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   2006年11月15日号
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ロシア海軍軍楽隊と交歓会
《舞音》
日露の親交深める記念の楯やCD交換も
 海自舞鶴音楽隊(隊長・河邊一彦3海佐)は10月3日、舞鶴市東地区岸壁において、ロシア海軍軍楽隊との合同演奏会と交流会を実施した(=写真)。これは、2日から6日、ロシア海軍艦艇4隻が舞鶴に入港したことに伴う一般公開に合わせたもので、さわやかな秋晴れの中、演奏会第1部では両音楽隊が横に並び、ロシア民謡やジャズの名曲などを交互に演奏した。観客からだけでなく、乗員や隊員からも相互に声援が送られ、普段とはひと味違った盛り上がりを見せた。続いて第2部では、ロシア軍楽隊の歌手とダンサー達が、華麗なダンスなどで聴衆を魅了した。
 また、夕方からは舞音で交流会が催され、双方とも片言での会話ではあったが、楽しいひとときを過ごした。最後には、記念の楯やCDの交換を行い、音楽を通じて、日露の親交を深めた一日となった。

大音、北部方面隊 54周年行事に出演
 海自大湊音楽隊(隊長・熊崎陸男1尉)は10月14日、北海道厚生年金会館で開催された陸上自衛隊北部方面隊(総監・廣瀬誠陸将)主催による北部方面隊創立54周年記念行事音楽まつりに出演した。この音楽まつりは北部方面隊が毎年実施しているもので、今年のテーマは「統合」と題し、陸海空自衛隊による「統合運用体制への移行」を一般市民に強くアピールすることを狙いとして、大湊音楽隊とともに航空自衛隊北部航空音楽隊も参加し、3自衛隊揃っての開催となった。
 当日は天候にも恵まれ、第1、2回公演併せて約4400人の聴衆が訪れた。音楽まつり前半は在北海道陸上自衛隊各音楽隊がそれぞれ出演し、ステージドリルや歌に踊りと様々な演出で聴衆を楽しませた。また、北海自衛太鼓(幌別)及び機甲太鼓(東千歳)の太鼓チームによる勇壮な演舞は会場を揺るがすような大迫力の響きで聴衆を圧倒した。
 後半に出場した大音は徳差丈司2曹のテナーサックスソロで映画「タイタニック」のテーマ曲「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」を演奏。甘く艶のある音色は会場に響き渡り聴衆をとりこにした。続いて「マンボ・メドレー」を演奏。軽快でノリの良いマンボのリズムが会場を沸かせた。
 そして今回の目玉である陸海空自衛隊合同演奏では、ジェームス・ホゼイ作曲「平和を護る者」を披露し、「統合」のテーマにふさわしい息のあった演奏で聴衆を引き付けた。
 最後は北海道民謡のソーラン節をファンクのリズムにアレンジした「ソーラン・ファンク」を演奏。総勢約100名を超える奏者による大迫力の演奏はまさに圧巻で、また、「よさこいソーラン」の踊りも加わり、詰めかけた多くの聴衆を魅了した。

海自初、5支部に 「感謝の辞」など贈呈
 防生協大湊地方総監部支部(支部長・松岡貞義海将)以下5支部は、火災共済及び生命共済への高い加入率が認められ、防生協理事長の依頼を受けて10月23日に来訪した古閑常務理事から各支部長へ「感謝の辞」と副賞が贈呈された。
 今回贈呈を受けた支部は、大湊地方総監部支部、大湊支部、大湊航空隊支部、下北支部及び函館基地隊支部の5支部。一度に5支部が表彰されるという快挙は、海上自衛隊創設以来、初めてのことで積極的に加入を促進してきた成果だとしている。

