防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2009年9月1日号
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キッズサマーフェスタ開催
《阪神基地隊》
潜水艦・飛行艇登場に歓声上がる
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 阪神基地隊は、7月18日に小中学生を主対象とした「キッズサマーフェスタ」を開催し、過去最大の約4000人の地元の小中学生や家族連れなどが訪れ、大いに賑わった。
 当日は、護衛艦「むらさめ」の一般公開、練習潜水艦「はやしお」の特別公開に加え、救難飛行艇US―1Aが飛来し離着水・水上航行を披露するとあって、早朝から阪神基地隊を訪れた人の列は、午前9時の開門前に500人以上となった。
 特に、日頃目にすることのない潜水艦には多くの人が訪れ、乗艦した子供たちが感激の面持ちで艦内の様子を話し合う姿が印象的だった。また、護衛艦を見学した人の中には、遠く関東や九州から駆けつけた来場者もおり、インド洋での補給活動やソマリア沖・アデン湾における海賊対処等で活躍する海上自衛隊への関心の高さをうかがわせた。昼前には、岩国基地から救難飛行艇US―1Aが飛来し、航空機が波を立てて海上を進む姿に歓声が上がった。
 一方、陸上では恒例となった「海上自衛隊を励ます会」有志会員による「手作り飛行機教室」が開催されるとともに、阪神基地隊隊員による「ゲームコーナー」や「南極の氷体感コーナー」が設けられ、夏休みの思い出作りや自由研究にも役立てようと子供たちで賑わった。昼食用に準備した「海軍カレー」や「やきそば」の屋台の前には、長蛇の列ができ、追加注文に隊員は汗だくになって応じていた。
 阪神基地隊では、「日本を代表する港町神戸にあっても若者の海離れは顕著であり、実際の艦に接し海を仕事場とする海上自衛官とふれ合うことは、子供たちにとっても新鮮な体験であったと思われる。来年のキッズサマーフェスタでもたくさんの子供たちと会えることが待ち遠しい」と話している。


家族支援で交流図る
《32普連》
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 第32普通科連隊(連隊長・下東敏郎1陸佐=大宮)は7月23日、所属隊員の家族に対する支援行事を実施した。この行事は、「32連隊の状況、各種行動時の部隊の行なう家族支援の概要及び隊員の職務に対する理解等の向上と、部隊と家族及び中隊内の家族間の一体感の醸成を図る」ことを目的に、ブリーフィング、各種訓練の見学・体験及び会食などを実施したもので、47家族126人の参加を得て行われた。
 行事は駐屯地講堂において連隊長の挨拶に始まり、部隊の行なう家族支援について具体的に説明した。その後、約30分にわたり第1音楽隊による華麗な音楽演奏を実施し、子供たちは音楽に合わせて踊ったり、全員で手拍子したりと、その演奏の素晴らしさに感動していた。演奏終了後、萩原心結ちゃん・柚杏ちゃんから音楽隊長に花束が贈呈され、和やかな雰囲気の中で終了した。次に駐屯地内に準備した訓練展示、指揮通信車、高機動車等の体験搭乗や父さんがいつも使っている装備品について説明を受けるなどした。また、手旗、救急法、レンジャー訓練、格闘訓練では、展示だけでなく、実際に体験してその難しさを実感していた。その他、アトラクションの一つに遊具、ゲーム等の遊戯コーナーを設け、子供たちの人気を集めるなど。終了時間ぎりぎりまで大勢の子供たちで賑わった。
 行事の締めくくりとして、中隊ごと隊員、隊員食堂等で会食、懇談となった。家族は隊員の訓練を間近にふれ、「お父さんの職場が見れてよかった」「お父さんの大変さがわかった」「来年もまた来たい」という声が聞こえ、大盛況の中、楽しいひとときが無事に終了した。


防医大で採用説明会開く
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 7月28日、防衛医科大学校(早川正道学校長)において、平成21年度学生採用説明会が500人を上回る対象者・父兄の参加を得て実施された。
 この説明会は、一般の大学のオープンキャンパスに相当するもので、平成16年から毎年夏休みのこの時期に行っている。今年度は医師である幹部自衛官になるべき者の教育訓練をつかさどる防衛省の教育機関に受験することの趣旨を明確にする観点から、学生採用説明会と銘打ち、実施計画においても例年実施している防衛医大の概況、教育・訓練、入試状況、学生生活等に関する説明、模擬講義、施設見学及び在校生・卒業生との懇談等のほかに、入校時・卒業時の服務の宣誓を明示しながら自衛隊員である学生となることに伴う義務、並びに卒業後、自衛官として任官することに伴う義務等、一般の大学との相違点をより明確に打ち出した企画となった。参加者は、それぞれの説明に真剣な眼差しで耳を傾け、それぞれの施設見学や受験相談においても熱心に質問する姿が見られた。
 防衛医大では、自衛隊の医官を目指す強い意志を持った受験生が一人でも多くチャレンジしてくれることを期待すると話している。


