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自衛隊ニュース   2011年4月15日号
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56期11名入所式
中病職能センター
 中央病院職業能力開発センター(塩塚春光センター長)の第56期生入所式が4月6日、多数の来賓や関係者を迎えて三宿駐屯地で行われた。
 入所式は、はじめに入所者11名一人ひとりの名前が呼ばれ任命を受けるとともに、入所生代表が小林秀紀中央病院長に対して申告を行った。小林病院長は式辞で、「ここで新たに学び、新たに身に付けた能力で再び自衛隊のため、日本のために尽くしてください」と入所生に激励の言葉をかけた。また、本橋克広人事教育局給与課長が来賓を代表して、「全てのカリキュラムを修了し、大いなる飛躍を遂げて、職務に復帰されることを心より祈念します」と祝辞を述べた。
 今期入所生11名は、約1年間にわたり、プログラム開発、一般事務、機械設計、情報システム、木工、建築設計の科目を履修することとなる。

ロンドン五輪 期待の星
オリンピックへカウントダウン
世界柔道大会に國原、池田出場決まる
体育学校
体校選手、熾烈な戦いの年へ
〈シリーズ15〉
 平成23年度がスタートした。今年度はロンドンオリンピック前年となり、自衛隊体育学校所属選手にとってはオリンピック出場をかけた熾烈な戦いの年となる。4月2日、今年度最初の重要大会である平成23年度全日本選抜柔道体重別選手権大会が福岡市で開催された。柔道は、オリンピック直前の世界ランキング16位以内の選手の国別出場枠が与えられる。その後、誰を選考するかは、各国に委ねられ、日本もオリンピック選考については具体的にアナウンスしていないものの、ランキングポイント上位者が選考される可能性は高い。今年の世界柔道選手権優勝者は世界王者という称号を得るだけでなく、高ポイントを獲得し五輪に限りなく近くなる。世界柔道出場をかけた戦いが、この選抜選手権だ。この大会に、國原頼子3陸尉、池田ひとみ3陸尉、平井希3陸尉が出場した。國原は、昨年の講道館杯優勝、世界柔道東京大会でも3位、その後のグランドスラム・パリ大会でも3位と安定感を増し、この大会で大負けしない限り、世界柔道代表は固いと言われていた。國原は甘んじることなく優勝という結果で日本のエースとしての実力を証明し、世界柔道出場を勝ち取った。
 池田は、日本のエースと目されていた緒方亜香里を準決勝で破り、決勝でも平岡麻美をわずか開始32秒、体落しで一本勝ちし初優勝を飾った。だが、池田は昨年の講道館杯では3位、グランドスラム・東京にすら出場させてもらえず、しかも世界柔道選考のウエイトが高い、冬季欧州遠征にも派遣されなかった。この時点で、世界代表には遠かった。だが、池田は粘った。2月末のW杯プラハ大会に自費参加し、準優勝を成し遂げ、国際大会での実績を作った。この自費参加が池田を助けた。この成果と今回の優勝が世界柔道代表をたぐり寄せた。もし、W杯がなければ、代表には選ばれていない可能性もあった。池田の熱い思いが世界柔道初代表の座を勝ち取ったと言えるだろう。
 一方、平井は、グランドスラム・東京準優勝、W杯オーバーヴァルト大会3位に終わり、日本人3番手に位置していた平井が世界柔道代表になるためには、圧倒的な力差で世界王者松本薫に勝利することが条件だった。1回戦、準決勝と勝ち進んだ平井は、決勝でいよいよ松本と対戦。平井は試合開始から積極的な攻めを見せるものの最終的に指導×2を受け敗れる。この結果、平井は代表補欠に止まる。平井のオリンピックまでの道のりは険しくなった。だが、可能性がなくなった訳ではない。平井は実力のある選手だ。その他の国際大会にどん欲に挑んで行き、ポイントを重ね、秋の講道館杯、来年の選抜選手権で優勝すれば逆転は見えて来る。どこまで耐えられるかが、オリンピック出場の鍵となる。このようにして、体育学校のオリンピックへ向けた各選手の生き残りをかけた熾烈な戦いが始まった。
 (体校渉外広報室・佐野伸寿3陸佐)

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