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自衛隊ニュース   2011年3月15日号
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航行の安全守る
ソマリア・アデン湾7次派遣部隊
2月22日、通算222回護衛達成

 第7次派遣海賊対処行動水上任務部隊(指揮官・伊藤弘1佐以下約390名)、護衛艦ゆうだち(艦長・林田嘉信2佐)、護衛艦きりさめ(艦長・水谷宗和2佐)は2月22日、アデン湾における通算第222回船舶護衛を実施し、偶然にも日付と護衛回数が「2」で揃う日となった。
 この日、アデン湾の天気は快晴で、北東モンスーンの終期であるものの、やや風の強い一日だったが、8隻の商船を護衛しつつIRTC(国際推奨航路)の中でもアデン湾でイエメン陸岸とソマリア陸岸の最も接近するハイリスクエリアと呼ばれる海域を航行した。この海域は、海賊の多発海域であり、最も海賊船の警戒に注意を払う海域である。
 午後、ハイリスクエリアを哨戒飛行中のゆうだち搭載ヘリコプターが小型船舶を発見すると、一瞬にして機内と艦内に緊張が走り、即座に乗組員は配置に就いた。ヘリコプターはさらに近接して小型船舶を確認するとDHOW船(アラビア半島の伝統的な木造船)と分かりさらに不審物はないか積載物を確認したところ漁船と判明、乗組員は胸をなで下ろした。
 最近のアデン湾周辺における海賊発生海域は海賊母船の活動が活発になりアラビア海へと広域化しているものの、アデン湾内においても依然として商船への襲撃事象が生起しており、予断を許さない状況にある。
 また、2月22日にそれぞれ誕生日を迎えた司令部川合元3佐(アデン湾で2回目)とゆうだち土井公平3曹は記念撮影を行い、船舶交通の安全を確保するため新たな気持ちでしっかりと任務に励みたいと抱負を述べた。
 第7次派遣海賊対処行動水上任務部隊は、12月初旬に母港佐世保を出港、アデン湾で護衛任務を開始して2ヵ月が経過した。


海自大湊音楽隊が定期演奏会を開催

 大湊地方隊(総監・武居智久海将)は2月11日、青森市文化会館で、大湊音楽隊(隊長・小林一孝1海尉)による「第33回定期演奏会」を開催した。青森市では3年ぶりとなる演奏会は、例年以上に積雪が多く客足が心配されたが、開演3時間前から入場待ちの市民が列を作る盛況ぶりだった。
 「祝典のためのファンファーレ」で華やかに幕を開けた第1部は、吹奏楽のオリジナル作品を中心に演奏。特にトロンボーンの独奏による「ラプソディ・フォー・トロンボーン」では、見事な演奏で聴衆を魅了した。
 第2部は音楽による童話「ピーターと狼」を演奏。この曲は、物語の登場人物の表情をそれぞれの楽器(小鳥はフルート、狼はホルンなど)で表現するもので、聴衆を童話の世界に引き込んだ。
 全プログラム終了後、バイオリン独奏曲として有名な「タイスの瞑想曲」を音楽隊長がデジタルホーンで演奏し会場を盛り上げ、最後は大湊音楽隊お馴染みの「行進曲『軍艦』」と「由緒ある砲兵中隊」を、隊員が観客席に入って演奏し大盛況のうちに幕を閉じた。
 終演後のロビーでは、見送りをする音楽隊員と支援にあたった隊員達に、来場者から感謝と労いの言葉がかけられていた。


駐屯地見学を支援
島松駐屯地

 島松駐屯地司令(佐藤暢彦将補)は2月16日、恵庭市在住の経済人で構成される恵庭三四会の島松駐屯地見学を支援した。
 見学会には、20名が参加し、駐屯地司令との記念撮影に始まり、被服工場等の各施設見学、78式雪上車の走行を体験した。
 見学者からは、「自衛隊の違う姿が見えた気がした。見学したい人が増えるよう、また必要性を十分に理解してもらえるよう一層頑張ってください」との感想もあり、地元経済人に自衛隊に対する理解と親近感を深めるとともに協力関係を強化して防衛基盤の拡充を図った。


近傍火災に災派
空自木更津

懸命に消火活動
 2月23日午前3時頃、千葉県木更津市内の木造2階建て民家が火災発生したため、近傍火災災害派遣として基地消防隊の中西3空曹以下3名、消防車1台が現場に急行した。
 基地消防当直が市消防無線を傍受し、自発的に出動したもので、市消防隊との共同で木造2階建て民家の消火活動にあたり、火は5時頃鎮火。民家は全焼したものの住民の一命は免れた。
 防災無線を傍受した隊員は、「深夜に火災発生情報を探知し一気に緊張が走った。自発的に出動し、早く消火できて良かった」とコメントした。また、活動にあたった消防隊員は、「住民の命に別状が無くて良かった。消火活動にあたった隊員皆、日頃の訓練どおりに整斉と消火活動ができた。
これからも日々技能向上に努めていきたい」と話していた。


全国自衛隊剣道大会
北熊本が2連覇
 2月26、27の両日、朝霞駐屯地で実施された第36回全国自衛隊剣道大会に北熊本A・B・Cの3個チーム(監督・神之田曹長以下23名)が参加し、北熊本Bチーム(第42普通科連隊主力)が優勝、大会2連覇を達成した。
 大会は、陸、海、空全自衛隊剣道130個チームが参加し、トーナメント方式で実施された。北熊本チームは昨年11月23日、北九州総合体育館で行われた第50回西部日本大会(社会人大会)で第3位、12月に行われた全九州自衛隊剣道大会で優勝と好成績を収めていたこともあって、意を強くしてこの大会に臨んだ。
 自信と力を着実に付けた選手達は安定した試合展開で全国の強豪チームを次々と撃破し、トーナメントを順調に勝ち進み、準決勝、決勝と闘志溢れる剣業で勝ち抜いて、見事全国自衛隊の頂点に輝き2連覇の偉業を達成した。
 大会に大将として参加した第1中隊の横田3曹は、「日々の訓練や試合等を通して選手達が一丸となり試合に臨み、平常心を保って試合が出来た事が結果に結びついた。今後は、3連覇を達成するために、更に精進し訓練に臨みたい」と語った。
 連隊は、選手たちの栄光を称えるため、3月4日、北熊本駐屯地で連隊全隊員の前で紹介行事を実施した。
 櫻田博美連隊長は、「全国自衛隊剣道大会2連覇の偉業を達成し、全国に42連隊の名を轟かせてくれた。本大会での全選手の苦労を労うとともに、本栄冠を足がかりとして連隊全隊員が来年度の隊務に向け勢いを付けて頑張っていこう」と訓示し、連隊隊員一同は選手達に対し惜しみない祝福の拍手を送り、栄光を称えるとともに隊務邁進への意気込みも漲らせていた。

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