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   2006年4月1日号
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スポーツよもやま話
根岸直樹
西武はいいコーチも育てている
相馬勝也チームスタッフに注目
 春4月。プロ野球が開幕した。今季の原・巨人、巻き返し成るのか。いよいよ冴え渡るバレンタイン・ロッテの連覇は?オリックスに移籍した“番長”清原の復活は?プロ野球ファンでなくても、心躍る話題満載だ。
 わが皆野野球スポーツ少年団(埼玉県)も、3月の練習試合を6勝2敗で乗り切った。オフの間の厳しいトレーニングに耐えて、新チームはやる気十分。新監督のもと、これから秋までの読売杯、日本ハム杯、そして県大会に向け突っ走り始めた。
 不肖、団長職にある私めも、時間を割いて練習に試合にと東奔西走しているのだが、最近気になることがひとつある。少年達が用具を大事にしなくなったことだ。グラブの手入れをまったくしない。どこへでもほうり投げる。忘れて帰ってしまう。新チームになったから、と両親にねだって新しい用具を買ってもらった、という選手が何人もいる。
 そんなとき、いつも口グセになっているのが「用具を大切に」「手入れをしない選手は、決してうまくなれないぞ。一流選手ほど用具を大切にするもの。それが基本」という話。しかしその話を少年達が理解し、果たして効果が出てくるのか、と考えると気になってしまう。
 かつて担当していた西武ライオンズに相馬勝也という捕手(日大二高→82年入団)がいた。彼はいつも練習終了後、だれもいなくなった雨天練習場入口の椅子に座ってミット、スパイクなどをピカピカになるまでていねいにみがいていた。
 「ボクら無名選手は、用具を大切にしないとあとで困るんです。みんな自バラ切って買ったものですからね」と話してくれたのを思い出す。
 スター選手には運道具メーカーから、いくらでも用具が支給される。使いにくければ改良でも手入れでも、出入りのメーカー社員が到れりつくせりで手伝ってくれる。そんな中で、ミットをみがき続ける相馬捕手の姿が、やけに印象に残った。
 相馬捕手は結局、大成することなく、現役を12年で引退したが、その真面目な性格が評価され、いま二軍チームスタッフ(コーチ格)として若手バッテリー育成に当たっている。「いい指導者に育ってくれました」と渡辺久信インボイス(西武二軍)監督も、その指導力を評価していた。
 つい最近、久々に話す機会があったが「そんなこともありましたかね」と笑っていた。ちょうど二軍の対巨人戦を行っていて、インボイス若手捕手・上本が好送球で走者を二塁に刺すのを見た。しかし上本は、その後の送球を続けて失敗した。どうするのかと気にしていたが、相馬コーチは見て見ぬふりだった。
 ところが、翌日の練習ではマンツーマンで送球を繰り返し指導していた、という話を後になって人伝てに耳にした。選手はそれぞれ性格が違う。その場で厳しく、しっかり教える方がいい人もいれば、そうでない選手もいる。相手によって教え分けることの大切さを知らされた。
 インボイス首脳陣は、オフに地元少年野球指導者に呼びかけ「指導者講習会」を開いている。私も一度参加させてもらったが渡辺監督以下、心技両面にわたって懇切ていねいにいい指導をしてくれている。ファン拡張をも含め、底辺からの充実を目指す西武球団の方針は、プロ野球他団体も見習う必要がありそう。
 私も、少年野球指導者のひとりとして、改めて少年達の指導に真剣に取り組んでみたいと思うきょうこのごろ。西武は、選手だけでなくいいコーチ、指導者を育てている、と痛感した。

113隊員がスキー特・1検定に挑む
<遠軽駐屯地>
 第25普通科連隊は3月9、10の両日、遠軽駐屯地と遠軽ロックバレースキー場で「平成17年度スキー特級・1級検定」を実施した。積雪寒冷地の部隊訓練に必要なスキー技術の向上を図るとともに、スキー技術の練度を判定し、技能に応じた等級を付与することを目的に行われた。
 将来、部隊指揮官を目指す受検者は、特級検定29名、1級検定84名の計113名。検定官も11名参加し、万全の体制で検定を実施した。受検者たちも真剣な眼差しで、日頃の練成成果を遺憾なく発揮し、滑降・回転及び滑走の各種目に挑んでいた。
 積雪寒冷部隊のスキー練度向上は、冬季の部隊機動能力の向上に繋がるとともに、部隊の精強化には絶対欠かすことのできないものであり、連隊はこれからもスキー技術向上と部隊指導官後継者育成のため、日々練成に励んでいくとしている。

