防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2010年12月1日号
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防衛懇話会が米国軍事を視察
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 防衛懇話会(今井敬会長)では在日米軍司令官の招待を受け、三菱重工業(株)特別顧問の前沢淳一氏を訪問団長とし26名が10月11日から22日まで第20回米国軍事視察を実施した。
 米国防総省、陸・海・空軍部隊、在米日本大使館等を訪問し米国軍事情勢の現況を把握するとともにわが国の防衛問題についての理解を深めるためのもので、以下は萩原康嗣事務局長の視察手記である。
 (1)全期間を通じまずまずの天候に恵まれ、強行軍ではあったが、内容の濃い視察をスケジュール通りに完遂することが出来た。前沢団長以下参加会員のご協力は勿論のこと、同行頂いた在日米軍広報部のボッテミラー中佐、江川女史のご支援に感謝する。
 また、訪問先各部隊・機関で厚遇を受け、ブリーフィングや普通では立ち入れないような施設・装備品見学等を通じその概要を理解すると同時に、ディナーやランチの席で米軍将校から生の声が聞けたのも有意義であり、戦争を継続しながら改革を進めていく米軍の実態を肌で感じることが出来た。
 (2)米軍の基本的な組織と機能
 ア 世界中を網羅するその巨大さ複雑さに感嘆するとともに、エリア別・機能別の司令部を縦横に置き、情報交換を可能にするネットワークを完備して作戦遂行に当たっているのは見事であった。特に5個コマンド同士の連携の密接さは驚異的である。
 また、9・11以降速やかにNORTHCOMを創設するなど、その組織力・決断力には目を見張るものがある。
 イ 宇宙防衛、BMDは米国本土防衛が主体であり、現在は地上発射のミサイルが主として使用されているが、将来的には海上配備の次世代BMDの配備を検討している。
 ウ 統合運用は米軍の常識であり、ホームランドセキュリティ、実戦、BMD等で素晴らしい成果を挙げている。
 エ ストライカー旅団など、装備の近代化(ネットワーク化、軽量化、共通化、低コスト化)を推進し、民間企業との連携も強い。
 (3)米軍の状況認識
 当面は、北朝鮮、イランが明確な脅威と認識している。中国については、軍事力増強、宇宙空間・サイバー空間への進出、経済発展等に注目しつつ、大国を目指す中国を安定したグローバル国家の一員となるよう抑えていくのが基本戦略であるが、その透明性が欠如しているため即応体制を維持しているのが現状である。但し、共和党は対中国警戒感が強い。
 (4)NASA
 国際宇宙ステーションの概要、将来の運用方向等について理解するとともに、通常では見ることも出来ないOPFでのエンデバーの修理状況、VABの内部見学及び発射台間近での見学等、非常に印象に残るものであった。
 (5)日米同盟
 各所の視察において、日米同盟の重要性を再確認すると同時に、軍事的側面に限らず経済を含めて日米間の繋がりの強さを再確認した。アジアの安定維持のためにも引き続き強化すべきであると痛感した。


米海軍とソフトボール
―第2術科学校―
友好親善の維持発展に寄与
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 第2術科学校は10月14日、米海軍西太平洋艦隊訓練指導隊群(以下ATG)との恒例の交歓ソフトボール大会を米海軍横須賀基地内グラウンドで実施した。この交歓行事は両部隊の友好親善の維持発展を目的に昭和43年から実施されており、今大会で41回目を迎える。特に今回は、日米安保50周年にあたることから、これを記念する横断幕の前で2術校副校長、ATG副長を中心に、参加者全員で記念撮影をした後、優勝杯争奪戦を開始した。
 この日は天気に恵まれ、ソフトボールには最高のコンディションの下、双方の見応えのあるファインプレー(一部珍プレー)に、選手、観客とも大いに盛り上がった。両チームとも日頃の練習の成果を見せ、試合後半までシーソーゲームを展開したが、6回の裏、当日絶好調であった副校長の3安打目を皮切りに、2術校チームが一気に5点を取りATGチームを引き離し、12対6で勝利した。
 試合終了後は、日米双方の参加者がピクニックエリアに集い、優勝杯の贈呈が行われ、長く続く2術校とATGの友好関係を確認するとともに、和気あいあいとした雰囲気で交流を深めた。
 2術校では英語教育の一環として、ATG教官を英語講師として迎え、単に英会話だけではなく、米海軍の組織編制や任務に関する知識について教授を得るなど、軍事英語の教育にも力を入れている。今後とも2術校は、海上自衛隊と米海軍との良好な関係を維持、発展させるための一翼を担っていくとしている。

