防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2011年6月1日号
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津川氏、北澤大臣を表敬
防衛省
「東日本大震災復興」テーマに
映画制作への協力求める

 俳優の津川雅彦氏が5月18日、北澤俊美防衛大臣を表敬、「東日本大震災の復興」をテーマにした角川映画「てんでんこ」(津波)制作への協力を依頼した。この映画は、自衛官と福島原子力発電所作業員との友情を描いたもので、北澤大臣は「全面的に応援するので、立派な映画を制作してください。楽しみにしています」と激励した。
 被災地を3度訪れ、現状を把握した津川氏の撮影協力要請書には、「この映画は空前絶後の震災と放射能の悲惨さを、『忍耐』と『決意』で生き抜き、東北を再生していく人々の物語です。未曾有の大津波による過酷な状況の中、『見苦しい行動は恥ずかしい』…と耐え続けた日本古来の『恥』の文化は、世界中の人々を感動させました。主役には命を削って日本復興の為に働く自衛隊陸幕の青年隊員と、放射能の恐怖の中、過酷かつ熾烈な作業を懸命に克服していく福島第一原子力発電所の作業員。二人の友情と、その魂を描きます。歯を喰い縛り、命を賭けて日本沈没を救う東北発の『真心』の美しさは、物や金に勝るパワーであるとのメッセージを日本復興の『希望』のシンボルとして、世界に発信するドキュメンタリー物語にしたいのです。どうぞご協力ください。」と書かれており、その熱い思いが伝わってくる。
 なお、津川氏はこれまでにマキノ雅彦の名で「寝ずの番」「次郎長三国志」「旭山動物園物語ペンギンが飛ぶ」など3本を監督している。


地元のテレビで派遣隊員を紹介
〈久居駐屯地〉

 久居駐屯地では、3月24日及び4月4日、三重テレビ及びNHK津放送局の東日本大震災の関連番組制作の取材協力を行った。
 3月23日、三重テレビで放送されている番組「とってもワクドキ」で、駐屯地の隊員の活動が紹介され、活動する約600名の隊員を代表して33普連本部、成田典正2尉がスタジオと現地を電話で繋いでインタビューに答え、現地の厳しい状況や発災当初から活動にあたっている自衛官について駐屯地から提供した写真資料とともに語った。
 また、4月4日には、NHK津放送局の取材を受け33普連4中隊運用訓練幹部の田中孝幸1尉が被災地で壊滅的な被害の中、不眠不休の人命救助等にあたった話をした。一方、連隊本部の青木英一郎2尉は連絡幹部として岩沼市災害対策本部で、混乱する情報を整理し正しい情報を自衛隊、関係機関に伝える事の難しさ等について語った。放映は、4月12日のほっとイブニングみえ、シリーズ「被災地は今」で放映され取材を受けた2名のインタビューに併せ駐屯地から提供した映像資料には、被災地の状況や津波に襲われ浸水した地域で、胸まで水に浸かりながら懸命に行方不明者を捜索する隊員が映し出され、放送後、駐屯地には多数の激励の声が寄せられた。


"なっちゃん"無事帰国
カナダで心臓移植手術成功

 防衛省共済組合職員の古家孝一(こが・こういち)氏と妻・美穂(みほ)さんの娘、菜沙(なずな)ちゃん(8)が、カナダ・トロントでの心臓移植手術を無事終えて、4月25日、成田空港に帰国した。本紙790号と805号に引き続き、「なっちゃんを救う会」の菊田桂子代表からお礼のコメントが寄せられましたのでご紹介します。(編集部)

