防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2009年2月15日号
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フォレスト・ライト2
米海兵隊と共同訓練
《第9師団》
寒冷地で相互連携強化図る
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日米両隊員が協力しながら総合訓練に臨む
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 第9師団では1月12日から24日までの間、岩手山演習場及び岩手駐屯地で第21普通科連隊と米海兵隊が「それぞれの指揮系統に従い共同して作戦する場合における相互連携要領を実行動により演練する」ことを目的として、共同訓練(積雪寒冷地)を行った。
 この訓練は、第9師団長の三本陸将が担任官となり、21普連隊員211名と沖縄のキャンプシュワブから米海兵隊員51名が参加した。内容は機能別訓練と総合訓練に区分され、機能別訓練では、スキー、宿営、障害処理、各種実弾射撃などの各訓練を演練した。総合訓練では、スキー行進に引き続く陣地攻撃を2夜3日の連続状況下で共同して実施した。
 また、日米の親善交流を図るため、期間の結節時に、ウェルカム・フェアウェルパーティーを行うとともに、同18日には秋田県の角館武家屋敷等を見学し日本の歴史と文化に触れた。ホームビジットとして、秋田市内の協力団体や隊員の家庭を訪問し、日米の友好の絆を深めた。


新年迎え書初め大会
《少工校》
3学年655名が力強く書す
恒例の生徒会行事
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 少年工科学校(学校長・山形克己陸将補)は1月9日、平成21年書初め大会を武山駐屯地体育館で実施した。この大会は、日本の古き良き伝統を継承しつつ、情操の涵養を図ることを目的に、昭和51年から生徒会行事として、毎年この時期に行っている。
 大会は、学校長と日本春秋書院院長・大日方鴻允氏の訓示後、3学年には、「佳氣満高堂(かきこうどうにみつる・美しい気が高くて立派な家に満ち溢れている)、「柔弱勝剛強」(じゅうじゃくごうきょうにまさる・柔らかく弱い者が剛強に勝つ)の行書及び楷書。
 2学年には、行書「清香馥郁」(せいこうふくいくとす・清く美しい香りがあちこちに満ちている)、楷書「男兒決志」(だんじこころざしをけっす・男性は志をもつ)。
 1学年には、行書「恵風和暢(けいふうわちょうす・そよ風は、やわらいでのどかである)、楷書「福縁善慶」(さいわいはぜんけいによる・幸福は善を行うことで得られる、喜びによってもたらせる)の課題が付与された。
 生徒会の進行により全校生徒655名(3学年80名は基礎電子課程入校中のため、課題提出)は今年最初の学校行事に目を輝かせ意欲的に課題に取り組み、盛会裡に終了した。

射撃競技会を実施
《竹松駐屯地》
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 竹松駐屯地第7高射特科群(群長・甲斐田幸輝1佐)は1月23日、隊員の射撃技術の向上を目的として群射撃競技会を実施した。
 競技は「拳銃の部」と「小銃の部」に分かれて行われた。拳銃の部では上級射撃検定の要領で実施し、第3科長諸石2佐が全弾命中で優勝した。また、小銃の部では上級検定の要領かつ人的命中弾のみの得点方式で実施し、第330高射中隊末永2曹がライバル達との接戦を制し、見事な成績で優勝した。団体の部では第307高射搬送通信中隊が優勝し、中隊としての射撃のレベルの高さを証明した。
 第7高射特科群では、さらに一発必中の狙撃要員の拡大をめざし、今後も訓練を重ねていくとしている。

OB等350人集まり女教隊40周年祝う
《第1教育団》
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 女性自衛官教育隊(隊長・渡邉1佐)は1月24日、隊創立40周年行事を実施した。この記念行事には第1教育団長・山本1佐、初代隊長・前田米子さんをはじめとする歴代隊長、OB会である白鳩会会長・今泉武伊知さん(第4代隊長)のほか、多数の来賓が出席するなか行われた。
 昭和43年、朝霞駐屯地での創隊以来、40年という節目の年を迎えた女教隊。各施設では、隊の歴史と伝統を物語る映像や写真等の多くの展示物で、全国各地から訪れた約350人のOBや卒業生たちを迎えた。
 午後からの記念祝賀会には懐かしい顔ぶれが集まり、再会すると歓喜の声を挙げる参加者たち。思い出話や基幹隊員とOBによる余興で、2時間があっという間に過ぎていった。
 最後に入校中の第74期陸曹候補生と前田元隊長以下OBたちが新旧それぞれの隊歌を斉唱。懐かしいメロディーが会場を包み込み、別れを惜しむかのように記念行事を終えた。

雪月花
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 ブロック紙や地方紙に連載されている五木寛之さんの小説「親鸞」でまた感動させられた。目をおおうような苦病におかされた者や浮浪者が溜まる京の街、背中が盛り上がるほどに膿"がたまったこどもの腫れ物に怪僧が吸い付き膿をすするようにして吐き出してやる。「斎戒沐浴して救世観音に祈るよりこの子の腫れ物を吸い出すことのほうが、よほど仏の心にかなっている、やってみるか。」若き日の親鸞は周囲の眼におされて、異臭を放つ子どもの背中に口を押し付けた。異様な味が口中に広がったが心はなぜか喜びにあふれていた―。30年代、将棋界で大山康晴さんとファンを二分した升田幸三さんは慢性の便秘症だった。医者嫌いの升田さんは対局を前に薬を使うが効果はない、見かねた奥さんが升田さんのお尻に吸い付いた。「親鸞」を読みながらこのことを思い出した。もう随分前に読んだことだから脚色部分があるかもしれないが「愛」とはこのことかと強烈に染み付いている。「愛」は無償であり相手も内容も選ばないことだと思うが、なかなか筆者にはできない。筆者が小学生の時、急性盲腸炎になった、医者まで石ころだらけの山道、三里を母親はリヤカーで運んでくれた。着いた時には患部は破裂して膿が腹膜に回っており手遅れ寸前だったらしい。亡くなる数年前に「あの時は途中で休もうなんて思いもしなかった」と母は笑っていた。愛情をもらうばかりの人生を反省しているのだが。(所谷)


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