃の国」が隊員、参列者全員で合唱され、参列者の盛大な拍手に見送られ隊員は会場を後にした。
 県内の民間団体が地元に駐屯地を置く自衛隊に対しこのような式典を催すのは全国的にも珍しく、長野県と松本駐屯地の関係は一層強固なものとなった。


"強さは本物か!?"
ボビーが体験入隊
大宮

 第32普通科連隊(連隊長・芝伸彦1陸佐)は8月17日、テレビ埼玉が制作する番組「ボビー'Sスタジアム」の取材協力を行った。
 番組は、埼玉県在住のボビーオロゴン氏が埼玉県を盛り上げようと県内各地を回り、素人相手に真剣勝負、多くのチャレンジを通してボビー氏が市民と触れ合うハートフルバラエティーで、今回の企画は、「何かの時にボビー氏に日本を守ってもらえるように鍛えるため、自衛隊の訓練に参加」というもので、番組出演者であるボビー氏とアシスタントの溝口真央さんが撮影に訪れた。当初、陸上自衛隊広報センター「りっくんランド」で自衛隊について勉強したのち、大宮駐屯地に移動、自衛隊の訓練の一部を体験した。
 駐屯地に到着した一行は隊員食堂で喫食体験を実施、有名人であるボビー氏が登場すると隊員食堂は一時騒然となったが、サービス精神旺盛なボビー氏はテレビで見る姿と全く変わらない様子で隊員達の熱い声援に敬礼の真似をするなどして応え、隊員達に紛れ訓練担当のレンジャー教官と和気藷々と昼食をとっていた。
 休憩ののち、レンジャー訓練体験を開始、準備を整え待機していたボビー氏達の前に「レンジャー・レンジャー」の掛け声とともに鬼のレンジャー教官富田2尉以下10名が登場、すぐさま教官は、ダラダラした態度のボビー氏達を一喝、先程までの笑顔とは違う形相にボビー氏達は意気沮喪し、教官の前でおどおどしていた。そんな中、レンジャー訓練が開始され、懸垂、腕立て伏せ、障害走、ロープ訓練と進んでいった。教官の予想ではボビー氏は格闘家としても名高く、鍛え上げられた体により、レンジャー訓練は難なくこなすと思われていたが、気温35度を超す炎天下のせいか、懸垂、腕立て伏せを僅か数回でダウンしてしまい予想外の展開となった。
 続く障害走でも、履き慣れない戦闘靴や、装具、低鉄条網などの障害に悪戦苦闘しつつも二人で協力し励まし合って障害を乗り越え、予定の2周を1周に変更して終了した。
 最後の種目ロープ訓練では、当初、溝口さんが実施し、「怖い」「痛い」「出来ない」と泣き喚く彼女に対しボビー氏は、「俺のために頑張ってくれよ」と情けない一言、それでもボビー氏は意気揚々と訓練に挑んだ。しかし、ボビー氏の筋肉でも全く歯が立たず、弱音を吐くボビー氏に容赦ない教官の厳しい叱責に精神的にもボロボロになったボビー氏はロープを渡りきれずにギブアップしてしまった。
 訓練後ボビー氏は、疲れきった表情で「自衛隊の訓練は一日でできるものではない」と話し、一日一日の積み重ねの大切さ、そして自衛官の精強さを痛感していた。最後にボビー氏は「いつかギャフンと言わせてやる!」と言い残し大宮の地を後にした。


新三役が着任
野田内閣スタート

 野田新内閣が9月2日発足したことに伴い、新防衛大臣に一川保夫参院議員、新副大臣に渡辺周衆院議員、新政務官に下条みつ、神風秀男両衆院議員が就任した(着任行事は前号に掲載)。略歴等は次の通り。
 一川保夫(いちかわ・やすお)防衛大臣略歴 石川県選出 参議院議員(民主党)
 ○昭和17年2月生まれ 本籍 石川県○三重大学農学部卒業○農林水産省構造改善局建設部防災課災害対策室長、石川県議会議員(2期)、(衆)農林水産委員会理事、国土交通委員会理事、議院運営委員会理事、国家基本政策委員会理事、沖縄及び北方問題に関する特別委員会理事、災害対策特別委員会理事、イラク人道復興支援並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会理事、国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会理事、(参)災害対策特別委員会委員長、外交防衛委員会理事、国民生活・経済に関する調査会委員、農林水産委員会理事、国家基本政策委員会委員、予算委員会委員
 民主党・参議院政策審議会長、民主党政策調査会長代理、民主党陳情要請対応本部本部長代理、民主党食と農林漁業再生・強化PT座長、民主党石川県総支部連合会代表、民主党外国人土地取得に関するPT座長○当選4回(衆3回、参1回)
 渡辺周(わたなべ・しゅう)防衛副大臣略歴 静岡県第6区選出 衆議院議員(民主党)
 ○昭和36年12月 静岡県生まれ○早稲田大学政治経済学部卒○読売新聞記者、静岡県議、災害対策特別委員会理事、決算行政監視委員会理事、安全保障委員会筆頭理事、総務委員会筆頭理事、党拉致問題対策本部事務局長、拉致問題特別委員会筆頭理事、テロ・イラク特別委員会理事、党筆頭副幹事長、議院運営委員会理事、総務副大臣、党選挙対策委員長、党国民運動委員長、厚生労働委員会筆頭理事○当選5回(衆5回)
 下条みつ(しもじょう・みつ)防衛大臣政務官略歴 長野県第2区選出 衆議院議員(民主党)
 ○昭和30年12月 長野県出身○信州大学経済学部卒業○富士銀行(現みずほコーポレート銀行)、厚生大臣秘書官、安全保障委員会理事、消費者問題に関する特別委員、北朝鮮による拉致問題等特別委員、国家基本政策委員会理事、国土交通委員、農林水産委員、財務金融委員、経済産業委員、災害特別委員会理事、党中央代表選挙管理委員、国家戦略室サポートメンバー、民主党防衛部門会議座長、政策調査会副会長、NC金融担当副大臣、党長野県第2区総支部代表、党中小企業局次長、党農林水産団体局次長、党農林漁業再生本部常任幹事、党長野県総支部連合会政調会長○当選3回(衆3回)
 神風英男(じんぷう・ひでお)防衛大臣政務官略歴 埼玉県第4区選出 衆議院議員(民主党)
 ○昭和36年10月 茨城県生まれ○法政大学法学部卒業○財団法人松下政経塾、経済企画庁長官秘書、衆議院議員政策担当秘書、農林水産委員会委員、党国会対策委員会副委員長、国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会理事、倫理委員会委員、安全保障委員会筆頭理事、党政策調査会防衛部門会議座長○当選3回(衆3回)


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