防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   2009年8月1日号
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寄せ書き

ああ、定年
第12普通科連隊(国分) 陸曹長 久米敏彦
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 定年退官まで残すところあと少しとなり、振り返って見ますと過去の出来事が走馬灯のように脳裏を駆け巡っていきます。入隊当初は上司や先輩たちを見て、あの歳まで勤務しているだろうか? 自衛隊で頑張っていく反面、不安があったことを鮮明に覚えています。
 十代…不安と期待に胸を膨らませ入隊。
 二十代…ガムシャラに突っ走り、レンジャー訓練や銃剣道訓練隊、各種スポーツに明け暮れた日々。
 三十代…結婚、長女・二女誕生、マイホーム新築、後半は転勤と膝の怪我により入院。
 四十代…各種訓練・競技会等に参加、後継者の育成、地域とのパイプ役として地域住民との連帯を意識し子供会・地域役員を務める。
 五十代…訓練能力・戦技能力等を伝授し後継者の育成に努める。また、地域住民との連帯、地域役員を継承し地域との密着を図り健康第一にて退官する。
 退官は、また新たな出発点でもあります。巷では百年に一度の大不況と言われる中の再就職となり、たくさんの不安やプレッシャーもありますが、その職場で骨を埋める覚悟で臨みます。
 最後に、私が無事退官できるのは、それぞれ各地で出会ったよき上司、良き同僚、良き後輩、また家族の支えがあったからこそだと深く感謝しております。
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家族の支え
第6特科連隊(郡山) 陸士長 山岡 恵
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 1歳9ヶ月の私の息子は、家族の中心的存在。わんぱく盛りで外で走り回って遊ぶのが大好きだ。おもちゃの車を乗り回し、棒や石を好んで拾い集める。「パパの小さい頃にそっくりだね」と夫の母。私は夫の両親達と同居しており、日中は夫の母に息子を見てもらっている。
 夫も自衛官なので、お互い訓練等で家を空けることが多いが、普段から慣れている家族に息子を預けていけるため、安心して仕事に行ける。これも自衛官という仕事を理解してくれる家族の協力のおかげだ。
 家族への感謝の気持ちを忘れず、私もできることは何でも協力していきたい。そして、息子には元気で心優しい子に育っていって欲しい。
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練成訓練の重要性
第7普通科連隊(福知山) 1陸曹 佐々木吉幸
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 私は6月12日から16日まで、東富士演習場での第2次射撃野営訓練に参加した。今回の射撃訓練の特性は、昨年まで実施していた81mm迫撃砲の基本射撃とは異なり、戦闘射撃で実施するもので、なおかつ、若年隊員にとっては初めての経験である。
 私は戦闘射撃を実施するにあたり、計画作成担当を命ぜられ、自分の過去の経験と上司・同僚から色々な意見を聞き、試行錯誤しながら計画作成にあたった。また、戦闘射撃未経験の隊員に対する練成要領を同僚隊員と検討し、射撃訓練参加までの間、徹底して練成を積んだ。訓練終了時には必ず研究会を行い、練度向上のための方策を隊員一人一人に考察させ、様々な不測事態に対応できるよう練成を行った。実射当日は、富士特有の霧の影響を受け、実射実施時間の変更を余儀なくされ、隊員の集中力が維持できるか不安はあったが、隊員たちは自信を持って平常心で実射に臨んだ。
 今回の実射では、練成成果を十分発揮することができ、訓練を通じて改めて練成訓練の重要性を再認識した。今後引き続き、「更なる前進」を念頭に置き、小隊の練度向上にまい進していこうと思う。
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自衛官の「私」普段の「わたし」
第305基地通信中隊八戸派遣隊 陸士長 山田美空
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 私は最近、両親から顔つきが変わったと言われるようになりました。
 父は自衛官の顔になってきたなと嬉しそうに言い、母は大人になったんだね、と寂しそうに言いました。私自身はあまり自覚していなかったのですが、家族の前の「わたし」と自衛隊にいる時の「私」では違う顔つきになっているようです。
 確かに、自衛隊に入隊する前と入隊してからを比べてみると、考え方や気持ちの面での成長を感じました。 その要因としては、自衛隊に入り視野が広がったこと、派遣隊での職務をこなすうちに自衛官としての自覚が深まったことが挙げられます。
 これからの長い自衛隊生活の中で、「わたし」を大切にしながらも、自衛官という「私」を成長させるために日々の職務に対して、誠実に頑張っていこうと思います。
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中隊検閲に参加して
第6施設群(豊川) 陸士長 山岡克行
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 6月10日から19日までの10日間にわたって行われた訓練検閲は、自分が受閲する2度目の検閲でした。部隊配属されたばかりで右も左もわからなかった1度目とは違い、構築作業に対して多少の慣れもでてきた今回の検閲は、前回よりも少なからず中隊の任務達成に力になれる、力にならねばならぬと思って挑みました。
 しかし今回の検閲は、1年半にも満たない短い自衛隊生活ではありますが、特に過酷なものでした。初めての日本原演習場では想像を超える昼夜の寒暖の差、時より激しく地をたたきつけるような雷雨に遭い、また押し迫る数々の想定と構築物の作業量等は、自分の予想していた辛さを遙かに上回るものでした。その際、思ったように対応できず分隊長を初めとする皆に迷惑をかける場面が多々ありました。
 今回の検閲を振り返って考えると、「前回よりもきっと上手く出来る」という、あまり根拠のない自信ばかりが先行して、検閲を受閲するのだという心構えが不足していたのではないか、状況全般に対する理解不足があったのではないかと反省点を得ました。
 「辛いと感じるのは自分自身だけではない。皆が辛い、きついんだ」と自分自身に言い聞かせるとともに、多くの足りない点、弱点を少しでも克服して、中隊の一員として任務完遂の一助になれればと考えます。

