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   2006年1月1日号
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新年明けましておめでとうございます
新春メッセージ
陸上幕僚長 森勉陸将
強い個人を中心とした逞しい集団
 平成18年の初春を迎え、謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、旧年中、陸上自衛隊に格別のご厚情を賜り厚く御礼を申し上げます。
 昨年は、イラク人道復興支援、スマトラ沖地震及びパキスタン等大地震への国際緊急援助活動、福岡県西方沖地震そして南九州における台風14号への災害派遣等多様な役割に対し陸上自衛隊として迅速そして確実に対応することが求められた年であったと考えます。
 陸上自衛隊を取り巻く環境は国内外ともに大きく変化しており、これまで以上に迅速かつ実効性ある対応が強く求められているものと認識し、今年もその責任
をこれまで以上に果たし、「高い即応性を実現」して参る決意であります。また、3月かち開始する統合運用体制のもと、多様な役割に即応するため、より一層情勢の変化に機敏に対応ずべく初動対処の態勢を維持・充実させ、関係機関等との連携の充実強化を図り、あらゆる任務を遂行できる組織への変革を促進していきます。
 一方、イラク復興支援については、いかなる状況にも対応し、任務を完遂し得るよう万全を期すとともに、本年1月末に10周年を迎えるUNDOFは引き続き着実に任務を遂行していきます。
 陸上自衛隊は、著しい変化が進む中においても「強い個人を中心とした逞しい部隊」を育成するため、全隊員一丸となり、これに邁進する所存であります。
 本年が皆様方におかれまして、幸多い、飛躍の年となりますことを祈念申し上げまして、私の年頭の挨拶とさせて頂きます。
海上幕僚長 齋藤隆海将
統合運用対応を軸に積極的に取り組む
 謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、旧年中、海上自衛隊に賜りましたご厚情に対し、厚く御礼申し上げます。
 昨年は、1月のスマトラ沖の地震及び津波の被害に対する国際緊急援助活動で幕を開け、テロ対策特別措置法に基づく協力支援活動も11月の法改正によって5年目に入り、崇高な任に就くことの誇りと重責を改めて実感するとともに、その任を全うすべく決意を新たにするものであります。
 私は、本年も、諸先輩方が営々として築き上げられた海軍・海上自衛隊の伝統と文化を大切にし、海上自衛隊発足以来、連綿と受け継がれてきた「精強・即応」「柔軟性」を勤務方針として掲げ、統合運用の要求にも十分応え得る海上自衛隊の錬成に努めていく所存です。特に今後は、多様化する任務に遅滞なく実効的に対応することが求められており、このような時代の要請に的確に応えるため、柔軟な組織作りや、それを運営する指揮官の柔軟な発想など、さらなる柔軟性を追求してまいりたいと思います。
 また、隊員の一部が薬物事案等の不祥事を生起させたことは、大多数が高い士気と厳正な規律を維持して
いるにもかかわらず、国民の信頼を一瞬のうちに無にするものであり、誠に遺憾であります。このような不祥事はあってはならないことであり、海上自衛隊としてもこれを重く受け止め、再発防止策を徹底して実施していく所存です。
 本年は、統合運用を重点とした改革を推進していく「統合元年」であり、態勢移行後は、海上自衛隊もさまざまな事象に対して統合運用を軸として対応し、積極的に取り組んでいきたいと思います。
 最後となりましたが、皆様のご健勝とご発展を祈念し、新年のご挨拶といたします。
航空幕僚長 吉田正空将
新たな脅威や多様な事態に対応
 全国、そして世界各地で活躍中の隊員諸官並びにご家族の皆様、新年明けましておめでとうございます。
 昨年、航空自衛隊は、対領空侵犯措置等の本来任務やイラク支援活動等を着実に継続するとともに、インドネシア・パキスタンへの国際緊急援助活動や航空観閲式を円滑に行う等、引き続き、充実した1年でした。特に、イラク支援活動につきましては、一昨年1月の派遣以来、着実に任務等を実施中であります。先般、派遣期間の延長が決定されましたが、航空自衛隊は、今後とも、初心を忘れることなく、準備に万全を期し、これまで培った経験を踏まえ、引き続き、安全かつ確実に任務を遂行して参る所存であります。
 さて、我々は、現在、極めて変化の激しい時代に直面しています。世界の安全保障環境は、2001年9月11日を契機として激変し、国際的なテロや大量破壊兵器の拡散等の問題が顕在化することとなりました。また、我が国周辺においても、朝鮮半島の問題や東シナ海における海洋資源を巡る問題等が存在し、緊張した情勢が継続しています。この様な情勢下、航空自衛隊は、一昨年末に策定された防衛計画の大綱に基づき、我が国の防衛に加え、新たな脅威や多様な事態へ実効的に対応し、また、国際的な安全保障環境を改善するための活動に主体的かつ積極的に取り組み、もって、国家や国民のご期待に応えて参ることが肝要であると強く認識しております。
 最後になりましたが、隊員諸官並びにご家族の皆様の益々のご健勝とご多幸を祈念申し上げて、新年のご挨拶とさせていただきます。

市ヶ谷台ツアー
見学者15万人超える
盛大に記念セレモニー
 平成12年に防衛庁が市ヶ谷へ移転してから始まった「市ヶ谷台ツアー」の見学者が12月15日、約5年半を経て15万人を超えた。
 この日午前9時すぎ、市ヶ谷記念館玄関前に愛知治郎政務官、西川徹矢官房長をはじめ防衛庁・自衛隊の広報幹部が整列する中、午前のツアー参加者約50人が到着。その中からちょうど15万人目にあたった方の氏名を内局広報課の井上康史主任がアナウンスすると、ツアー参加者から大きな歓声と拍手が沸き起こっだ。
 晴れて15万人目に輝いたのは埼玉県所沢市在住の橋本みのりさん(20歳、大学2年生)で、辰己昌良内局広報課長(市ヶ谷記念館館長)から15万人目であることを証明する認定書が手渡された。陸自中央音楽隊のファンファーレとともに15万人達成を祝う盛大なくす玉割りに続いて、愛知政務官から橋本さんに花束や記念品多数が贈られた。次いで、愛知政務官がツアー参加者を前に15万人達成を祝う挨拶に立ち「この市ヶ谷記念館に長嶋茂雄氏、緒方貞子氏、グスマン東チモール大統領をはじめ国内外の著名人多数が見学に訪れている」ことに触れながらツアー参加者に「今後とも防衛庁・自衛隊の広報活動にご理解、ご支援を」と要望した。
 引き続き、記念館前で橋本さんが陸中音と儀仗隊(陸自第302保安中隊)による栄誉礼を受け、巡閲するというセレモニーが行われ、通常テレビなどでしか観られない儀仗の光景を眼前にしたツアー参加者から感動のどよめきと大きな拍手が送られていた。
 記念すべき15万人目という幸運に恵まれた橋本さんは「今、『流れる雲よ』という舞台をやっているので、その勉強になればと、仲間5人で初めて市ヶ谷台ツアーに参加しました」「私が15万人目に選ばれるとは全く思ってなかったので、名前が呼ばれた瞬間、ビックリして頭がまっ白になりました」「儀仗を受けた時はドキドキして緊張しました。全儀仗隊員の目が私を見ているので本当に圧倒されました」「盛大なセレモニーの中で記念品もたくさんいただき、広報担当者の方々には大変感謝しています。本当にありがとうございました」「また、見学に来たいと思っています」など、喜びを語った。(金澤修治)
 ※「市ヶ谷台ツアー」申込み方法など詳しくは防衛庁ホームページをご覧下さい。

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