防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2008年2月15日号
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年間来館者30万人突破
《浜松広報館》
今後更に魅力あるエアパーク運営へ
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 航空自衛隊の活動などを紹介する「エアパーク航空自衛隊浜松広報館(空自浜松基地)」が1月26日、年間来館者30万人を達成した。
 平成11年開館以降、昨年に続き3度目であり、昨年より2ヶ月早い達成となる。同館は、開館初年度に来館者30万人突破したが、以降来館者が減少し、一昨年は24万人まで落ち込んでいた。同館関係者は、来館者が向上した理由として、「夜間飛行訓練などが見れる『ナイトオープン』や、子供を対象とした『写生大会』、『缶バッジ製作』などの各種イベントが人気を博したこと、また、観光バス誘致による影響も大きい」と話している。また、今後の抱負として、「来館者数増のみに目を向けるのではなく、イベント企画等を工夫し、更に魅力あるエアパーク運営に努めていきたい」と語った。

健康増進を目的にエアロビクス体操
《国分》
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 国分駐屯地(司令・高橋正州1陸佐)は1月15日から「国分駐屯地健康キャンペーン」の一環として、駐屯地体育館で部外インストラクターを講師に招きエアロビクスダンスが行われた。
 エアロビクスには、各部隊の代表23名が参加し、インストラクターの指導の下リズムに合わせステップの練習などを1時間にわたり行った。
 当初は、リズムに合わせた動作が出来ず、ぎこちないステップを踏んでいた隊員達も徐々に慣れていき、音楽に合わせた軽快なステップで汗を流し、笑顔がこぼれる隊員も見受けられた。
 このエアロビクスダンスは1週間にわたり行われ、駐屯地全隊員の健康増進を目的に、各部隊において参加した隊員による普及教育が行われる。

富士教導団が山地訓練始め
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 富士教導団本部(団長・塚田将補)は、1月8日に平成20年の訓練始めとして、静岡県と神奈川県の県境にある金時山で山地機動訓練を実施した。
 この訓練は、団本部の団結強化及び士気の高揚を図るとともに、本年の安全を祈願することを目的に行われた。訓練前夜はあいにくの雨天であり、当日の気温は氷点下に下がったため路面は凍結し、登山としては過酷なコンディションとなった。太陽が昇るにつれ暖かくなり心地よい汗を流しながら山頂に到着した。
 昼には金時山山頂から富士山や南アルプスまで見えるほどの快晴となり、山頂で各人がそれぞれ今年1年の任務完遂を誓った後、全員無事下山し訓練を終了した。

《論陣》
「冷凍餃子事件を教訓に」
残留農薬を見過ごすな
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 中国で製造された冷凍餃子に殺虫剤が混入していた問題は、グローバル化した現代社会の食生活に多くの教訓を与えてくれている。今回の事案では保健所の対応に問題があった。役所の危機管理に重大な欠陥があることも判明した。食品を扱う企業の関係者にも問題を残した。
 冷凍餃子の製造を依頼している日本企業にも多くの課題を残した。ことは人間の命に関する事柄である。中国の製造企業との契約に甘さはなかったのか。輸入するとなれば、原料となる野菜の生産・管理にも監視の目を向けなければならない。中国農村事情にどれほど関心していたのか。
 製造工場に携わる社員の衛生観念も重要である。また利益優先の企業同士で、安い冷凍品を製造すればいい、といったような倫理に反する対応はなかったのか。重大な反省を求めたい。
 生産工場内において殺虫剤が混入したものか、それとも流通段階なのか。問題の商品には製造年月日が記入されているため、場合によっては犯人と犯罪場所を特定できるだろう。徹底した捜査をして何としても犯人特定をしてもらいたい。これに日中双方は全力で捜査に当たらなければならない。犯人を逃すような禍根を断じて許してはならない。
 そのためにも市民の協力が欠かせない。言われているように中国の工場内であれば、決着は時間の問題である。
 不幸なことだが、事件は両国政府に相当の緊張を与え、数々の教訓を提供してくれている。その結果、改めて食の安全に当局と国民に農薬の危険性を知らしめることが出来た。雨降って地固まることにして欲しいものである。
 最近、地方に行くと、どこでも地元で採れた野菜を販売している。農協なども率先、取り組んでいる。都市部の市民が旅の途中で買っていく姿が、いまや珍しくはない。筆者も首都圏で農協経営の小さな店で、白菜やキャベツなどを購入する機会が少なくない。生みたての卵も。
 数日前だが、初めて店員に対して「いま中国で問題になっているが、こちらの野菜には残留農薬の心配はありませんか。検査はどうしていますか」と尋ねてみた。気になっていたことが、こんな場面でつい口に出てしまったのだ。
 安心できる返事をもらおうとしたのである。「農協として農家に厳しく使用基準を徹底しています」「時々、抜き打ちして残留農薬検査をしています」という明快な発言を期待しての質問であった。
 しかし、どうだろう。「さあて」と店員は首をかしげるばかりなのである。とうとう返事をくれなかった。農家任せのようなのだ。筆者は山梨の葡萄栽培農家の人から「農薬漬けの葡萄栽培」を直接聞いたことがある。また、農協職員から「トマトにも大量の農薬が使われている」ともいわれ、ぎょっとしたこともある。
 いい形の野菜を作るために農薬がかなり使用されている。「大丈夫、心配ない」という安全野菜を提供してもらいたい、そのための残留農薬検査を徹底してもらいたい。それを中国の農民にしかと伝授してもらいたいのである。無農薬米も推進してもらいたい。農薬メーカーのための野菜作りを、何としても返上してもらいたい。今回の事件を無にしてはならない。

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