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   2007年10月1日号
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寄せ書き

共同転地演習に参加して
第8施設大隊=川内 陸士長 牧原哲弥
 平成19年6月、北端の北海道へ向け、南端の鹿児島県川内駐屯地を出発した。長距離移動に引き続く初めての場所での訓練に加え、期間も1ヶ月と長期間であり、教育を受けてはいたが実際のところ不安でいっぱいだった。
 とにかく長距離移動を安全に行う必要がある為、事前の経路教育を受けるとともに、積載物の落下防止の処置や点検を何度も行った。初めて通る経路は、地図上で理解しても実際にその場所に来てみると大きくイメージと違う場所が何ヵ所もあり、ただ交差点を覚えればいいのではなく、全般の位置関係や、周囲の地形・地物を頭にたたき込んでおく必要があると感じた。またフェリーにも乗船し、初めての経験だったので最初は戸惑ったが、2回、3回と乗っていくうちに船内の状況や乗船・下船の準備の要領を理解でき、迅速に行動できるようになった。
 高速やフェリーを乗り継いで、ようやく北海道に到着できたが、雄大な景色に見とれている暇もなく、また移動が始まった。大自然の中、景色や牛に見とれることなく、制限速度を厳守して、安全運転で矢臼別演習場に到着した。
 矢臼別演習場での訓練は、中隊訓練と師団検閲におけるR&S部隊を支援する施設中隊の行動だった。中隊訓練では、約30kmの徒歩行進に引き続く築城作業だったが、長距離の移動や、慣れない場所・気候にもかかわらず、全く疲れを感じさせない先輩たちに圧倒され、ついて行くのが精一杯だった。色々と任務が付与され、自分のやるべく作業が出てくるのだが、なかなか先輩たちのように上手くできず、そんな自分を先輩たちは手際よくサポートしてくれて、任務自体は達成できたが、自分の未熟さに悔しさを覚えた。
 師団検閲の訓練では、道路閉塞地雷や破壊障害の構成を行った。ここでは数日前に中隊訓練で練成をしていたので、前よりスムーズに作業をすることができた。
 今回の共同転地訓練で学んだ一番大きなものは、日頃から言われたことだけをやるのではなく、どうすればよりよくできるかを真剣に考え、実践することだと感じた。
 実践では、初めての場所で行動しなければならないので、今回の教訓を生かしどうすればより良くなるか常に考える癖をつけたい。
 最後に今回21歳の誕生日を北海道で迎えることができた。普段なら「演習中に誕生日か」とがっかりするのだが、蟹で作ったバースデーカニとともに、長期間共に汗を流し寒さに耐えた中隊の仲間に祝福され、とても嬉しく、生涯忘れることのない良き日となった。この訓練で学んだことや、一緒に訓練に参加した仲間のことは、一生忘れられない宝物になった。

ロープを信じて
第15普通科連隊 本管中隊 陸士長 田中里美
 本部管理中隊の通信小隊と衛生小隊が、リペリング訓練を実施しました。3日間の練習のみのヘリコプターからのリペリングは、本当に不安でした。ヘリが飛んで来るのを見て、さらに緊張感も高まって開いた口がふさがらなくなっていました。ヘリからの風も強くて、立っているのも辛い状態でした。
 いざヘリに乗り込むと緊張で頭が真っ白になり、練習ではスムーズにできていた動作がぎこちなくなったりして、自分の度胸の無さを情けなく思いました。なんとか声を出して復命復唱をして、練習したことを思い出しどうにか体勢をとり、降下の命令を待ちました。「降下!」そこからはただロープを信じて地面へ向け降下していきました。地に足が着いた時、達成感で胸が一杯でした。
 恐怖心や緊張に立ち向かっていけたのも、何度も練習したからだと思います。滅多にできない訓練に参加できて本当に良かったです。この訓練で度胸と自身が得られたような気がします。この度胸と自身で有事の際いかなる場所でも迅速に通信所を開設し、部隊主力の行動を円滑にすることができると思います。これから様々な障害にぶつかると思いますが、度胸と自信で前向きに成し遂げていきたいと思います。


