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自衛隊ニュース   2010年3月1日号
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ソマリア派遣水上部隊が出発
「おおなみ」、海賊対処任務へ
《横須賀》
おおなみ
帽振れの中、ソマリア沖アデン湾へ向け出港する「おおなみ」
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 1月29日、横須賀基地の吉倉桟橋でソマリア沖・アデン湾における派遣海賊対処行動水上部隊第4次隊として派遣される派遣部隊指揮官第6護衛隊司令(南孝宣1海佐)をはじめとする護衛艦「おおなみ」(艦長・大久保幸彦2海佐)の出港行事が行われた。
 出港行事には、楠田大蔵防衛大臣政務官をはじめ関係者ら約620人が出席した。
 楠田政務官は訓示の中で、「諸官に課せられた任務は、人類共通の敵、海賊と戦い海上交通に安全をもたらし、この海域を利用する全ての国の繁栄の礎を築くという、極めて重要かつ崇高な意義を有しています。各国の部隊と緊密に連携をし、立派に任務を完遂してください。防衛大臣政務官として、諸官が志しを同じくする各国部隊とともに、世界に貢献していくことを心から誇りに思います」と激励した。続いて、自衛艦隊司令官(杉本正彦海将)が「派遣海賊対処行動水上部隊は、昨年3月末に任務を開始して以来、約10ヵ月が経過し、護衛回数は100回を超え、護衛した商船は600隻に及んでいる。その結果は商船運行関係者をはじめ、部内外から高い評価を得ているところである。諸官は、各国から派遣されている部隊と共に、海洋の安全を確保するという重大な責務に強い使命感と確固たる信念を持って、南1佐の指揮のもと一致団結、その実力を遺憾なく発揮し、それぞれの職責を果たしてもらいたい」と訓示した。
 その後、来賓紹介と花束贈呈が行われ、最後に派遣部隊指揮官が「皆様から頂きました励ましを力として、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動の任務を完遂すべく頑張って参ります」と力強く挨拶した。
 護衛艦「おおなみ」は多くの基地隊員や関係者、家族らに見送られ、横須賀音楽隊の演奏の中、横須賀の吉倉岸壁を出港した。
 派遣隊員の家族らは、岸壁から離れていく艦に向かって「お父さん、頑張ってね!」や「気をつけて行ってらっしゃい」と涙を浮かべながら大きく手を振り、出港していく護衛艦「おおなみ」を見送った。
 なお、護衛艦「おおなみ」は、翌日に佐世保を出港した護衛艦「さわぎり」と合流し、昨年10月に出港した第3次隊と交代する。

初めて佐世保基地から出港
「さわぎり」、ソマリアへ
日本船主協会から花束贈呈も
さわぎり
初めて佐世保基地からソマリア沖へ出港した「さわぎり」を見送る基地隊員ら(1月30日)
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 ソマリア沖での海賊対処行動のため、1月30日、護衛艦「さわぎり」(艦長・柴田公雄2海佐)が佐世保から初めて派遣された。29日に横須賀を出港した「おおなみ」(艦長・大久保幸彦2海佐)とともに第4次派遣部隊として任務に就く。
 出国行事では、乗員家族や来賓等約500名が参列した。
 佐世保地方総監(加藤耕司海将)は、「この任務は、海上交通に安全をもたらし、海域を利用する全ての国の繁栄の礎を築くという極めて重要かつ崇高な意義を有している」と北澤防衛大臣の訓示を代読した。さらに第1護衛隊群司令(山下万喜海将補)は「全貿易量の99パーセント以上を海上輸送に頼る我が国においても安全な海上交通の確保は、死活的な問題として国際社会と協力しながら海賊行為の根絶に努力している」と自衛艦隊司令官(杉本正彦海将)の訓示を代読した。
 その後、社団法人日本船主協会からさわぎり艦長に花束が贈呈された。
 最後に、さわぎり艦長は、「任務を完遂して佐世保に戻ってまいります」とあいさつした。
 護衛艦「さわぎり」は乗員家族が見送る中、ゆっくりと岸壁を離れ、佐世保を後にした。

ハイチ国緊隊帰国
地震被災者3000人を医療支援
《海田市》
ハイチから帰国
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ハイチから帰国
隊員や関係者多数の出迎えを受け帰隊
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 ハイチ国際緊急医療援助隊(隊長・白川誠1陸佐以下約100名)の編成解組式が2月18日、海田市駐屯地で行われた。式には、防衛省・自衛隊の高級幹部、来賓、駐屯地隊員、留守家族ら約700名が出席、派遣隊員の労をねぎらった。
 派遣隊員は、政府専用機で広島空港に帰国したあと、海田市駐屯地へ向かい、留守家族や隊員の盛大な出迎えの中、式場に整列した。
 開式の辞に続いて、白川隊長が平野治征13旅団長に力強く帰国報告。これに対して平野旅団長は訓示の中で派遣隊員に「最大限の賛辞を送るとともにハイチで得た経験を今後の任務に活かすよう」要望した。次いで、平野旅団長が編成解組を命下したあと、壇上で白川隊長が平野旅団長に隊旗を返還、お互いに力強く握手を交わし、式を終了した。
 ハイチ国際緊急医療援助隊は北澤俊美防衛大臣の派遣命令を受け、1月21日、成田空港を米国マイアミへ向け、出発。マイアミから空自空輸隊C―130に搭乗、ハイチの首都ポルトープランスに到着した。同隊は、隣接するレオガン市ですぐさま医療援助活動を開始、地震で被災した負傷者の診療にあたった。日々、環境の厳しい中、懸命に診療活動を続けた結果、2月13日の北澤大臣の医療援助活動終結命令発出までの約3週間で約3000人もの患者を診療した。

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