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   2007年12月15日号
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防大Bが優勝(団体戦)
《全自衛隊弓道大会》
新会長に渡部人事教育局長
 第35回全自衛隊弓道大会が12月2日、東京原宿の明治神宮至誠館で全国から約225人が参加して行われた。この大会は会員約800人が加入する自衛隊連合会の最大の大会で、当日も熱線が随所にみられ、競技開始早々には全射的中も続き質の高さを見せ、ギャラリーからため息がもれていた。
 全自衛隊弓道連合会は北原巌男会長の退官に伴い渡部厚防衛省人事教育局長が会長に就任し、大会開会式で新会長は早速「みなさんと一緒に精錬したい」と挨拶をした。また、北原前会長には今までの功績に対して、元東大教授宇野精一氏の揮毫「其争也君子」を刻んだ楯が贈られた。
 大会成績は次のとおり。
 〈団体戦〉▽優勝=防大B▽準優勝=市ヶ谷A▽第3位=東千歳B▽第4位=仙台A▽第5位=浜松A▽第6位=千歳A▽第7位=防大A、十条A
 〈個人戦〉
 【称号受有者の部】▽優勝=中川直樹(市ヶ谷)▽準優勝=長岡修(防府北)▽第3位=柚木秀一(市ヶ谷)【3段以上の部】▽優勝=佐藤英男(島松)▽準優勝=馬場孝弘(新田原)▽第3位=石田匡昭(千歳)▽第4位=湯田和彦(宇治)▽第5位=坂井浩(浜松)▽第6位=古畑徹(十条)【初・2段の部)▽優勝=四本欣行(東千歳)▽準優勝=志村真斗(防大)▽第3位=日向洋貴(海自八戸)▽第4位=石神英基(静浜)第5位=本多治(仙台)▽第6位=川端秀和(防大)【女子の部】▽優勝=寺山祐子(千歳)▽準優勝=中里有佳理(仙台)▽第3位=中山明日奈(三宿)▽第4位=徳田里美(三宿)▽第5位=安藝朋子(防医大)▽第6位=宗像史(入間)【隊友の部】▽優勝=本橋民夫(埼玉)▽準優勝=上野利雄(東京)▽第3位=星野文雄(静岡)
其の争いや君子なり
「真の人格者は決して人と争うことはしない。唯一の例外は競射である。しかし、その場合も始めから終わりまで礼に欠けることはなく、その態度は常にゆったりとしており、驕り高ぶることがない。その争いはどこまでも君子である。」

小谷教官に山本七平賞
 防衛研究所戦史部の小谷賢教官の著書「日本軍のインテリジェンス=なぜ情報が活かされないのか」が第16回山本七平賞(PHP研究所主催)奨励賞を受賞した。受賞作品の内容は「日本はなぜ負けたのか」「作戦重視、情報軽視」「長期的視野の欠如」「セクショナリズム」「日本軍最大の弱点はインテリジェンス意識の欠如にあった」など、インテリジェンスをキーワードに日本的風土の宿痾に迫っている。
 受賞式は11月22日夕、都内のホテルで行われ、関係者多数が出席する中、選考委員を代表して渡部昇一氏が祝辞を述べたあと、江口克彦社長が小谷教官に賞状と副賞100万円を贈呈した。最後に、小谷教官が謝辞を述べ、栄えある受賞式を終了した。
 「山本七平賞」は平成4年に創設され、前年7月1日から当年6月末日までに発表された政治・経済・歴史・思想・宗教・比較文化などの人文社会科学分野から、アイデアに富む着想と平易な表現で執筆された作品が選ばれている。選考委員は、加藤寛(千葉商科大学名誉学長)、中西輝政(京都大学教授)、山折哲雄(宗教学者)、養老孟司(東京大学名誉教授)、渡部昇一(上智大学名誉教授)、江口克彦(PHP研究所社長)の6氏。
 〈小谷賢(こたに・けん)教官略歴〉昭和48年生まれ、京都府出身。立命館大学卒、ロンドン大学キングス・カレッジ大学院修士課程修了、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了(学術博士)などを経て現在、防研企画室情報発信調整官兼戦史部第1戦史研究室教官。専門分野はイギリス政治外交史、日英関係史、インテリジェンス(情報)研究で、「イギリスの情報外交-インテリジェンスとは何か」など著作多数。

