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   2007年11月15日号
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54団体、73個人が受賞
防衛大臣感謝状贈呈式
防衛協力・自衛官募集で多大な功績
 平成19年度防衛大臣感謝状贈呈式が10月27日、グランドヒル市ヶ谷で行われた。これは、自衛隊記念日行事の一環として防衛協力や自衛官募集で功績のあった方々を表彰するもので、今年度は54団体、73個人が受賞した。省移行後、防衛大臣名での贈呈は今回が初めて。
 午後2時、防衛省・自衛隊の高級幹部をはじめ関係者多数が陪席する中、石破茂防衛大臣が、受賞者の席へ自ら足を運び、一人ひとりに労いの言葉をかけながら感謝状を贈呈した。
 次いで、石破大臣が挨拶の中で、永年にわたり防衛基盤の育成など様々な分野で防衛省・自衛隊を支えてきた受賞者に感謝しながら新たな時代へ向け、自衛隊が一層国民の負託に応えるためにも「引き続き、力を貸して欲しい」と要望した。受賞者を代表して相河アイ子氏(北海道)が今回の表彰に感激した面持ちで「小さな力ではありますが、大好きな自衛隊を今後とも応援していきます」と挨拶し、式を終えた。
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 防衛大臣感謝状受賞者は次のとおり(敬称略、順不同=非公表分は除く)
 〈防衛協力功労(一般功労・団体)〉▽(株)大湊精電社(青森県)▽大村・東彼防衛協会(長崎県)▽神奈川県立湘南高等学校(神奈川県)▽酒田・飽海地区自衛隊協力会(山形県)▽薩摩川内市自衛隊協力会(鹿児島県)▽シーメル(株)(東京都)▽滝ヶ原自衛隊協力会(静岡県)▽明治用水土地改良区(群馬県)
 〈同(一般功労・個人)〉▽相河アイ子(北海道)▽青木久(神奈川県)▽井上信二(神奈川県)▽岩野洋一(北海道)▽氏原瑞穂(高知県)▽江守光起(京都府)▽太田直松(沖縄県)▽小川和子(神奈川県)▽小沢一彦(神奈川県)▽古賀野親男(長崎県)▽児嶋和歌子(鳥取県)▽小林公明(大分県)▽小堀桂一郎(東京都)▽佐伯寛(東京都)▽坂本和昭(大分県)▽柴田順一(神奈川県)▽高原友生(東京都)▽竹内徳治(北海道)▽千葉三男(宮城県)▽永井一省(山形県)▽梨子木和秀(熊本県)▽野嵜東太郎(愛知県)▽服部幸應(東京都)▽濱田耕一(高知県)▽久光良夫(福岡県)▽平松茂雄(神奈川県)▽平山浩藏(鹿児島県)▽福永宗碧(北海道)▽藤林孝太郎(京都府)▽矢崎暢三(岩手県)▽山口元好(福岡県)▽和田昭二(滋賀県)
 〈同(就職援護・団体)〉▽アメリカンファミリー生命保険会社(東京都)▽川崎重工業(株)(東京都)▽(株)旭信ビジネスサービス(北海道)▽シャープタカヤ電子工業(株)(岡山県)▽(株)JALメンテナンスサービス成田事業所(千葉県)▽セコム琉球(株)(沖縄県)▽東急ファシリティサービス(株)北海道支店(北海道)▽東京海上日動火災保険(株)九州損害サービス第2部(熊本県)▽東京海上日動火災保険(株)福島支店(福島県)▽苫小牧埠頭(株)(北海道)▽(株)ニッソウ(茨城県)▽日本興亜損害保険(株)(東京都)▽農中ビジネスサポート(株)(東京都)▽日本パナユーズ(株)(大阪府)▽(株)三沢警備保障(青森県)▽山形警備保障(株)(山形県)▽(株)八日会(宮崎県)▽(株レスポンス(三重県)
 〈同(就職援護・個人)〉▽渡邉繁安(東京都)
 〈同(予備自衛官・団体)〉▽エヌエスサービス(株)(青森県)▽環境技術(株)(青森県)▽菊池商事(株)(山形県)▽(医)厚愛会高知城東病院(高知県)▽コマツ特機(株)(北海道)▽山陽熱工業(株)(岡山県)▽昭和総合警備保障(株)(山梨県)▽セコム山陰(株)(島根県)▽中国化薬(株)吉井工場(群馬県)▽(株)道央通商旭川(北海道)▽日本通運(株)山口航空支店(山口県)▽日本連合警備(株)(長野県)▽長谷川建設(株)(宮城県)▽富士警備保障(株)(東京都)▽北海サンユー(株)(北海道)▽(株)ミヤギパッケージ(沖縄県)▽(株)明星(熊本県)▽豊工業(株)(大分県)
 〈自衛官募集功労(地方自治体)〉▽佐賀県武雄市(佐賀県)▽群馬県富岡市(群馬県)▽山形県東根市(山形県)
 〈同(高等学校等・団体)〉▽長崎県立諫早農業高等学校(長崎県)▽大分高等学校(大分県)▽(学)川島学園鹿児島実業高等学校(鹿児島県)▽(学)高松高等予備校(香川県)▽(学)東奥義塾高等学校(青森県)▽熊本県立御船高等学校(熊本県)▽宮崎日本大学高等学校(宮崎県)
