防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2008年9月1日号
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「海の日記念行事」で艦艇広報
陸海空の装備品が勢ぞろい
《青森地本》
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陸海空合同での広報活動で岸壁には艦艇の他、ヘリコプターも並んだ
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 青森地本(本部長・石田隆久1空佐)は7月19日から21日の3日間、八戸港八太郎岸壁で行われた「海の日記念行事」で陸海空合同の広報を展開した。期間中は、延べ2500人を超える来場者が訪れ、19、20日の艦艇公開では、海の日の大規模なイベント中ということもあり、家族連れや観光客が多数訪れた。
 体験航海が行われた20、21の両日は、朝早くから乗艦を心待ちにしていた人たちが集まり、午前9時には、それぞれ400人を乗せた海自第15護衛隊所属の護衛艦「ちくま」と「じんつう」が出港、太平洋を航行しつつ艦上でアスロック装置や20mm機関砲等の装備品展示を行い護衛艦の訓練の一端を展示した。この間、海自八戸航空基地所属のP―3Cと陸自八戸駐屯地第2対戦車ヘリコプター隊のOH―1が、洋上を航行する両艦上空を旋回し乗客を歓迎した。
 約2時間の体験航海を満喫した乗艦者たちは、出港の時には殺風景だった岸壁にビックリ。そこには航海中に歓迎飛行したOH―1の他、第4地対艦ミサイル連隊のミサイル発射機、第5高射特科群のホーク、空自からは第3航空団のF―2ジュニア2機とメガクルーザー等が展示され、乗艦者を出迎えた。体験航海を終えた乗艦者たちは、艦を降りるや否や、所狭しと並べられた装備品に殺到、岸壁は人の海となった。
 おいらせ町から来た小学生連れの親子は「体験航海だけでも嬉しかったのに、ヘリコプターやミサイルまで観ることができ、おまけにお土産まで頂きました。来てよかったです」と満足げに話していた。
 青森地本では、陸海空自衛隊の所在する県の特性を活かして今後も「統合募集広報」を積極的に展開するとしている。


水族館のペンギンに南極の氷プレゼント
《大阪地本》
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 大阪地本(本部長・江口直也陸将補)は7月12日、海自砕氷艦「しらせ」が持ち帰った南極の氷を大阪市港区の水族館「海遊館」に寄贈した。
 これは、海遊館「南極大陸水槽」に展示されているペンギンたちに懐かしい故郷の氷をプレゼントしたいと企画されたもので、大阪地本としても、来館する子供たちの夢は探究心を膨らませること、また海上自衛隊の効果的広報の場としても有意義であるとして行われた。
 プレゼンターは、動物学者であり冒険家のナイジェル・マーヴェン氏。同氏がペンギンたちに南極の氷を差し出すと、初めは見向きもせずにぼんやりしていたが、閉じ込められていた南極の空気が溶け出したのか、しばらくするとペタペタと氷に近寄り、懐かしそうにくちばしでつつき始め、周りを取り囲んだ見学者から拍手と歓声を受けていた。
 館内の一角には大阪地本のブースとしてペンギンに贈呈した氷の残り半分を展示し、来場者に触れてもらうコーナーや、写真パネルにより南極の自然や砕氷艦「しらせ」の活動を紹介するコーナーを開設した。訪れた人たちは初めて見る南極の氷に興味津々で、目を輝かせながら氷に触れて楽しんでいた。
 当日、大阪地本のブースを訪れた見学者は約1000人。来場者は家族連れが多かったがグループで遊びに来た若者も多く、広報担当者は、「これを機に一人でも多くの方が自衛隊を理解し、また自衛隊入隊を目指す若者が増えれば」と期待の言葉を述べた。

香川地本でも
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 香川地本(本部長・吉岡聖二1陸佐)は7月7日、海自砕氷艦「しらせ」 が今年4月に持ち帰った「南極の氷」をさぬき市立志度小学校と観音寺市立中部中学校の2校に贈った。
 南極の氷は、砕氷鑑「しらせ」の活動を紹介するとともに南極の自然や地球環境などに関心を持ってもらおうと、香川地本が5年前から毎年、県内の小中学校に贈っている。
 志度小学校での贈呈式では、地本部員から「この氷は南極に降り積もった雪が圧縮されて固まり、氷河となり南極海に流れ出したもので、その間2万年から4万年の歳月を経ている。その当時の大気をそのまま圧縮して含んでいるために、一般の透明な氷とは違って真っ白い姿をしている」と説明がされた。子どもたちは氷を前に、まずその真っ白な姿に驚き、実際に手で触れてその冷たさに驚き、氷に耳を近づけて、太古の大気がはじける音に、歓声を上げるといった具合に、子ども達にとっては、五感を揺るがすプレゼントとなった。
 中部中学校では、3年生の2学期から理科の授業で極地の気象や環境について学ぶことになっており、この氷に接することで、生徒たちの心に芽生えた純粋な驚きが、南極はもちろんのこと地球環境や太古の昔に興味と関心を抱かせるきっかけとなった。
 なお、「しらせ」は、昭和58年以来25回に及ぶ南極観測支援で数々の功績を残し、今回の第49次南極地域観測に対する輸送協力任務を最後に退役。平成22年度からは次期砕氷艦にその任務が引き継がれる。

