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自衛隊ニュース   2010年5月1日号
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部隊家族間コミュニティ支援
職場理解深める
《研究本部》
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 研究本部(本部長・師富敏幸陸将)は3月30日、部隊と家族との交流事業の一環として隊員家族に対してオリエンテーション、職場体験、一日本部長、市ヶ谷台ツアーなどの部隊家族間コミュニティ支援を行った。桜が咲き始めた春の穏やかな一日、31コ家族104名が参加し、部隊との交流を楽しんだ。部隊家族間コミュニティ支援行事は、隊員家族の職場理解、隊員家族間の相互協力意識の高揚を目的として計画したもので、今回は21年度転入、新婚2年以内の隊員の家族を対象に行なわれた。行事の企画に当たっては、家族が楽しめて職場理解を深めてもらうことをコンセプトに総務課を中心に各種のイベントに知恵を絞った。
 当日は、本部長から「今日は何でも見て、分からないことがあれば、どんなことでも質問して職場を理解してください」と挨拶があり、行事が始まった。長男とともに参加した夫人の一人は、「夫の職場に来るのは初めてで、少し緊張しましたが、雰囲気も明るく、主人の新しい職場のことも少し理解でき安心しました。この行事を機会に他の家族の方とも交流していきたい」と語った。各種イベントの中で家族が一番喜んでいたイベントは「一日本部長」。陸将の階級が付いたミニ制服や試着用の制服を着た親子が、本部長室の椅子に座り、ポーズをとって写真に納まっていた。一日本部長を体験した子供は、「制服を着て、大きな椅子に座って写真を撮ってもらって楽しかった。また来てみたい」と嬉しそうだった。
 研究本部の広報班では、「隊員家族にとって、研究本部は第一線の職種部隊とは違って何をしているのか分かりにくいという特性を踏まえ、部隊家族間のコミュニティ支援を通じて家族の職場に対する理解・信頼感と安心感の醸成、家族相互の交流の推進を図り、隊員も家族も安心して勤務・生活できる職場環境を作っていきたい」としている。

活躍するOB シリーズ
「頑張っています」新しい職場
熊本地本援護非常勤 白石 六郎
白石氏は平成15年6月、健軍駐屯地業務隊を准陸尉で定年退職。60歳
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 私は、平成15年6月に陸上自衛隊を定年退職し、地元の飲料水製造会社に再就職しました。入社に際し社会人の心構えとして、「挨拶」「謙虚さと感謝」「健康管理」の3つを実践していこうと心に誓ったものです。
 会社では、製造関連部署に配置され、ミカンを原料とした飲料水の製造ラインの一部を担当することになりました。そこで使用する装置の操作について前任者から引き継ぎを受けましたが、その期間は1週間しかありませんでした。当初は大変苦労した思いがありますが、最初に誓った3つの心構えとあまり深く悩まないで常に前向きに考えることを実践した結果、日々充実した生活を送ることができました。1年が経過すると業務にも慣れ、また人間関係も強固となり結構楽しいものでした。定年1年前には製品供給・運搬業務に従事し、フォークリフトの資格も活用でき、6年間勤務し定年に達したため平成21年3月末で退職しました。
 まだまだ「がまだす(頑張る)」気概と健康でもあったため、再々就職先として自衛隊熊本地方協力本部の非常勤職員に応募し、平成21年4月から、定年制及び任期制の退職予定者のため企業訪問に東奔西走しているところです。
 これまでに感じたことは、退職自衛官は社会人としての信頼度や仕事の評価も高いため、企業に十分PRできる人材であるということです。雇用情勢が非常に厳しい状況ですが、信頼できる人材、能力の高い人材、役に立つ人材は採用していただける可能性が高いのです。従って、退職予定者自らの精進は当然ですが、それがより効果的になるよう我々援護担当者は企業訪問の合間にOBの方を激励し、後輩のために更に努力するようお願いをし、OBの方々もその期待に応えてくれているというのが私の実感です。
 今後とも退職予定者と企業等との架け橋となれるよう引き続き努力する所存です。既に民間で活躍されているOBの方々、これから自衛隊を退職し再就職を予定されている方々皆で、熊本の地域経済発展のため、これまで自衛官として培ったものを役立たせるべく頑張りましょう。

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