防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2009年9月1日号
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レンジャー14名、無事帰還
第16普通科連隊
3ヵ月間にわたり、体力の限界に挑戦
真の“戦士"の道へ
《大村》
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最後の力をふりしぼって全想定終了を報告する学生
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 第16普通科連隊(連隊長・高田祐一1陸佐)は、5月7日から「平成21年度レンジャー養成訓練」を実施し、7月27日、14名の訓練学生が、各種困難な状況を克服し全想定を終了して大村駐屯地へ無事帰還した。
 レンジャー旗を先頭に学生が駐屯地の営門を通過すると、「がんばれ!」「あと少しだぁ!」と、大きな声援が学生達の背中を押していた。駐屯地全隊員、協力団体等及びレンジャー学生家族のつくる花道と激励の爆竹の音、そして第16普通科連隊の音楽集合訓練隊による「レンジャー隊歌」演奏が学生を奮いたたせた。
 急遽、災害派遣のため不在した高田連隊長に代わり、加塩副連隊長が帰還した学生達にレンジャー徽章を授与すると、学生は張り裂けんばかりの大きな声で「ありがとうございます!」と答えていたが、その姿は約40キロの背のうを背負い、心身とも限界の頂点に達しているかのようだった。
 加塩副連隊長の代読による連隊長訓辞は、「己の体力の限界に挑戦し、空腹や不眠不休に耐え本日まで命をかけて訓練に挑む姿を見て、大変頼もしく感じた」と健闘を讃えた。また、「レンジャー養成訓練を無事終了できたのも、本日この帰還式に駆けつけてくれた各部隊長・各中隊長をはじめとする中隊の隊員や駐屯地全隊員の応援があってこそである。これらに対する感謝の気持ちを忘れることなく今後益々努力・精進することを期待している」と激励し、最後に同訓練を支えてきた教官・助教等に対し、労をねぎらい訓辞は終了した。
 無事帰還を果たした14名のレンジャー隊員の顔は、ドーランと汗と泥にまみれた黒い顔であったが、口元からこぼれる真っ白い歯が彼らの達成感を表しているかのように、輝いて見えた。


32連隊が訓練検閲
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 第32普通科連隊(連隊長・下東1佐)は、7月10日から14日までの4夜5日にわたり、北・東富士演習場において、第2中隊に対して、「陣地防御における警戒部隊としての行動」、第5中隊に対しては、「陣地防御における主戦闘地域守備部隊の行動」を課目として、訓練検閲を実施した。
 梅雨の独特の蒸し暑さの中、大宮駐屯地での隊容検査後、ただちに訓練検閲の状況を開始。第2中隊は午後1時、第5中隊は午後2時に車両により北富士演習場へ向け前進し、午後6時30分頃、梨ヶ原敞舎西側に事故なく集結した。午後7時より、徒歩行進に移行した各中隊は、酷暑の中、約32キロを完歩して、防御地域である新免台~大塚台を占領して速やかに防御準備を開始した。連日の猛暑と築城作業による疲労のなか隊員は、度重なる土砂の崩れや突然あらわれる岩盤をも打ち砕きつつ、障害と連携した火網を構成し敵の突撃を阻止しうる陣地を構築した。13日の夕方、2中隊の前面に敵の先遣の機械化大隊が進出し4時間の戦闘の結果、主陣地を秘匿、掩護という任務を完遂して夕闇にまぎれて離脱した。
 敵主力機械化連隊の攻撃に対して第5中隊は迅速な目標の発見と、先制火力の発揮により、敵の攻撃を見事阻止した。
 訓練検閲の終始を通じて、各人が32連隊としての自覚と誇りを持って勇敢に戦い、任務を完遂して検閲を終了した。


広報看板をリニューアル
― 山梨の平井さん ―
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 山梨県自衛官募集相談員連合会や自衛隊山梨東部協力会会長などをつとめる平井成尚さんは平成11年、自宅兼店舗屋上に「自衛官募集」の大看板を設置、以来その大きな看板は長く募集広報の実を上げてきたが、設置から10年が経過し老朽化が進んだことから、この度平井会長の発案により看板がリニューアルされた。
 新たに作成・提供された看板は縦1・8メートル、横4・5メートルの大きなもので6月29日、地本部員が会長宅屋上に設置した。設置場所はJR大月駅の西側約1キロに位置し、国道20号線とJR中央線沿いにあることから、車両の通行者だけでなく電車の乗客も目にすることが出来るため大きな宣伝効果が期待される。
 平井会長からは「今年は地本設立55周年の節目の年でもあり、新たな看板を設置することにより募集成果を上げ、目標を達成してほしい」と激励の言葉があった。


「子供体験」で隊員と家族が意思疎通図る
《南恵庭》
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 南恵庭駐屯地(司令・淵之上1佐)は8月3日、駐屯地の隊員家族等(小学生)を対象に、子供体験を実施した。これは、隊員と家族との活動を通じ、自衛隊の任務に対する理解と信頼促進を図ることを目的として実施した。
 最初に広報館で自衛隊の紹介ビデオを鑑賞した後、隊員から指導を受け紙飛行機を作成し、思い思いに飛ばした。
 昼食は、隊員食堂において喫食し、子供達は「いつもよりたくさん食べた」と、ご飯をおかわりしていた。
 午後は、3個組に分かれ、隊員とともにペットボトルロケットを作成、どの組のロケットが一番飛ぶかを競い合った。
 この日の天候は曇りであったものの蒸し暑く、参加者は汗を流しながら駐屯地内でおおいに遊び、「とても楽しかった」「また来年も参加したい」と感想を残し、楽しい夏休みの思い出を作った。


当選倍率は平均4.9倍
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 平成21年度自衛隊記念日行事の一環として実施される体験飛行の抽選会が8月21日、防衛省A棟17階大会議室で行われ、岩成真一空幕総務部長と渡邊博史広報室長が厳正に抽選した。
 約1ヶ月半にわたって往復はがきによる公募を行い、C―1及びCH―47Jの搭乗者750人の定員に対して合計1691枚(3696人)の応募があった。当選倍率は平均4・9倍。今年の体験飛行は10月12日、空自入間基地で行われる。


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