 〈同(募集相談員等)〉▽荒牧輝具(福岡県)▽井原富久雄(大阪府)▽岩崎藤二郎(岩手県)▽大隅孝子(京都府)▽岡優典(大阪府)▽小田光博(長野県)▽國井喜久次(福島県)▽河野靖(愛媛県)▽香村紘成(愛知県)▽後藤美知広(北海道)▽小林勇(滋賀県)▽小林利夫(新潟県)▽近東宏光(奈良県)▽齋藤定吉(東京都)▽榊山武男(神奈川県)▽坂本穎貞(茨城県)▽新里常夫(沖縄県)▽杉原昌男(和歌山県)▽高橋キヨコ(北海道)▽武市芳清(北海道)▽中越豊久(大阪府)▽中里猪一(東京都)▽永田勇(愛知県)▽永田修一(静岡県)▽生田目久夫(茨城県)▽野田俊勝(富山県)▽波多野博子(山口県)▽東川博(神奈川県)▽邊牟木正郎(鹿児島県)▽堀江正夫(三重県)▽堀口利雄(徳島県)▽本多次男(宮城県)▽本間諭(秋田県)▽町田篤子(千葉県)▽三木祥平(兵庫県)▽梁郁夫(栃木県)▽山下信道(東京都)▽山田克惟(岡山県)▽吉田文子(兵庫県)▽米澤茂(北海道)

厳粛に中央追悼式
新たに14柱を顕彰
 平成19年度自衛隊殉職隊員追悼式が10月27日、防衛省慰霊碑地区(メモリアルゾーン)で厳粛かつしめやかに行われ、殉職隊員のご冥福をお祈りした(=写真)。今年度新たに顕彰されたのは陸自12柱、海自2柱の計14柱で、警察予備隊以降の顕彰者数累計は1791柱。
 式には、福田康夫首相、石破茂防衛大臣をはじめ防衛省・自衛隊の高級幹部、衆参国会議員、遺族会等部内外関係団体の長や来賓多数が出席した。
 午前10時、国家斉唱に続いて陸自中央音楽隊の荘厳な演奏の中、石破大臣が新殉職隊員14柱の名簿を奉納した。次いで、陸自第302保安中隊による特別儀仗隊の捧げ銃とともに参列者全員で拝礼、黙祷を行った。
 福田首相は、追悼の辞の中で「御霊は、我が国の平和と独立を守るという崇高な任務に志を抱き、自衛隊に奉職され、任務を遂行中に不幸にしてその職に殉ぜられました。この度、新たに祀られた御霊は14柱であり、緊急患者空輸任務遂行中の事故、あるいは訓練中の事故で殉職された方々であります。御霊は、自衛隊員としての誇りと使命感を自らの行為によって示されました。このような有意な多くの隊員を失ったことは、自衛隊全体ひいては我が国にとって誠に大きな痛手であるとともに、御遺族の方々の悲しみに思いをいたすとき、お慰めの言葉もありません。私たちは、このような不幸な事態が再び起こることのないよう、今後とも最善の努力を尽くさなければなりません。また、私達は御霊の尊い犠牲を無にすることなく、そのご遺志を受け継ぎ、国際社会の中で我が国が、その国力にふさわしい責任を果たし、信頼される国家となることを目指し、世界の平和に全力で貢献してまいります。最後に、ここに重ねて御遺族の方々に心からお悔やみを申し上げるとともに御霊の御冥福を衷心よりお祈り申し上げます」と述べた。
 また、石破大臣が「自衛隊は国内外において、我が国の独立と平和を保つため、国際社会の安定のため、日夜を分かたぬ活動を続けております。そのような中にあって、本日顕彰させていただいた方々をはじめ幾多の方々が、たゆまぬ研鑚努力を積まれ、強い使命感を抱きながら任務の精励に務め、志半ばにして、その職に殉じられた事実を決して忘れることがあってはなりません。隊員の方々は『事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応える』ことを宣誓いたしております。その誓いのもと、任務の達成に務めたこのようなかけがえのない方々を失ったことは、ご遺族の皆様はもとより、防衛省・自衛隊、ひいては国家にとって誠に大きな痛手であり悲しみにたえないところであります。私どもは、このような不幸な事態を再び起こさないよう今後とも最善を尽くして参ります。そして御霊の偉業を自衛隊員の鑑として永く顕彰するとともに、ご遺志を受け継ぎ、自衛隊の任務達成のため、更なる努力を尽くすことを我々一人一人に課せられた責務としてここにお誓いするものであります。本日の追悼式にあたり、御霊のご功績をたたえ謹んでご冥福をお祈りするとともにご遺族の皆様方には、できる限りのお力添えをさせて頂く所存でございますので、お心を強く持たれ、一日も早く悲しみから立ち直られ、そしてご健勝であられるよう祈念します」と追悼の辞を述べた。
 遺族代表の挨拶に続いて福田首相、石破大臣、新遺族、遺族会会長等が順次献花したあと、追悼電文披露、拝礼、特別儀仗隊による弔銃斉射などが行われ、故人を偲びつつ、その志の継承を全員で誓い追悼式を終えた。

福田首相訓示
《観閲式》
国民の期待に真に応えていく
