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自衛隊ニュース   2011年4月1日号
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法令遵守の組織風土確立に向けて
コンプライアンス講習会開催

防衛省
監察本部、南関東局共催で

 2月14日、南関東防衛局(深山延暁局長)横浜第二合同庁舎で、防衛監察本部(櫻井正史防衛監察監)との共催による「第7回地方コンプライアンス講習会」が開催された。「コンプライアンスの浸透による法令等遵守の組織風土確立」をテーマに、講師として招かれた青山学院大学法科大学院教授の浜辺陽一郎弁護士及び公正取引委員会事務総局経済取引局総務課の小林大士課長補佐が、それぞれ会場に集まった南関東防衛局の幹部職員をはじめ、神奈川地本、技術研究本部陸上装備研究所の職員ら約200名に対し、講演を行った。
 浜辺陽一郎弁護士からは、「コンプライアンス推進のキーポイント」と題する講演において、(1)時代はもう変わったのだ(2)自分をも守るための最後の砦がコンプライアンス(3)コンプライアンスに聖域なし(4)本当の意味での「組織防衛」とは何か(5)先送りしたくても先送りはできない〈不祥事が確実に露見する時代に〉(6)「高度情報化社会」の怖さを知れ(7)悪事はエスカレートしていく麻薬のようなものである〈途中で引き返すことはできないから、初期対応が大切〉の7つのポイントを挙げてそれぞれ解説。この中で浜辺陽一郎弁護士は(2)の「自分を守るための最後の砦がコンプライアンス」として、「自分のキャリアを棒にふらない」ためにも「確実に不祥事は露見する」ことを強く認識することの重要性や、(4)の「本当の意味での『組織防衛』とは何か」については、目先の利益ではなく、長期的視野に立って信用を追求する必要性を挙げ、「保身目的の組織防衛は組織のためにもならない」と指摘し、「本来は『組織』が目的ではなく、『使命』が目的であり、その目的と理念の本質を理解させることが重要」と強調した。
 また、公正取引委員会の小林大士課長補佐からは、「官製談合防止法について」と題する講演において、独占禁止法や入札談合防止法などの法律の解説とともに、過去の談合事案を「天の声型」、「OB製談合型」、「関与型」、「幇助型」などと類型的に示し、発注機関職員に対する刑事罰の事例なども説明、官製談合の根絶を訴えた。
 防衛監察本部は、今後も部外の有識者等による講習会を各機関と共催していくとしている。


自衛隊サポーターズ
「選ばれし人々に更に敬意を」 牧野 徹氏
悩みが大空へと消えた瞬間

 富山県射水市在住の牧野徹氏は42歳。航空自衛隊の熱烈なファンで、特にF-15については「マニア」を自認するほど。トラック輸送を主業務とする運送会社の専務取締役として昼夜土日を問わず多忙な日々を送りながら小松空港に足を運びF-15の雄姿を過去何十回と見つめてきた。「詳しく知るほどF-15だけでなく周辺の人々にも興味が沸いてきた」という。

 — F-15のファンになったきっかけは。
 牧野氏 10年ほど前のことです。それまでは特に航空機や戦闘機に興味があった訳ではありませんでした。
 私は当時も今も会社でトラック輸送の配車などの仕事をしていますが、「事故はないだろうか」「荷主さんとのトラブルはないだろうか」など、常に心配の種が尽きず、神経を使います。普段から大なり小なりストレスを抱えていますが、当時、仕事上で大きなトラブルがあり、とても落ち込んでいました。
 ふとしたきっかけで知人に誘われて小松基地の航空祭に足を運び、F-15が飛び立つ勇姿を間近に見ました。アフターバーナーを全開にして轟音を響かせ急上昇するF-15を見ているうちに自分の悩みがすーっとかき消えていくような気がしました。元々、車でドライブをするのが趣味でスピード感のある乗り物は好きでしたが、他の何とも比較できない人生の中で感じたことのない衝撃でした。
 — 以後、F-15を中心に空自を応援していますね。
 牧野氏 小松基地の航空祭には毎年足を運んでいます。小松空港にも暇があればF-15を見に行っています。F-15は何度眺めても飽きることがありません。一眼レフカメラで撮影もしますが、やっぱり単純に、F-15が飛ぶ姿を見ているのが一番好きですね。
 F-15のパイロットや整備士の方と会話をするとマニアックな質問をぶつけてしまうのですが、皆さんとても親切にお答え頂けるのが嬉しいです。自分の仕事と重ねるのはおこがましいですが、会社のトラックも出発したあとはドライバーに全てを託し「無事に帰ってきて欲しい」と願うだけですが、整備士や管制官の方とどこか自分の立場が似通っていて、とても共感を覚えます。
 — 今後の目標は。
 牧野氏 自衛隊の任務の崇高さや厳しい訓練を思うと、それらについて、一般市民の理解が不足している点が寂しい。特に、戦闘機のパイロットは「選ばれし人々」。歯がゆい気持ちがあります。自分の周りの人間への広報など、ごく慎ましやかな努力しかできませんが、使命感に燃える彼らの素晴らしさを訴えていきたいです。


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