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   2006年2月1日号
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陸・海・空 自衛隊生徒1次試験を実施
「絶対合格」を胸に
 全国各地で1月14日、自衛隊生徒採用1次試験が一斉に実施された。午前に国語、社会、理科の3教科、午後には数学、英語の2教科、及び作文が行われた。
香川地連
 香川地連(部長・溝越正信1陸佐)では、高松、善通寺、小豆島の3会場で試験を実施した。
 受付を済ませ会場入りした受験生は、緊張した面持ちで試験官から説明を受けたあと試験を開始。受験生のほとんどが、あどけなさの残る中学生だったが、試験が始まると皆真剣な表情で問題に取り組み、最後まで諦めない姿に頼もしさを感じるほどだった。
 今回の試験は、3会場合わせて70名が受験し、昨年を大きく上回るものとなった。
福井地連
 福井地連(部長・千田建一1海佐)では、県内各地から20名の受験生が集まり、福井市松本公民館で1次試験を行った。
 当日は、連日降り続く雪が止み温かい雨に変わっていた。例年になく降り積もった雪による雪崩などの危険を心配されたが、受験生たちは無事に試験会場に到着した。
 受験生のほとんどは、試験開始直前まで参考書や問題集を開いて最終チェックに余念がなく、試験に対する意識の高さをうかがわせた。熱心に試験に取り組んだ受験生たちも昼休みには、「訓練はどのようなことをするのですか」、「どんな専門的な仕事があるのですか」など自衛官に様々な質問をしていた。
 今年の特徴として高校進学率の向上、景気の回復、少子化の影響などから福井地連では受験者数が昨年より減った。しかし、受験生全般の意識の高さは向上したものと分析しており、より質の高い隊員を獲得できるのではないか、と地連関係者は期待している。
京都地連
 京都地連(部長・福田敏1陸佐)は、大久保駐屯地と海自舞鶴地方総監部で1次試験を実施した。
 前日までの寒波が去り、3月中旬並の暖かさと朝からの雨のなか、92名の受験生が試験に挑んだ。
 午前の試験終了後、受験生らは地連が設置した自衛隊の装備品や、活動内容についてのパネル展示に興味深く目を通していた。
 科学技術の進歩が著しい現在、自衛隊においても常に現代科学の粋を集めた装備が各分野で使われている。これらの優れた最新装備を扱うため、専門的な知識と技術を持つように養成する自衛隊生徒は、特に優れた素質が必要とされる。
 京都地連関係者は「少子化の影響で、自衛隊生徒の受験者数は全国的に減少しつつある。しかし、自衛隊の装備のハイテク化などにより、その中心を担う自衛隊生徒の魅力が多くの父兄に広く知られ、受験生のレベルは逆に高まっているのではないか」と語っていた。
群馬地連
 群馬地連(部長・深澤雅貴事務官)は、1次試験を前橋市と太田市の2会場で行った。受験者は昨年より多い74名(陸自50名、海自8名、空自16名)で、この中には高校生数名が含まれている。
 地連では、「総合的な学習の時間」の参加校を、年間50校以上を目標として積極的に取り組み、今年度も新規参加校が着実に増えた。総合学習が、自衛隊受験に挑戦しようという動機付けにつながったと地連関係者は語る。
 試験終了後、受験者に志望動機を聞いてみると、「10代の現在しかできないことにチャレンジしたい」、「高校に進学したが、自衛隊生徒として入隊する夢を諦めたくなかった。今日は精一杯自分でできる事をしたと思う」と力強いコメントを残した。
茨城地連
 茨城地連(部長・安藤1陸佐)では、茨城県信用組合本店、古河市立ユーセンター、陸自霞ヶ浦駐屯地の3会場で1次試験を実施した。
 当日は78名が試験に挑戦し、会場は鉛筆の音が鳴り響いた。試験に臨む姿勢態度は皆真剣で、すでに終了している各種採用試験受験者にも劣らぬ熱気に満ちていた。休憩中においても、自衛官として国を守っていきたいとの語る受験者もいるなど、試験官は確かな手応えを感じていた。
 地連では、「一人でも多くの受験者が自衛隊生徒として入隊し、部隊の原動力として活躍することを期待する」としている。
静岡地連
 静岡地連(部長・池川昭司1空佐)は、1次試験を県内東部・中部・西部・伊東の4会場で実施した。昨年に比べ、10名増の84名が受験し、全員が真剣な表情で問題に取り組んだ。
 試験終了後、受験者からは「予想以上に難しかった」「今までの勉強の成果を出すことが出来た。良い結果を待ちます」などの感想が述べられ、会場内は試験独特の雰囲気と合格にかける意気込みで満たされた。
 1次試験の結果は1月23日に発表、28日に第2次試験が行われた。地連では、自衛隊の将来を担う若い力を一人でも多く獲得するため、部員一丸となって努力している、としている。

