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   2006年3月1日号
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入隊予定400人を激励
神奈川自衛隊音楽まつり2006
 「神奈川自衛隊音楽まつり2006」が2月12日、パシフィコ横浜国立大ホールで開催され、入隊予定者とその家族、はがき等で公募した一般客など、約4000人が訪れた。
 この行事は神奈川地連(部長・酒井良文1海佐)の協力4団体が主催で、今春入隊予定者約400名を激励するとともに、音楽を通じて県民との交流を図るもので、今年で27回目を迎えた。今年度は初めて神奈川県、横浜市、川崎市の後援を得て、充実した内容となった。
第1部「入隊予定者激励会」では、初めに主催団体代表者、来賓者代表からそれぞれ挨拶が述べられ、小泉純一郎首相からの祝電が紹介された。また、額賀防衛庁長官からは「日本人のあるべき姿を誇りをもって示していくことが諸君の大きな使命と責任であると期待している」との激励のメッセージが届いた。
 入隊予定者代表の永森まことさんは、激励に対して謝辞を述べ、「これからたくさんのことを学び、経験し、将来皆さんの笑顔を守れるような自衛官になれるよう日々精進していきたいと思います」と入隊後の決意を語り、来場者から盛大な拍手を受けた。
 第2部の音楽演奏では、舞台が一転して極彩色の光と音に包まれた。まず舞台を飾ったのは、時代劇主題歌メドレーと「幸せなら手をたたこう」で観客を引き込んだ海自横須賀音楽隊。続いて、在日米陸軍軍楽隊は「星条旗よ、永遠なれ」を披露した。単独演奏の最後は、年間100回もの演奏を行っている陸自東部方面音楽隊が登場。その深みと奥行きのある音楽に会場は感嘆の声が聞かれた。
その後、スマイル・デイビス、少年工科学校ドリル部、武山自衛太鼓の和太鼓演奏、横浜創英高等学校ダンス部の「創英ハマこい踊り」と続き、迫力と躍動感溢れるプログラムに目でも楽しめる内容となった。
 また、演奏会が終演に向かう前に、先輩自衛官の話を聞く機会が設けられた。P3―Cパイロットの川合文子1海尉(厚木基地51航空隊勤務)は、「自衛官は、日本の平和世界の平和に貢献できるという他の組織にはできない非常にやりがいがある職業だと思います。皆さんも誇りと希望を持って入隊してもらいたいと思います」と激励の言葉を贈った。入隊予定者は姿勢を正し、この先輩自衛官の言葉を胸に刻んだ。
 フィナーレは、横須賀音楽隊、在日米陸軍軍楽隊、東部方面音楽隊が「威風堂々第1番」を合同演奏し、最高潮の雰囲気のなか出演団体全員が登場。「翼をください」を観客全員と合唱し、感動と興奮に包まれつつ音楽祭りは幕を下ろした。

雪月花
 施設庁の不祥事で市ヶ谷がゆれている、8年前の調本事案をいやでも思い出す。報道では今回の事件の根本は技術系職員の多い職域の一部幹部による、OB現役を通じての組織的つながりにあると言われている。金銭的やりとりは現在までの報道では見当たらないようだが、この事件の根は深い。企業に再就職したOBを通じて情報が流れていたため公平な入札が一部で行われなかった事が明るみに出た。さらに長年にわたり有力OBが仕切っていたとの報道もあり、後輩が再就職したときの給料も工事を受注した額によって決められていたという。違う見方をすれば、国の予算を迂回させ給料として取っていたことになる。憶測だが今回登場した人たちの中には、このような入札システムは早急に止めるべきだと進言した者もいたのではないだろうか。しかしそのまま今日まで先輩たちの築いた大きな流れに飲み込まれて行ったのか?この時期に発覚して運が悪いとか、省昇格を目の前にして…とか言っている場合ではない。これから防衛庁がどのような対応をするのか国民は固唾をのんで見守っている。小手先の解決策としてよく使われる、トップの辞任や給与の返上などのパフォーマンスを望んでいるのでは決っして無い、2回3回と繰り返されることの無いような決着を待っている。額賀福志郎長官も「国民の目線でいささかの疑惑の目で見られることの無いように再出発させる」心意気だし、この難関を乗り越えてこそ国防を任せられる組織として国民から評価されるはずだ。今、防衛庁の真価が問われている。

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