私のお父さん
第25普通科連隊=遠軽 佐藤杏南
 私のパパはとてもやさしくて私は大好きです。大好きな理由は、勉強を教えてくれたり遊びにつれてってくれるからです。釣りにはよくつれてってくれます。釣りではエサをつけてもらっているので、今度教えてもらって次は自分でつけたいと思います。それにキャンプにつれていってくれたり焼き肉をしてくれたりします。
 運動会の前にはかけっこの特訓もしてくれます。冬にはスキーも教えてくれます。クロカンもいっしょに走ってくれました。私が大変なときにいつもたすけてもらいました。今でもわすれません。
 これからも体に気をつけてお仕事がんばってください。
(佐藤 学2陸曹長女)

「本を読む」ということ
第25普通科連隊=遠軽 1陸士 三谷勇二
 私は読書をすることが小さな趣味のようになっています。高校生の頃から本に興味を持つようになってから、毎日少しではありますが読むようになりました。
 大学生の頃には、毎日1冊は自分の好きな本を何度でも良いので読むようにしていました。特にジャンルを問わず、直感で読みたいと思った本を読むことによって、新しい知識と日々の生活で溜まるストレスを洗い流すように、気分転換も兼ねて読んでいます。
 様々な本を読むことにより、今まで自分が抱えていた価値観や、ものの考え方の幅が広がっていくように思えます。本を読むことは、自分が生涯で知り得ることのできる知識の許容範囲を拡大する方法として、大切なことだと思います。

糧食班に勤務して
第25普通科連隊=遠軽 3陸曹 藤井孝
 私は今年の1月1日付で念願の3等陸曹に昇任しました。そして陸士の頃から目指していた部隊スキー指導官にも認定され、良い年のスタートが切れました。その後、新年度の4月から6月までの間、糧食班での勤務が決まりました。陸士の頃に一度勤務はしていますが、責任ある陸曹として勤務するのにあたり、相当なプレッシャーを感じていました。
 実際に見習いに行くと、覚えることが数え切れない程あり、3ヶ月間勤務できるかとても不安でした。案の定度々ミスをしてしまうことがあり、料理長、直長および直員に迷惑をかけてしまい、よく反省をしました。
 自分のモットーは「妥協しない」ことなので、手を抜かずやってきたつもりです。これからも手洗いの励行や調理用具の消毒等、基本基礎を引き続き実施し、隊員に食事を提供する者として「味」と「見た目」と2度美味しい、そしてその美味しい食事の遠軽駐屯地の名前を他部隊にも広められるよう、引き続き頑張っていきたいと思います。

「頑張っています」新しい職場
活躍するOB シリーズ
自衛隊生活をいかす
朝日工業株式会社 佐藤 力
佐藤氏は平成18年3月、第339会計隊を陸士長で任満退職。27歳
 私は平成18年4月に自衛隊群馬地方協力本部群馬地域援護センターにお世話になり、埼玉県児玉郡に所在する朝日工業(株)に入社いたしました。約10ヶ月が過ぎ、仕事にもだいぶ慣れて毎日楽しく過ごしています。
 私の職場は鉄スクラップの再利用で、溶かして新たに鉄を生産する仕事をしています。クレーン班に所属しており、人(玉掛け者)との連携作業が多く、一歩間違えれば重大事故につながりかねない状況下で、特にクレーンの運転中は、人の動きに注意しながら慎重に操作をしています。
 また仕事場では班単位で行動する為、特に班員とのコミュニケーションが重要です。そこは自衛隊生活で培ってきた「助け合いの精神」を活かして相互に助け合いながら一致協力し、安全にまた楽しく仕事ができるように心がけています。
 今後も自衛官精神を忘れずに一層職務に邁進し、そして自衛隊出身者として恥じぬよう、常に初心者の心構えで緊張感を持って物事にあたり、早く後輩社員の見本となれるよう努力していきたいと思っています。

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