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(防衛ホーム英語教室)
YOU CAUGHT ME!
ユー コート ミー
ばれたか!
 Hi! How are you doing? 皆さん、お元気でしょうか。寒い日が続いています。いかがお過ごしでしょうか。師走となり、忙しさが増したように感じるのは私だけでしょうか。今秋の紅葉は特に美しく感じましたが皆さんはどうでしたでしょうか。銀杏もすっかり落葉して、黄色の絨毯が通勤経路にも引かれています。日本の美ですね。
 さて、今回の表現は、"You caught me"「ばれたか。」です。会話では、You did it!「あなたがやったんでしょう。」の後に来る決まり文句ですね。caughtはcatch「捕まえる、理解する、逮捕する」の過去形ですね。「人の誤りや偽り、嘘を見破る」“catch人out"から来ています。ばれたかの後に、フォローの言葉を言うのは当然ですので、このフレーズで決まり文句が決まったと思って、会話を終わらせないようにしてください。人間性を疑われます(笑)。ユーモアで返せるといいですね。
 通勤途上の自然の風景には癒されますね。ピンと張った冷気の中、黄色や赤の落ち葉を踏みしめながら歩んでいくと、自然のエネルギーが体に満ちてくるように感じます。風邪をひいているかたも見かけます。外出後の手洗い、うがいの励行は、一寸したことですが予防効果があります。少し早いですが、Merry Christmas!
 それでは、皆さん。See ya! 〈スワタケル〉

イラク派遣を終えて シリーズ
他国の軍人とも交流
空自第6航空団 整備補給群補給隊 3空曹 和田大樹
 イラク復興支援派遣輸空隊に派遣されるかわいい後輩?に、役に立つか分かりませんが私が11期後段で経験したことを書いてみます。
 小牧基地を12月20日に出国行事を済ませ、特別輸送機で21日の朝にクウェートのムバラク国際空港に着く予定でした。当日空港上空には予定どおりに着きましたが、天候不良のために進路を変えてカタールのドバイ国際空港に着陸しました。
 時間はもう昼過ぎになっており、乗務員が乾パンを配り始めました。今でも思い出しますが特輸機の中の若い女性乗務員の1人が疲れているはずなのに「私も天候不良でドバイ国際空港に着陸するのは初めてです。なかなか体験することができませんよ。前向きにいきましょう」と前の人に笑顔で声をかけていました。それを聞いていた自分はたまっていたストレスが軽くなる気持ちになるとともに、乗務員のクオリティーの高さに驚きました。
 その後ムバラク国際空港についたのは午後3時をまわってからでした。着いた時はすごく緊張していたと思います。バスの中で景色を凝視しながら、お腹も空いていないのに用意してあった弁当を「食べる時は食べなきゃやっていけない」などと思い、懸命にかき込みました。今考えるととても笑えますがその時は必死でした。
 着いて最初の頃は時差ぼけからか、仕事が終わるとすぐに寝ていました。しかし慣れてくると夜がとても長くなるので、ゲームやDVDで気をまぎらわせていました。それも飽きると運動を始めました。フットサルやサッカーのクラブがあるのを聞き参加させてもらいました。思い出に残っているのは日米豪韓クの軍人でサッカー大会が行われ、皆で参加して楽しんだ事です。彼らは体がとても大きく力も強いのでとても戸惑いました。ちなみに優勝したのはクウェート軍です。
 また、期間中こんなことがありました。
 (1)自分の車のバッテリーが上がってNAVYの人達が押してくれて助かった。
 (2)隊舎に様々な生き物が出現(巨大なゴキブリ、コウモリ、デザートトカゲ、ネズミ、サソリ、見たこともない虫等)。
 (3)夜中に、何回も携帯に現地人からの間違い電話があった。
 (4)勤務中庁舎が揺れて何かが爆発したと思ったら、F-15が基地上空で音速を出していた(ちなみにEOD処理で爆発音が頻繁に聞こえます)。
 (5)AIR FORCE地区のATMが壊れ、友達とARMY地区に行き、ATMを探していたところイラクに今から行く隊員の集合場所に迷い込んでしまった(それでも彼らはやさしく教えてくれました)。
 ほかにも色々ありましたが今では全ていい思い出です。米軍やほかの国の軍人の中にはJASDFに対して悪いイメージを持っている人間もいるかもしれませんが、たいていはよく接してくれます。特に向こうから話しかけてくる人は日本人に興味があるか、過去に日本の米軍基地に勤務していた人で、やさしくしてくれます。勤務が忙しかったり、生活が不便だったりしましたが国内ではできない、多くの体験、経験を積むことが出来て良かったと思います。

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