平成18年度 防衛庁長官感謝状 受賞者
 防衛庁長官感謝状受賞者は次のとおり(敬称略、順不同=非公表分は除く)
〈防衛協力功労(一般功労・団体)〉▽厳原町漁業協同組合(長崎県)▽(株)木村鉄工所(青森県)▽自衛隊相談所舞鶴同志会(京都府)▽住友電気工業(株)(大阪府)
〈同(一般功労・個人)〉▽青木昌敏(宮城県)▽池田良彦(東京都)▽石塚幸右衛門(東京都)▽伊藤清(神奈川県)▽岩永研一(熊本県)▽大岡次郎(大阪府)▽太田政弘(沖縄県)▽小川勇夫(神奈川県)▽河村治郎(愛知県)▽岸田正也(大阪府)▽北川穰一(東京都)▽北村好太郎(東京都)▽儀間紀善(沖縄県)▽小坂良治(青森県)▽金堂久哉(富山県)▽佐藤公亮(北海道)▽佐藤一志(号)志雲(埼玉県)▽関靖子(埼玉県)▽田中靜(宮城県)▽谷本忠士(島根県)▽珍田慶治(青森県)▽土屋侯保(神奈川県)▽徳田八十吉(石川県)▽豊田茂實(大分県)▽永崎一則(埼玉県)▽廣重孝徳(北海道)▽福嶋憲治(北海道)▽堀江則之(神奈川県)▽前田萬平(和歌山県)▽宮城茂(沖縄県)▽宮田勇(沖縄県)▽山口信夫(東京都)▽吉田肇(北海道)▽渡邉昭夫(東京都)
〈同(就職援護・団体)〉▽(株)青森銀行(青森県)▽佐銀ビジネスサービス(株)(佐賀県)▽札幌パブリック警備保障(株)(北海道)▽(株)ジョイント・システムズ・サービス(東京都)▽翔運輸(株)(静岡県)▽損害保険料率算出機構(東京都)▽中国化薬(株)(広島県)▽東京海上日動火災保険(株)群馬支店(群馬県)▽(株)徳島ジャムコ(東京都)▽百十四ビジネスサービス(株)(香川県)▽マツダエース(株)防府事業部(山口県)▽三菱重工業(株)(東京都)▽宮崎綜合警備(株)(宮崎県)▽芽室ビル管理(株)(北海道)▽六ヶ所原燃警備(株)(青森県)
〈同(就職援護・個人)〉▽杉谷雅祥(島根県)▽御牧平八郎(秋田県)▽吉川秀隆(東京都)
〈同(予備自衛官等・団体)〉▽イセット(株)(三重県)▽市川工業(株)(山梨県)▽北関東綜合警備保障(株)(栃木県)▽(株)高知自動車協会(高知県)▽(株)澤井商事(新潟県)▽(株)シグマ(東京都)▽神生産業(株)(山口県)▽新明和岩国航空整備(株)(山口県)▽中央警備保障(株)(北海道)▽東北綜合管財(株)岩手支社(岩手県)▽(株)日産クリエイティブサービス九州支店(福岡県)▽(株)星山商店(熊本県)▽北海道ジェイアール物流(株)(北海道)▽山口物流(株)(富山県)▽ワールド警備保障(株)(宮城県)
〈自衛官募集功労(地方自治体)〉▽佐賀県太良町(佐賀県)▽大分県日出町(大分県)
〈同(高等学校等)〉▽熊本県立熊本農業高等学校(熊本県)▽宮崎県立高鍋高等学校(宮崎県)
〈同(募集相談員等)〉▽安孫子雄(北海道)▽石谷和也(兵庫県)▽上林正(岩手県)▽漆原周義(大阪府)▽榎本隆(埼玉県)▽大垣彰(三重県)▽大川準(栃木県)▽尾崎巖(奈良県)▽小澤克己(千葉県)▽小田博逸(大阪府)▽梶田孝(愛知県)▽片山博雅(大分県)▽上村浩子(新潟県)▽北濱政且(京都府)▽古志澄彦(広島県)▽小林勝弘(兵庫県)▽佐々木充宏(秋田県)▽佐藤鐵雄(東京都)▽高梨昌芳(神奈川県)▽高橋幸子(大阪府)▽高橋勇輝(宮城県)▽田口正夫(鹿児島県)▽谷本昭典(千葉県)▽土橋敬治(兵庫県)▽永井博(大阪府)▽中田貞彦(愛媛県)▽成田寛(青森県)▽新田孝(大阪府)▽袴哲(富山県)▽長谷川新平(静岡県)▽濱野幸子(北海道)▽羽村特美(山口県)▽原口季夫(福岡県)▽平嶋繁彦(滋賀県)▽深尾勝義(滋賀県)▽藤岡利康(山口県)▽舟橋高昭(茨城県)▽柾達郎(東京都)▽三上章(北海道)▽水島義信(兵庫県)▽三橋幸治(神奈川県)▽森越正弘(北海道)▽横山守(山形県)▽吉田啓堂(和歌山県)

彰古館 往来
陸自三宿駐屯地・衛生学校
<シリーズ57>
日露戦争の記録 (13)
お国柄の表れる衛生器材
 日露戦争時に奉天で接収した赤十字病院やロシア軍野戦病院の取り扱いについて、第二軍軍医部長の森林太郎が折衝をしている間に、病院運営の実態調査が実施されています。
 中でも一番規模が大きく、設備が整っていた赤十字病院東部西伯利亜赤十字管区付属病院を管理していた第五師団は、ロシア軍の衛生器材の詳細な記録写真を撮影しています。
 明治三七・八戦役陸軍衛生史ではロシア軍と日本軍の衛生器材を比較しています。別々に発達を遂げているとはいえ、両国の衛生器材は、どちらも欧州のそれに範を取ったものです。加えて衛生器材の目的は同じですから、独自の装備だと思っていたものが、同じ用途に使われれば、形態も似通ったものになります。
 お国柄の表れるのは形態や運用よりも、気候風土に起因する特徴になります。
 例えば、患者輸送用の荷車を日本は201両用意していましたが、全て車輪やサスペンションの不具合で使用不能か修理を要する有様でした。これは雨上がりや雪解け期の泥濘によるものです。国内も悪路は有りますが、軍用車両として制式になる際に考慮された想定を遥かに超える、ロシアの大地だったのです。
 これに対して、ロシア軍や現地の中国人の使用する荷車は、外見こそ洗練されていませんが、頑強で、満州の悪路をものともせずに輸送に活躍したのです。
 陸軍の装備の基本は「移動が容易」なことです。これに随行する衛生部隊の装備も同様です。本来、野戦病院を指すフランス語の「アンビランス」は「移動する」が語源です。
 衛生器材は全て梱包資材と一体化し、折りたたみ可能で、しかもコンパクトに収納できるように工夫されています。
 衛生器材は、日露とも同じ発想の元に装備化されていたことが、彰古館の記録写真から確認出来るのです。

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