「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
自信持って自衛隊精神を発揮
医療法人心優会留萌記念病院 片山忠男
片山さんは平成19年7月、第26普通科連隊対戦車中隊を3陸尉で定年退官。56歳
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 私は、平成19年7月定年退官後、留萌市の留萌記念病院に介護補助として勤務しています。主な業務は、車椅子搬送、車輌送迎業務等です。最初は、何もかも初めての経験であり、戸惑う事ばかりでしたが、先輩職員に手取り足取り教えていただき、何とか現在に至っています。
 今まで介護の現場を知らなかった自分にとって、介護補助業務を通じ高齢者の患者様と接したときは、何をどうしていいやら、また、何を話していいやら戸惑うばかりでした。
 しかし、日がたつにつれ徐々に仕事の内容が理解できるようになり、次は何を準備して、どういう手順で行動するかということを考えるようになりました。そういう業務の中で、私が重視し心がけていることは『基本の確行』です。中でも安全管理には特に気を使っています。ケアワーカー同士の声の掛け合い、車椅子のロックの指差し確認、車両運行時の法定速度の厳守、気象状況、道路状況に合った安全運転等、自衛隊で培った「安全意識」を発揮しています。
 自衛隊を退職して、一般社会人として活躍するための要素はいろいろあると思いますが、私が今、一番大切だと感じているのは『自衛隊精神の発揮』です。
 それは、失敗を恐れず果敢に望む「挑戦」であり、自分の能力を最大限に発揮し、自分の信ずる誠を貫く「誠実」さであり、身を挺して信ずる人、信じてくれる人に対する「献身」ということです。
 これから定年を迎える現職の皆さん、「自衛隊は素晴しい所」そして、「一般社会は楽しい所」です。普段から自衛官の心構えを実践している人は大丈夫です。
 一般社会の人は自衛隊OBを興味深く見ています。自信を持って一般社会にチャレンジしてください。


寄せ書き

悲しみを乗り越えて
普通科教導連隊(滝ヶ原) 3陸曹 蓮沼 利男
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 尊敬する、また憧れる先輩に自分も少しでも近づきたいという気持ちを抱いて参加したレンジャー教育は、自分の想像していた以上に体力的・精神的に追い込まれて辛いものでした。
 その中でも一番心に残っているのは最終想定です。想定前の準備のときに前々から身体の調子が悪かった父の死を聞かされ、葬儀のために実家に帰省した自分は、一番過酷な伊豆での訓練に最初から参加できず、途中からの合流になってしまいました。同期たちと合流する前の気持ちは正直、皆と訓練が出来る喜び以上に「同期のために何が出来るのか、辛い訓練をやってきた同期達の中に自分はどうやって入っていけばいいのか」など不安な気持ちでいっぱいでした。合流した時の同期達の姿は想像していた以上に痩せて、足を引きずり、服は汗と泥で真っ黒になっており、それを見た自分は涙が止まりませんでした。そのような状況の中でも、同期達は自分に対して「おかえり、待っていたぞ」と優しく声をかけてくれました。
 合流後、自分は一番の重量物を持ち、声をかけ、同期達を助けていくことだけを考えて最終想定に臨み、何とか全任務を遂行することが出来ました。駐屯地に戻ると大勢の人達が出迎えてくれ、連隊長からレンジャーバッチを頂いた時、空に向かって「お父さん、バッチ貰えたよ」と亡くなった父に報告しました。
 レンジャー教育で学んだ一人一人の重要性、同期との絆、そして何より「任務を遂行する信念」を胸に、立派なレンジャー隊員に少しでも近づけるよう、成長していきたいと思います。

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念願の職場に就いて
第25普通科連隊厚生科 事務官 厚谷 萌
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 まず初めに自己紹介したいと思います。
 私は、北見市にある柏陽高校を卒業し、今遠軽駐屯地で事務官として働いています。高校を卒業したばかりで、まだ19歳ですが、よく実年齢より上に見られます。私は高校の部活でバレーボールをやっていました。高校を卒業してからバレーボールをする機会がなかなかなく、いつかまたバレーボールができたらいいなと最近よく思います。
 私の出身校である柏陽高校では、公務員を目指す生徒のための公務員講習という講習があります。以前新聞で取り上げられたこともありました。防衛省職員採用試験を受験したとき、試験会場に来ている人のほとんどが柏陽高校の生徒でした。私ももちろん公務員講習を受け公務員になるために日々頑張ってきました。
 一次試験、二次試験と順調に進み、採用が決まったときはとても嬉しくて、「毎日頑張ってきて本当によかった」と思いました。
 今、この職場で私が働いているということが今でも信じられないくらいです。いつまでも新人ではいられないので、早く仕事を覚え、精一杯頑張っていこうと思います。上司の方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
 最後に、まだ火災共済・生命共済へ加入されていない方に是非加入することをお勧めいたします。今後とも厚生科をよろしくお願い致します。


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