防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2009年7月1日号
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ホームカミングデー開催
《空自1術校》
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 6月13日、航空自衛隊第1術科学校(浜松基地)は、「第1術科学校OBホームカミングデー2009」を開催した。これは、第1術科学校の勤務経験がある退官者が集まって、第1術科学校の現況を理解するとともにOBと現役との意見交換を親しく実施して、術科教育の一層の充実、発展に資することを目的に行われたもので、今年は、昭和29年整備学校から創設55年並びに昭和34年第1術科学校に改称して50年という節目の年であった。
 この日は、梅雨に入ったとはいえ、天候にも恵まれ北は青森県から南は沖縄県まで、約250名のOBが参集し、懐かしい同僚や現役隊員との話の輪が広がり充実した一日となった。
 最初の「全体説明会」では、昭和29年の創設から平成20年度までの第1術科学校の歴史をナレーション付きで編集したオリジナルDVD「第1術科学校55年の歩み」を上映し、OBはそれぞれが勤務した時代に思いを馳せ感慨も一入であった。続いて旧軍時代の資料を展示している基地資料館、航空自衛隊の活動内容等を展示している浜松広報館(エアーパーク)及び第1術科学校が教育用として保有しているF-15、F-2、T-4、T-7の航空機をそれぞれ分かれて見学した。
 その後、昼食会の締めでは、昭和31年から歌い継がれている「浜松航空隊歌」を全員で熱唱した。引き続き、かつて所属していた職場別に「OB現役交流会」が行われ、話題は昭和29年の自衛隊創設期まで話がさかのぼり、大正生まれのOBから近年退官したOB、更には現役隊員を含め世代を超えた同窓としての絆が深まった。

第5回ランウェイウォーク2009
《入間基地》
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 5月16日、入間基地(基地司令・池田勝空将補)で、ランウェイウォーク2009を開催した。今回で5回目の開催となるが、2回目以降天候に恵まれないイベントとして話題になっている。今年も曇天で肌寒く小雨も心配される空模様だったが、歩くには絶好の天候となった。^n
 午前11時、スタートの合図とともに、消防車が放水を開始。会場正面の滑走路上に巨大な水のアーチができあがると同時に中部航空音楽隊の行進演奏を先頭にいざ滑走路へ! 約4kmの道のりを当選者と招待者等の1369名のほとんどが完歩。
 ウォーク前後には入間基地所在航空機(T-4・CH-47J・C-1)の 地上展示や軽装甲機動車等の車両展示、歩哨犬の訓練などを見学。また、大人気の野外炊飯展示で作ったカレーライスの試食やラッキーナンバーの発表、 売店での買物や佐渡鬼太鼓及び修武太鼓の演奏などと盛り沢山の一日を過ごした参加者は満足そうに帰路についていた。