 本日、自衛隊記念日観閲式に臨み、士気旺盛で規律正しい隊員諸官の雄姿に接することができ、観閲官として誠に心強く思います。
 自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を確保するという、国家の最も基本的な役割を担う組織として、創設から半世紀以上にわたり、その任務を立派に果たしてきました。私は、我が国防衛という使命を果たすため、昼夜をわかたず任務や訓練に精励している隊員諸官を誇りとします。
 近年、我が国を取り巻く安全保障環境は変化を続けており、自衛隊に求められる役割は、ますます多様かつ重要なものとなっております。
 本年1月、防衛省が発足しました。これは、隊員諸官や諸先輩が長年にわたり国防という崇高な使命に捧げた努力の賜物であり、また、防衛省・自衛隊が担う責任の重みや任務の重要性について、広く国内外の理解が得られたことを示すものであります。
 防衛省の発足に合わせ、国際平和協力活動が自衛隊の本来任務とされました。我が国の安全保障を確固たるものとするためには、国際社会が協力して行う平和と安定のための活動に、主体的・積極的に取り組むことが必要であり、国際的に信頼される国家として、果たさなければならない責務でもあります。
 昨年は、イラクにおいて、陸上自衛隊が一人の犠牲者も出すことなく、人道復興支援活動等を完遂しました。これは長い自衛隊史における忘れることのできない快挙であります。そして、現在も、イラク、インド洋をはじめ、世界各地で隊員諸官が活躍し、その活躍ぶりは高く評価されております。私は、遠く日本を離れ、厳しい環境の中、汗を流し、士気高く任務を遂行している隊員諸官に対し、心から敬意を表します。
 インド洋における海上自衛隊の補給活動は、海上輸送に資源の多くを依存する、我が国の国益に合致するもので、我が国が国際社会に対し果たすべき責任でもあります。国連をはじめ国際社会からも、強い支持と活動継続の要望を頂いているこうした活動を、私は引き続き継続することができるよう、全力を尽くします。
 日米安保体制は、我が国の安全保障の要であるとともに、アジア太平洋地域をはじめとする国際社会の平和と安定に、極めて重要な役割を果たしております。特に、在日米軍の再編については、日米安保体制を一層実効的なものとするとともに、地元の負担軽減のため、今後とも沖縄など地元の切実な声に耳を傾け、地域振興にしっかりと取り組みながら、着実に進めて参ります。
 本年は、石川県能登半島沖や新潟県中越沖において、大規模な地震が発生するなど、自然災害が国民生活に大きな不安をもたらしており、災害時などにおける自衛隊の活動に対し、大きな期待が寄せられています。
 防衛省・自衛隊においては、ゲリラや特殊部隊の攻撃、大規模災害を含む様々な事態により迅速に対処するため、本年、陸上自衛隊中央即応集団を新設し、即応体制の整備を行うなど、危機管理体制の強化を図ってきました。隊員諸官においても、国民の安全・安心が諸官の双肩にかかっていることに思いを致し、任務の臨まれたいのであります。
 私は、就任以来、政治と行政に対する信頼の確保が喫緊の課題であると述べてきましたが、防衛省・自衛隊において、近年、規律の保持や情報管理に関する問題事案が発生していることは誠に遺憾であります。
 国の防衛は国民の信頼なくしてはなし得ません。特に幹部諸官はこのことを強く自覚し、厳正な規律を保持する必要があります。その上で、幹部はもとよりすべての隊員一人ひとりが能力を高め、誇りをもって職務に精励し、国民の期待に真に応えていくことを切望いたします。
 むすびに、自衛隊の最高指揮官として、私も隊員諸官と心を一にし、我が国防衛という崇高な使命を果たすという決意を述べ、訓示といたします。

防衛弘済会が殉職隊員肖像画を寄贈
 平成19年度自衛隊殉職隊員の肖像画贈呈式が10月24日、防衛省の事務次官室で行われ、草津辰夫防衛弘済会理事長から増田好平事務次官に目録が贈呈された。
 式には防衛省から渡部厚人事教育局長、中村範明内局厚生課長、金丸章彦陸幕厚生課長、飯尾俊政海幕厚生課長らが、防衛弘済会からは石山崇(元佐世保地方総監)、小野寺平正(元第3師団長)、竹田治朗(元第11師団長)ら各常務理事が陪席した。
 殉職隊員の肖像画の贈呈は、昭和46年3月に全日本肖像美術協会から防衛庁長官あてに贈呈したい旨の申込みがあり、以後毎年実施されている。なお昨年までの贈呈数の累計は1692柱にのぼる。

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