 4月25日、なっちゃんが、カナダから無事帰国いたしましたので、ご報告させていただきます。
 現在は、東京女子医科大学病院に検査のため入院していますが、体調は良好ですので、近日中に退院の見込みです。
 なっちゃんの帰国に際し、なによりもまず、ドナーとなってくださった方とそのご決断をしてくださったご家族の皆様に、心よりご尊敬申し上げ、感謝申し上げます。また、ドナーの方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、なっちゃんが元気で生きていることが、ドナーのご家族におかれましても癒しとなっておりますよう、お祈りしております。
 そして、半年にわたる待機中から術後までお世話になったシックキッズ病院のお医者様・スタッフの皆様、トロント在住のボランティアの皆様、カナダ滞在中なっちゃんとそのご家族を支えてくださったすべての皆様に、心より感謝申し上げます。
 日本から変わらず応援し続けてくださった皆様、皆様のご努力と支えがなければ、今日は迎えられませんでした。言葉では言い表せないほど、深く深く感謝いたしております。皆様のおかげで、なっちゃんは命をつなぐことができました。本当にどうもありがとうございました。また、今後ともなっちゃんを温かくお見守りくださいますよう、お願い申し上げます。
 最後になりましたが、日本よりも移植医療が根付いているカナダであっても、ドナーの方が現れるまで半年以上かかりました。なっちゃんと同じように、完治するには移植以外の選択肢が残されていない病気で苦しんでいるお子さんが今も沢山いらっしゃいます。日本の移植医療がしっかりと根付いて、そうした方が一人でも多く救われますよう、祈っています。(なっちゃんを救う会・菊田 桂子)


自衛隊サポーターズ
mixiなどネットで仲間作り」
岩本ななみさん
遠く離れた島での出会い

 長崎県諫早市在住の防衛モニターである岩本ななみさんは07〜08年に大村航空基地、09年は大村駐屯地のモニターを務めるなど熱心にサポーター活動を継続している。「以前は全く関心が無かった」という岩本さんが自衛隊と出会ったのは長崎から遠く離れた離島だった。

 —自衛隊ファンになった経緯を聞かせて下さい。
 岩本 イルカが大好きなので、以前、小笠原諸島の父島に10ヵ月間滞在していました。現地の居酒屋さんで働いていたのですが、父島基地分遣隊の皆さんが常連のお客様で、仲良くさせていただいているうちに自衛隊に興味を持つようになりました。父島には自衛隊の艦艇が頻繁に寄港するため全国各地の隊員さんと交流する機会にも恵まれました。父島基地の方を始め、今でも交流が続いている隊員さんがいます。後年、横須賀で父島時代に知り合った隊員さんと再会したときは感激しました。
 —地元に戻られてからは、熱心にサポーター活動を続けていますね。
 岩本 一般開放の機会などに各地の駐屯地・基地を訪れ、九州だけで8、9ヵ所に足を運びました。モニターをさせていただいて以降は、九州に限らず様々な場所を訪問させていただきました。モニター行事への出席率は高いほうだと思います。特に印象に残っているのはレンジャー訓練。厳しさと、仲間を想い励ます優しさを見て感動しました。自衛隊の皆さんは親しみやすい人たちばかりでお会いするのが楽しいです。地方都市ということもあり、身近に自衛隊ファンは少ないのですが、mixi(ミクシィ。日本最多の会員数のインターネット上のコミュニティ・サービス)などネットを活用して自分と同じ様な自衛隊ファンの方、また、自衛官の皆さんとも数多く知り合うことが出来ました。mixiの機能「アルバム」で自衛隊関係の写真を公開したり、「日記」(ブログ)を書くなどしています。自衛隊ファンの女性は数が少ないので目に止まり易いのか、自衛隊ファンでない方も含め閲覧される人数が多いです。自衛隊を通じて、たくさんの友人・知人が出来、とても感謝しています。
 —最後に自衛隊へのメッセージをお願いします。
 岩本 東日本大震災で多くの方が派遣され、活動されています。被災地に友人がいるので、何も出来ない私は歯がゆくて仕方ありません。大変だとは思いますが、どうか引き続き被災者の方々の力になって下さい。これからもずっと自衛隊の応援を続けていきます。


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