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   2006年12月1日号
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スポーツよもやま話
根岸直樹
「300ヤードドライブも夢ではない」
60才全盛を目指し
中嶋プロ、07年「猪突猛進」宣言
 「来年はオレの年にしたいね。いのしし年? いいんじゃないの。気合を入れて、猪突猛進といくか」。このところ中嶋常幸プロ(52)はご機嫌だ。11月中旬の三井住友VISA太平洋マスターズに大逆転勝ちした余韻がずっと尾を引き、乗りに乗っている感じ。
 「この調子だと、来年は本当にトミー(中嶋の愛称)の大爆発が見られそう。オレもうかうかしておれん。久々にA・O・N(青木功、尾崎将司、中嶋)揃い踏みといくかね」(尾崎プロ)ということになってくる。
 95年に1勝、02年に勝ってから、レギュラーツアーではVに縁のなかった中嶋プロの大爆発。50才を越えてからのレギュラー大会Vは、尾崎の55才、杉原輝雄の53才に続き3番目の年長V記録というのだから、これは“快挙"以外の何物でもない。“中年の星"誕生の秘密を探ってみたくなって当然だろう。
 「別に変わったことしてるわけじゃない。オレにできることを、できる範囲でやってるだけ」というが、80年代後半からイップス病と戦い、背筋痛、腰痛など満身創痍の中で悩み続けてきた。専属のコーチ、トレーナーにすがり、努力と精進の結果、たどりついた結論は「年令に応じたゴルフを、などという考えを捨てた。飛ばない、力がなくなった、スピンがかからなくなったと感じたときは、やめるしかない」と開き直ることだったという。
 「いまの若い人たちは、それなりに努力しているし、研究も怠ってるわけじゃない。けど、お湯をそそいだだけで簡単にできるインスタント食品みたいに思えて仕方ない。スルメみたいに、かめばかむほど味が出なくちゃダメ。オレ? オレはどうかな。ただ、力のゴルフができる間は、このまま突っ走りたい。昔“技は力の中にある"という本を読んだことが頭の中に残っている。60才で全盛期を目指すつもりでやってるんだ」。
 長女・佳乃さんの娘、初孫の愛ちゃん(2才)の写真を肌身離さず持ち歩いている。来年2月には長男・雅生プロにも子供が生まれる予定。ふたりのお孫さんのおじいちゃんは、ヨガを取り入れた1日4時間のトレーニングを怠らず、霊芝を愛飲しながら、来季の目標とする300ヤードドライブも「あながち冗談でもなさそうだぜ」と笑い飛ばしている。
 1954年(昭和29年)生まれの有名人には安倍晋三首相を筆頭にカルロス・ゴーン、ライス米国務長官、ジャッキー・チェン、片岡鶴太郎、中畑清、松任谷由実…。そうそうたる顔ぶれが揃っている。
 「重圧? そんなものは感じない。伝道師? それもない。でも、若手の手本になれれば、という気持ちはある。こんな52才がいてもいいんじゃないか。オレの手本? お手本はタイガー・ウッズだ。若い頃はあまり感じなかったが、この頃はファンの“おじいちゃん頑張れ"とか“負けるなオヤジの星"という声援が本当にうれしいね」
 青木が米シニアを主戦場に、ジャンボ尾崎がレギュラーにこだわり続ける中で、中嶋はレギュラー、シニア“両刀"を巧みに使い分けながら、新しいシーズンも「60才全盛」を目指し前進し続けるという。07年、平成19年、いのしし年。トシを感じさせない中嶋のプレーにまた1年、目は離せない。

HOME's English Class
(防衛ホーム英語教室)
HE HAS A BIG MOUTH
ヒー ハズ ア ビッグ マウス
大口をたたく
 Hi! How are you doing? 皆さん、お元気でしょうか。北海道では雪がふりつもっています。寒くなりましたね。関東も風邪が流行っています。嘔吐、下痢といった症状がともなうそうです。外出後の手洗い、うがいを励行して、予防に努めましょう。

 さて、今回の表現は、“He has a big mouth."「大口をたたく。」です。直訳は大きな口がついているですが、大言壮語、有言不実行、おしゃべり、ほら吹き、言葉に裏づけがないといった意味で使います。大きな目標を掲げるのはいいのですが、努力のあとが見られないと、マイナス評価になりますね。現代では、目標を自ら設定し、それを達成できたかで他人の評価がくだされるような時代になってきました。反面、年功序列の良い面を見て、終身雇用という考えを復活させる傾向もあります。いずれにせよ組織、企業にどれだけ貢献できるかということですね。毎日の努力の積み重ねは無駄にはなりません。

 東京の落葉樹も紅、黄色、茶色に色づいてきています。春の花々の華やかさとは違った色彩を楽しむことができます。紅葉した葉が枝からはらはら舞う瞬間、それが終の美です。一枚をじっくりと見つめるのも心癒される瞬間となります。お試しあれ。

 関東も冬の到来です。通勤途上、コート姿が目立つようになりました。外出後のうがい、手洗いを習慣にして、風邪を予防したいものです。冬の朝、また、楽しいものが見つかりそうですね。
 それでは、皆さん。See ya!
〈スワタケル〉

防衛ホーム 俳句コーナー
借り手なき全集並び漱石忌  小川 淑子
山寺の裏に仕掛けし狸罠  中村 かよ
淋しげな犬の目に会ふ路地の冬  御手洗敬子
飽かず降る雪の一と日の暮れんとす  村山  郁
氏素性自づ顕に冬木立  榎  利美
マスクの目どこか虚ろに街をゆく  浅倉サカエ
悴みし掌をわがつまの頬に当て  今井 文和
遥かなる富士近く見ゆ冬日和  岩崎 政弘
憤りあるらし毛糸編む手先  島田 基三
極月の人混みにゐて孤独なる  清水 春生
この道は木枯のもの誰も居ず  西 無左夫
庫裏の間に一人泊りし虎落笛  安福 箭子
鍋料理するより作句むづかしく  川口 久江
わらべ唄響きわたりて山眠る  古敷谷眞喜子
都鳥をんなのやうに鳴きかはし  本多 令佳
手の跡をそっと付けたり今朝の雪  西田真由美
年惜む失ひしもの得たるもの  亀田多珂子
注連作り寡黙な父に教へ乞ふ  渡辺 成典
裏窓をたたき北風過ぎ行けり  細野 清子
吹き上がりやがて転がる枯葉かな  塩見 惇子
   選 者 吟
それぞれの過去を持つ石路傍冬  保坂 伸秋
(「栃の芽」誌提供)
 
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