HOME's English Class
(防衛ホーム英語教室)
HOW ARE YOU GETTING ALON INN YOUR NEW JOB?
新しい仕事はどうですか?
Hi!How are you doing? 皆さん、お元気でしょうか。桜も九州から関東までは開花して、その美しい花びらを楽しませてくれています。これから桜前線が北上していきます。楽しみですね。
 さて、今回の表現は、“How are you getting along in your new job?”「新しい仕事はどうですか」です。異動で新しい仕事につかれる方、新しい責任が付与される方、色々な形で新しい仕事に挑戦していく時期ですね。Get alongは「うまくやっていく」ことです。現在進行形で今まさに実行している状況を聞いています。回りとの調和とチームワークに気を配っていければ、成功ですね。お違いに気配りしながら、「徴しはどうですか、慣れましたか。」と声をかけながら一つの目標に向かっていくのは素晴らしいことですね。愉しく生きましょう。
 桜前線と共に、気温も上昇していきますが、花冷えとい言葉があるように、寒の戻りもやってきます。暖かいからといって安心せず、出かけるときはには一寸した防寒や雨の用意も必要ではないでしょうか。汗ばんだ後の一寸した油断が、風邪引きになってしまうこともあります。春の陽気と花々のすばらしい生命力と美しさを楽しんでください。自然にふれることで、人間としても自然行動が出来て、そしてこの世の素晴らしさに感謝をしながら生活することが一番幸せですね。
 それでは、みなさん。See ya!
<スワタケル>

イラク派遣を終えて シリーズ
空自第2輸送航空隊  第402飛行隊 1空尉 鈴木克洋
 私は、第7期イラク復興支援派遣輸送航空隊員として、クウェートのアリ アル・サレム飛行場において約4ヶ月間勤務しました。終わってしまえばこの4ヶ月も長いようで短く感じ、派遣期間中の10月には長男(航太)も誕生し印象深い派遣でした。
 クウェート国際空港に到着したのは7月でしたが、タラップを降りたときの、ドライヤーで吹かれたような熱風を今でもよく覚えています。
特に7月、8月は非常に暑く、最高気温が50℃に達する日もあり、雨は全く降らないという過酷な勤務環境でした。勤務当初、私はここでどんな仕事をし、何ができるのか不安に感じていましたが、ここでも大切なのは人間関係だと思いました。
 クウェートでの私の任務は、アリ アル・サレム飛行場の警備に関することや不測事態発生時の対応なでで、C-1輸送機の操縦士として勤務している日本とは大きく異なり、毎日新しい発見の連続でした。同飛行場に所在する各国の部隊との業務調整や会議に参加し、言葉の面でも大変でしたが、それよりも日本人の常識と思うことがクウェートでは彼等の常識とは限らず、苦労する時もありました。例えば何の連絡もなく基地の
ゲートがクローズされたり、予定にない不発弾処理が行われ多き名爆発音がしたりと、日本では予想しないことが起きたりもしました。しかし、各国の担当者といろいろな話をし、一緒に食事をしてお互いの理解を深めていくことにより、彼等が何を考え、また我々がどのように考えているかをお互いに理解し合い、帰国前には友好の印である記念メダルの交換をして良好な関係を築くことができました。
 次に派遣輸送航空隊という組織の中で、様々な職種の人達に出会えたことに感謝したいです。日本の生活では、どうしても同じ職種の人達と接する機会が多いですが、派遣輸送航空隊では、全国から隊員が集まり、また職種も様々で勉強になることも多かったです。私のいた部署は、総勢10名でしたが「One for all.All for one」で一致団結し、同じ任務を遂行できたことに大きな充実感を感じました。日本に帰れば、またそれぞれの職種に戻りますが、第7期派遣要員として知り合えた仲間を大切にして、いつかまた皆で再開し語り合いたいと思います。
 最後に日本から約8000km離れたクウェートで無事に任務を遂行できたのは、多くの方々からの御支援があったからだと思います。本当にありがとうございました。今回の経験を今後の自衛隊生活に活かしていきたいと思います。

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