基地見学を支援
《海自大村》
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 第22航空群(群司令・渡邊剛次郎海将補)は11月1日、大村市「諏訪保育園」(濱田恵子園長)園児ら81人の、大村航空基地見学を支援した。
 これは、自衛隊長崎地方協力本部の依頼を受け、海上自衛隊航空部隊を紹介する広報の一環として実施した。
 午前9時半、爽やかな秋空の下、園児達は元気に来隊し出迎えた広報室員に、「おはようございます」と、明るい笑顔であいさつした。
 到着後、エプロン地区で第72航空隊「UH―60J救難ヘリコプター」、基地グラウンドで大村航空基地隊地上救難班の「消防車」の見学を実施した。それぞれ、間近で見る大型ヘリコプターと消防車に圧倒され、大はしゃぎで跳び回っていた。
 特に、園児達全員に消防放水体験を企画し、10m先の目標(ペットボトル)目掛け地上救難班員と協力して放水。目標に命中すると回りの園児達から大きな歓声が上がっていた。

自衛隊サポーターズ
隊員の使命感や人柄に好感
斎藤佳代さん
自衛官と地元を結びたい
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 静岡市在住の齋藤佳代さんは上智大学法学部国際関係法学科を卒業後、イタリアに留学。インターン等として在仏日本国大使館やフランスの現地語学学校に勤務し帰国後は法律事務所勤務を経て、現在は故郷の静岡で、毎月1回の公開講演会を主催するNPO静岡塾、インターンシップ斡旋及び学習塾の経営を事業とする静岡塾SK(株)を運営。予備自衛官補の受験経験もある若き行動派だ。

 ―自衛隊への興味が深まっていった経緯は。
 齋藤さん 学生時代は法律のみならず政治・経済・安全保障について積極的に学んでいました。長島昭久代議士のもとで議員インターンをしながら、学生組織である「国際学生シンポジウム」の運営にも携わっていました。安全保障問題に伴う軍事に詳しい仲間もいて、朝霞駐屯地を見学する機会もありました。一昨年に欧州留学を経て帰国し、静岡塾を発足させました。活動の過程で自衛隊友の会や防衛協会、そして自衛隊の方々と直接にお会いして話す機会が格段に増え、種々の見学会や祭事に参加するようになりました。
 ―これまでに印象に残っているエピソードは。
 齋藤 地元に戻ってから初めて自衛隊関係者の方と接した昨年6月20日の「B29日米合同慰霊祭」は、当日朝のテレビニュースで開催を知り、自発的に参加した行事でした。そこでの出会い、予期せぬ再会が、強く今に繋がっています。総合火力演習や清水港祭の際の護衛艦見学も大変貴重な良い経験になりました。また、予備自衛官補の存在を知り、その試験を受けに行ったことが挙げられます。試験を受ける過程で多くの自衛官とお会いし、自衛隊への理解を深めることが出来ました。自衛官の皆様はとても頼もしく、好意的な方々ばかりで、益々自衛隊を応援したいと思いました。直接接触してお話しを聴いたりするなかで皆様の使命感やお人柄を知り、とても好感を持ちました。
 ―これからの目標は。
 齋藤 年齢を問わず国民一般の、自衛隊への正しい理解と応援姿勢をより深めていけるような働きかけに、微力ながら力を添えたいと感じています。緊張感は保ちながらももっと気楽に地元地域で自衛隊関係者の方々のお話しを聴ける機会を自然に増やして沢山のきっかけを産みたいと思います。自衛隊関係組織に所属する方々とも情報発信や共有をしていけたらと思います。そのための「場」や「機会」として静岡塾も活用していきたいです。世代を超え、個人資格で様々なテーマについて情報共有・交流と率直な対話を促進するのが静岡塾です。12月1日には気軽に立ち寄れるサロンとしてカフェ「あん」(静岡・葵区)を開設します。民間有志で自発的、かつ中立的に活動を進めています。近々、静岡塾の公開講演会で自衛官と地域の皆様が意見交換する機会を作りますので、宜しくお願いします。〈シリーズ(11)〉

 自衛隊には全国津々浦々で応援して下さる民間の方が沢山おられます。そんな皆様方の「自衛隊に対する愛情」を紙面でご紹介するのが当欄の趣旨です。企画趣旨に合致した市民サポーターにお心当たりがございましたら自薦・他薦をお願いいたします。koho@boueinews.com


〈防衛省発令〉
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海上幕僚監部人事教育部教育課学校班長(海幹校計画課国計班長)
   一海佐 西村 高志
第3護衛隊群司令部勤務(海幕人教部教育課学校班長)
  一海佐 塚田 文彦
厚木航空基地隊付(基情支隊司令)
   一海佐 黒崎 浩一
基礎情報支援隊司令(海幹校研究部図装課長)
   一海佐 寺嶌 栄治
海自幹部学校計画課国際計画班長(海幕監察官付)
   一海佐 大町 克士
海自幹部学校研究部図演装置運用課長(海幹校主任教官)
  一海佐 浴  哲生
(11月24日)

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