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   2007年10月15日号
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西方通信訓練に参加
《1混団》
各種技術の練度向上を図る
機動型通信システムを開設する団隊員
 第1混成団(団長・武内誠一陸将補)は9月21日から28日までの間、西方管内各駐屯地及び訓練場で西部方面隊が実施した「平成19年度方面通信訓練」に参加した。これは各種通信技術と航空自衛隊との統合通信技術の練度向上を図る目的で行われたもので、訓練には1混団から人員21名、車両5両が参加した。
 「IDDN(防衛統合デジタル通信網)回線の野外通信による障害対処訓練」「新地上無線機によるAM無線通信訓練」「機動型通信システムによる衛星通信訓練」「航空自衛隊との統合通信訓練」「ヘリコプター映像伝送訓練」を課目に、それぞれ西方管内各部隊が担任して訓練を行った。1混団は那覇駐屯地で「機動型通信システムによる衛星通信訓練」を担任し、西方通信群第103通信運用大隊が担任する「新地上無線機によるAM無線通信訓練」の中で、同通信組織の構成・維持・運営訓練を実施した。機動型通信システムによる衛星通信訓練では、同通信組織の確実な構成及び映像配信要領等を訓練部隊(団本部付隊通信小隊)に演練させるとともに、AM無線通信組織の構成・維持・運営訓練では、電子戦状況下におけるAM無線通信の交信及び信務処理要領並びに妨害時の対処要領等を演練し、各種通信技術の向上を図った。
 また27日には、通信学校長の中村憲一陸将補が機動型通信システムによる映像配信要領等を視察した。

空自2部隊が受賞
優良提案褒賞授与式
業務改善に貢献
 現場の業務を改善するための優良な提案を褒章する
「優良提案褒章」の授与式が10月2日、A棟17階大会議室で行われた。
 前年度に全国の部隊から報告された4900件の業務改善提案を、厳正に選出したうえで最終的に航空幕僚長に報告、2つの部隊が褒章をうけた。
 第83航空隊の十時芳久3空尉、大野剛嗣2空曹、浅野和久3空曹、渡邊智一3空曹、田中利憲3空曹らは「J79エンジン単体でのアフター・バーナー点火プラグ作動点検ケーブルの作製および作動点検要領の改善」により受賞した。
 第1輸送航空隊の山本浩之2空曹、島崎賢児2空曹、伊藤守彦3空曹、竹澤朋也3空曹は「エンジン・トラス・マウント・コーン・ブッシング抜き取りツールの作製」により受賞。2部隊の提案は、ともに作業時間の大幅な短縮につながるなど、業務の改善に貢献した。
 空幕長の田毋神俊雄空将が隊員一人ずつに賞状とメダルを手渡し「日々仕事に対する問題意識・情熱を持ち、航空自衛隊を精強化することに努めてほしい」と感謝の意を述べ、その後、記念撮影を行った。

倶知安駐屯地で記念行事
 倶知安駐屯地(司令・山崎繁2佐)では9月29日、駐屯地創立52周年記念行事が北海道議会議員・村田憲俊氏、中村裕之氏をはじめ後志管内7町村長、各協力団体および多数の地域住民、隊員家族が訪れ、厳粛に挙行された(写真)。
 前日まで降り続いていた雨も上がり、さわやかな秋晴れの好天となり、地域住民・隊員家族約700人の来客が訪れ、各イベントも賑わいを見せた。
 午前10時からの記念式典で、山崎2佐は「本日の創立記念行事のテーマは『守ります 北の大地 これからも』です。本年度末、第11師団は旅団となりますが、倶知安駐屯地は、これからも諸先輩の皆様から受け継いだ歴史と伝統を基盤として、より精強な部隊の練成に努め、いかなる事態にも即応でき、地域の皆様に信頼される部隊を目指して精進することをお誓い申し上げます」と式辞を述べた。その後、町村旗紹介、観閲行進に移行、第11音楽隊の演奏の後、第28普通科連隊第4中隊による訓練展示が行われ、レンジャー部隊によるヘリからの降下、79式・87式・96式の3世代にわたる対戦車火器の展示、小銃小隊の突撃を披露し、その実戦さながらの迫力は観客を圧倒した。
 この他、売店コーナーにはニセコ町、喜茂別町、倶知安町が物産店に参加、倶知安消防署の防災コーナー、装備品展示、戦車・装甲車体験試乗、今年初の乗馬コーナーは長蛇の列が出来るなど賑わいを見せ、来隊者も楽しい一日を過ごしていた。

雪月花
 陸自の3佐で退官し、米作りに取り組んでいる人に話を聞く機会があった。香川県綾川町の高嶋實さん。自衛隊生徒10期で入隊し、給食課長や補給科長など勤め松山の業務隊を最後に平成13年に退官した。だから農業の経験は全くなかったが、兄さんが農業はしないということもあり、この道に入っていった。米作りの師匠はなく人まね農業だが、真似をしていると思われるのがシャクで同じようにはしなかった。しかし最近は地元のベテランに聞くことが大切だと思うようになった。始めたときには考えなかったほど奥の深いことも知った、秋の収穫までに1年間もの助走が必要だし地域の交流は最も大切。コンバインや田植え機も購入しての本格的な農業で、讃岐平野という四国では屈指の米どころで1町歩を作っている好条件だが米だけでは赤字。ある時はいいわね、ある時は私知らないわよと言いながら付いて来てくれるのは唯一の協力者であり従業員である奥さんの由紀子さんだけ。青空の下、楽ではないが楽しいですよこの仕事は、稲が育っていくのを見るのは子供を育てるのと同じだと言う。地元とのお付き合いも楽しくなってきた。高嶋さんは米作りを一種の国作りであり、帰郷運動と捉えているようだ。企業への再就職を選ばなかったのも、食糧自給率や食の安全に取り組みたかったからだそうだ。全国には荒れかかった田んぼがいたる所にあり借地料なしでも作ってくれる人を求めているのが実情だと聞いたことがある。高嶋さんの道は退官後の一つの選択肢であることには間違いない。ことしも昔の仲間・知人に獲れたての自慢のこしひかりを送ったそうだ。

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