業務始めを清々しく
<熊本地連>
 熊本地連(部長・日笠玲治郎1陸佐)は1月11日、業務始めとして登山訓練を行い、今年1年の抱負と安全を祈願した。
 午前9時に地連部長の合図で登山を開始、地連本部・各募集事務所がある地区の山をそれぞれ目指した。金峰山へ登山中の地連部長に続々と登頂の報告が入り、14時15分の八代所の竜峰山登頂の報告をもって11の山への登頂と安全祈願を終了した。
 参加した地連部員からは「熊本地連121名全員の胸に、熊本を愛する心と安全を祈る気持ちがより一層深まった」との感想があり、清々しい業務始めとなった。

防衛講話を実施
<栃木地連>
 栃木地連部長・北村昌也1陸佐は12月16日、宇都宮市役所内議員会議室で市議会議員ら約50名を対象に防衛講話を実施した。
これは宇都宮市議会「グループ新生」から市の国民保護法関連条例制定のための勉強会として地連部長に依頼があったもの。
 内容は「国民保護法の概要」及び「陸自の改革」などについて。同法制定の背景や目的を説明し、国が自治体に何を求めているのかを分かりやすく解説した。また、陸自の改革については、日本周辺の軍事的環境の変化に伴い、防衛力の質的変換が求められているとした。
 約2時間行われた講演後には、聴講者から「大変に分かりやすく、有意義な講話だった。さすがに防衛のプロだ」との声や「栃木県・宇都宮市の弱点は?」など、熱のこもった質疑応答が行われた。
 地連では、危機管理業務に対応できる自衛官OBの自治体への就職が実現できればとの希望をもって、今後とも議員、官公庁を対象とした講演を行いたい、としている。

地連東西南北
県知事に白書説明
<徳島地連>
 徳島地連部長・清水洋1海佐は、12月6日、徳島県庁で飯泉嘉門県知事に平成17年度版防衛白書の説明を行った。
 限られた時間のなかで、1.新たな防衛力の整備 2.災害派遣 3.国民の保護 4.国際貢献 5.防衛力を支える基盤の5項目について簡潔明瞭に説明するとともに、県の協力、支援に対するお礼を述べた。また、同日は徳島県町村会議において、出席中の19名の町村長に防衛白書の説明を同様に実施した。
演奏会で交流深める
<愛媛地連>
 愛媛地連(部長・児嶋幹司1陸佐)は12月5日、松山市立道後中学校で陸自第2混成団音楽隊(隊長・酒井1陸尉)による音楽演奏会の支援を実施した。
 道後中学校では、毎月のように全校生徒を集めて「音楽集会」を開いており、今回はその特別ゲストとして第2混成団音楽隊が招かれた。当日は、子供たちに親しみやすい歌謡曲やアニメメドレーの他、2005年度吹奏楽コンクール課題曲2曲を含む全7曲を演奏した。
 演奏の合間には、生徒の代表者が隊員から指導を受け、実際に音楽隊に対し、「世界に一つだけの花」の指揮をする「1分間指揮者コーナー」も行われ、個性豊かな指揮で会場を沸かせていた。指揮を終えた生徒からは「緊張したが、とても面白かった」「自衛隊の音楽隊の指揮をすることが出来て幸せ」など感想が出た。
 今回の中学生に対する音楽隊の演奏会は愛媛地連としては初めての試みだったが、中学生に自衛隊と触れ合ってもらう時間が設けられ、自衛隊を身近に感じられるイベントとなった。

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