「頑張っています」新しい職場
活躍するOB シリーズ
(株)群馬銀行 大沢勝司
大沢氏は平成20年12月、第12偵察隊を陸曹長で定年退官。54歳
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 私は、昨年の11月に陸上自衛隊を定年退官し、現在「群馬銀行高崎田町支店」で外務員として就業し、日々自衛官として勤務していた時と同様に充実した毎日を過ごしています。
 昨年は「百年に一度の大恐慌」と言われた社会不況の中で、私は就職先が中々見つからずに、退職日を間近に迎え、心中穏やかではありませんでした。親身になって心配してくれた群馬地方協力本部援護センターより、現在の就職先の話がありました。銀行業務は重責と強く重い、家族に相談し妻と話し合い面接の日を迎えました。
 面接当日は、多用中にも関わらず援護班長に付き添っていただき、面接間には終始フォローしてもらい、面接が終了し屋外に出た途端、大きく深呼吸したことが今でも思い出されます。面接中は、自分で予想していた以上に緊張と不安で堅くなっていました。後日採用の知らせが届いた時、同行してくれた援護班長に心から感謝しました。 就業初めは先輩から引き継ぎを受けながらの業務を見習い、3週目から一人で外務員として行務することになりました。不慣れと仕事に対しての勉強不足が重なり、何度か事務ミス等もあり落ち込みましたが、その都度、支店長をはじめ上司・先輩行員の方々から適切な指導と励ましの声をかけてもらい、業務内容も徐々に理解できるようになり、周囲に支えられて成長しながらの就業が今も続いています。
 これから定年退職される皆様へ、再就職先では自衛隊生活で培った体力と気力が十分活かされます。私の体験から、第二の青春の職場では初心に返ることが大切です。新人なので恥ずかしがらずに不安なことは教えてもらい、些細なことでも素直に相談することです。私も現在の職場で体力と気力を十分発揮し、元気よく頑張って就業したいと考えております。


家族支援だより
家族支援を充実
第5施設団第9施設群=小郡駐屯地
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 第9施設群(群長・小瀬幹雄1陸佐)は、6月22日に共済セミナー、7月3日に隊員家族による激励行事をそれぞれ実施した。
 共済セミナーには42家族が参加、自衛官の生涯設計プランについて必要な知識を受講した。それぞれ自分たちのシミュレーションを作り、退職時の就職補導や住宅取得・子供の教育資金など各人が人生設計の見直しを行った。セミナー参加者は自分たちのシミュレーションを見つめ、真剣に講師の話に耳を傾けていた。また、共済セミナーの前に災害派遣の説明と人命救助システムによる車両切断の公開訓練を行うなど、家族らに災害派遣活動についての理解促進を図っている。
 7月3日には、訓練検閲開始に先立ち、隊員家族らによる激励行事が実施され、出陣式に家族を招待した。はじめに群長が自ら行う戦闘準備点検を見学、続いて隊員がパレード形式で出動する姿を披露し、家族から拍手の見送りを受けた。検閲の期間中も、家族からの激励の手紙を隊員に渡すなど、部隊では様々な角度から家族支援の充実発展を図っている。


任期制隊員にライフプラン集合訓練
《栃木地本》
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 栃木地本地域援護センターは5月21、25、27日の3日間、任期制隊員に対するライフプラン集合訓練を宇都宮駐屯地で実施した。
 この集合訓練は、自衛隊入隊後1年以上経過した任期制隊員を対象に毎年この時期に実施している。参加者は宇都宮駐屯地内各部隊及び北宇都宮駐屯地から合計56名。教育内容はライフプランの意義、就職援護施策、雇用情勢・企業実態、任期制隊員の進路及び部外講師によるライフプランの作成など計12時間。参加者は進路を選ぶための考慮事項として熱心に耳を傾けていた。特に、昨年度就職した隊員の活動状況及び就職先での写真資料等に興味を示していた。


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