体校レスリング4階級制覇
《全日本選抜選手権大会》
世界選手権代表5人決まる
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 6月20、21日の両日、東京代々木国立競技場第2体育館で実施された明治乳業杯全日本レスリング選抜選手権大会において、自衛隊体育学校から23人の隊員が出場し、フリースタイルにおいては55kg級湯元進一3尉、同66kg級米満達博2陸曹、グレコローマンスタイル66kg級藤村義2陸曹、同120kg級新庄寛和2陸曹が優勝し、9月にデンマークで実施される世界戦選手権代表の座を獲得した。また、グレコ74kg級鶴巻宰3陸尉は優勝を逃したもののプレーオフを制し、世界選手権の切符を手にした。また、米満2曹は最優秀選手賞を獲得した。
 このほか準優勝がフリー55kg級田岡秀規2陸曹、同60kg級大館信也1陸曹、同96kg級坂本憲蔵陸士長、グレコ84kg級伊藤諒陸士長、3位にはフリー55kg級冨田和秀2陸曹、同74kg級高橋龍他2陸曹、グレコ55kg級禎卓也陸士長、同60kg級谷岡泰幸3陸曹、同66kg級清水博之空士長、同74kg級角功介士長が入る等の成績を収めた。
ドキュメントNo1 フリー55kg級
現在の日本人選手のレベルならメダル獲得の可能性が極めて高いと言われるこの階級、決勝は自衛隊体育学校所属隊員同士の対決となった。順調に勝ち進んだ湯元3尉と、天皇杯準優勝稲葉選手(警視庁)を撃破した田岡2曹との同門対決は、まさに一進一退の攻防で自衛隊レスリング至福の時間と呼べる戦いとなったが、勝負は第3ピリオド延長戦までもつれ込み、ボールのピックアップは青、田岡のクリンチとなったが、2月のブルガリアで稲葉選手にクリンチで敗れて以来これしか無いと常にイメージを描いて来た返しが狙い通り決まり、鮮やかな勝利を収めた。試合終了後、今大会を欠場した北京五輪銅メダリストの兄健一(ALSOK)の前で「世界との力の差は感じていないので、世界選手権ではリスクを犯してもタックルを狙っていく様な攻めができれば金メダルも遠くない」と力強く述べた。
ドキュメントNo2  フリー66kg級
 趣味レスリング、息抜きレスリングというまさにレスリングの申し子米満2曹は4月から自衛隊体育学校所属。仕事もレスリングという本人にとっては最高の環境を手に入れ、5月のアジア選手権でも銀メダルを獲得し波に乗っていた。だが、本大会では減量に苦しみ、初戦は思った通り動けず苦戦の末、準決勝に進出。準決勝は北京五輪代表池松選手(福岡大学)との戦い。第1ピリオドは落としたものの第2、第3ピリオドを圧勝し、本来の自分を取り戻した。決勝は06年アジア大会銀の強豪小島選手、全日本2位の森川選手を破って勢いのある佐藤選手(ALSOK)を圧倒的な強さで破り、世界選手権初切符を手に入れた。初めての世界選手権だがメダルを狙いたいと語っていたが、世界学生選手権優勝という実績、そして今大会で実力者相手に見せたポテンシャルは高く、レスリング関係者の期待も大きく優秀選手賞(フリー部門)に輝いている。
ドキュメントNo3 グレコ66kg級
 自衛隊体育学校レスリング班のお家芸とも呼べる男子66kg級。絶対力的に負けない自信を持つ藤村2曹は世界を意識した戦いをすることを課題に本大会に臨んだ。特にアジア選手権ではメダルを獲得できなかったものの5位入賞を果たし、そこで「グラウンドでのずらしができれば、国際試合で通用する」と手応えを掴み、初戦2回戦グラウンドでも得意の攻撃を選ばず、防御を選択するなど自分を苦しいところに追い込み、それでも決勝に勝ち上がる。決勝では自分の持ち味を発揮し、豪快な投げ技でテクニカルフォールを連発して初優勝を決めた。
ドキュメントNo4 グレコ120kg級
スーパーヘビー級と呼ばれるグレコ男子120kg級。昨年12月の天皇杯決勝で惜敗し、しかもグレコのルール改正により、今までのファイトスタイルでは勝てないと判断した新庄2曹はこの6ヶ月間ひたすらグラウンドにおけるローリングのテクニックと下半身の強化を図って来た。その成果がいかんなく発揮され、初戦、準決勝と押し出しが適時に決まり相手を圧勝。臨んだ決勝、相手は全日本の覇者中村選手(カンサイ)。第1ピリオド、グラウンドは新庄が守りきり、続く第2ピリオド、グラウンドは新庄が攻撃となるが、ここまでなら例年のように相手が守りきる場面となるが、終了ぎりぎり新庄のローリングが決まり120kgの相手の巨体を転がして優勝。プレーオフでも第3ピリオドのグラウンドでローリングを決め世界選手権3度目の代表の座を獲得。重量級では日本は不利の定説を、北京五輪代表である先輩加藤賢三2尉のように覆したいと決意を新たにしていた。
ドキュメントNo5 グレコ74kg級
 この階級は絶対に鶴巻しかいないと言われていた男子74kg級。いつも減量に苦しむ鶴巻は、本大会は順調に減量が行え、絶好調で臨んだ本大会、初戦、準決勝とも持ち味を活かし快勝。決勝は絶対に自分が上で絶対に負けられないという思いが逆に空回りをし、思いもしない接戦で第3ピリオドを迎え、グラウンドの攻防となったがコーションでポイント奪われ誰もが予想しなかった鶴巻の敗戦となった。しかし、世界選手権をかけたプレーオフでは気分を入れ替え、今度は王道レスリングで勝利。世界選手権の切符を手にした。
(以上、体校広報)

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