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   2005年12月15日号
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雪月花
 医官の取材(2面)をしてこの問題がまことに入り組んだ要素が多いいことにおどろいた。漠然と医官はよく辞めるなぁと見ていたが、昨年度、医大卒業生65人に対して辞めるものが78人(既卒者)と聞いて驚いた。医大の受験生、以前は全国に散らばっていたものが近年は東京中心になり特に女子は目立つ、そして名門校、裕福な家庭が多いようだ。この生徒たちは防衛医科大学校を受けるのではなく医学部を受ける感覚のようだ。とにかく卒業した彼らに体力づくり、防衛の認識などを強制していたらますます退官者が増える可能性が出てくる。いつでも償還金は国に返せる家庭だし立て替えてくれる病院もあるのだから。イラクに行かされるのならいっそ。しかし医大卒業生はそんな考えばかりでは決してない、自衛隊に生涯を捧げ、自衛官のため、災害救助に、遠く日本を離れた国で泥と灼熱の中に命を張っている、退官した同期の者の収入にも動じない。奥さんには結婚したら開業すると思っていたのにとの愚痴にも耐えている。もちろん彼らも一般の自衛官と同じように退官後のことは一番の気になるところ。他の大学では系列病院等と再就職をシステム化しており、防衛庁でも取り組まなければならないだろう。医者としての技術を棚上げして後輩医官のために行政職で必死の者もいる。アウトソーシングという議論も出始めている、待ったのない対策が急がれる。(所谷)

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