防衛フォーラム開催
《福岡地本》
大学で講演、募集基盤拡大図る
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 福岡地本(本部長・時津憲彦1陸佐)は6月27日、福岡大学で第1回防衛フォーラムを実施した。
 このフォーラムは、学生に対して自衛隊の存在を認識してもらい職業としての有意性を印象づけることを目的に行われ、陸幹候校学校長の番匠幸一郎陸将補による講話及び学生との意見交換会が実施された。
 講話では、大学側から「机上の学問ではない、現場での実学を教えていただきたい」との要望を受け、番匠陸将補から『日本の安全保障と自衛隊の国際貢献〜イラクの経験を交えて〜』を演題に行われた。内容は、日本の国力・歴史を踏まえた現在の防衛力整備、イラクでの活動ではイラクの地に立った「虫の目」から見た活動について、そして最後に21世紀の主役となる世代へのエールなど熱心な講話となり、法学部生1、3年生を中心に予想を超える約600人が聴講した。
 学生からは、「非常に理解しやすかった」「テレビでは報道されていない自衛隊、イラクでの活動を知ることができて印象が変わった」との感想があり、興味深く聞き入っていた。また、学生との意見交換会では、学生から番匠陸将補に対してイラクでの現地の活動や危険性など様々な質問があり、学生は、準備の重要性や抑止力としての規律・訓練の重要性などを興味深く聞いていた。また、地本では制服の陸海空自衛官を会場入り口に配置し、パンフレットやアンケートなどを配布して募集基盤の拡大を図った。
 福岡地本では、「今後も同大学での講座の開設、他大学での同様のフォーラム開催を目標として大学の開拓を進めていき、募集基盤の拡大を図っていきたい」としている。


7・8月入隊予定者3名の激励会を実施
《神奈川地本》
 
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 神奈川地本溝の口募集案内所は7月8日、川崎市内において7、8月自衛隊入隊予定者3名の入隊激励会を実施した。
 式には、川崎北自衛官募集相談員会会長、全国自衛隊父兄会神奈川県溝の口支部長をはじめ、協力団体の参加者が集まり、入隊予定者達に対し、熱いエールを送るとともに激励品を授与した。激励品を授与された入隊予定者は、突然のことにびっくりした様子だったが、それ以上に地元からの激励に感激していた。引き続き行われた「誓いの言葉」では、入隊予定者から力強い言葉が聞かれ、その都度、参加者全員からの拍手喝采となった。
 この夏の入隊激励会は溝の口募集案内所としては初めての試みだったが、募集相談員会会長はじめ、多くの関係者の賛同と後押しで実現した。同伴した家族からも感謝の言葉が述べられ、意義ある激励会となった。10月入隊予定者についても計画して欲しいとの声があがっている。
 溝の口募集案内所では、自衛隊に入隊する若者に地域の人々に支えられていることを自覚してもらうため、今後も魅力溢れる企画を実施していくとしている。

学園祭で募集PR
《秋田地本》
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 秋田地本(本部長・三浦博安1空佐)は7月5、6の両日、ノースアジア大学で開かれた「高杉祭」の会場に広報コーナーを開設した。県内で開かれる学園祭へ自衛隊が参加するのは初の試み。
 多くの大学生が様々な出店を構える中、偵察用オートバイや災害派遣パネルを展示し注目を集めた。特に、大学生のほか近隣の高校生も多数訪れ、自衛隊入隊に対する質問が数多く寄せられた。この日は、臨時勤務の荒関海士長が細やかな気遣いで多くの来場者に接し、一緒に写真撮影をと頼まれる場面が見られ、人気を集めていた。
 秋田地本では、「今年は県内の学校や商店街を問わず、多くのイベントで地域密着型の広報を実施し、自衛隊の認知度向上を図りたい」としている。

予備自補に辞令書交付
《京都地本》
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 京都地本(本部長・大内田憲治1陸佐)は7月4日、予備自衛官補に対する辞令書交付式を実施した。
 交付式には、本年度採用された37人(技能7人、一般30人)のうち18人が出席した。厳粛な雰囲気の中、大内田本部長から採用者一人ひとりに辞令書が手渡され、それぞれが緊張した面持ちで辞令書を受け取った。その後、18人を代表して辰野友昭さんが力強く宣誓を行うと、大内田本部長は「必要なものをしっかり習得し、一日も早く予備自衛官として活躍していただきたいと思います」と訓示した。
 技能公募で採用された竹田明子さんは「自衛隊の活動に興味があることと、現在、夫も予備自衛官補(技能)から任用された予備自衛官として訓練に参加しており、自分も医師として何か携われるものがあればと思い志願した。夫から訓練は厳しいと聞いているが、志願した以上やり遂げる覚悟はできている」と心境を語った。竹田さんのご主人も交付式に参列し、後方より妻を温かく見守っていた。


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