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   2005年12月1日号
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陸空パキスタン国緊隊が任務完遂
額賀長官、活動集結命令を発出
 額賀福志郎長官は11月14日、パキスタン北部で発生した大地震による被災者を救援するために派遣していた陸空国際緊急援助隊の活動終結命令を、北方、東方各総監と航空支援集団司令官にそれぞれ発出した。これに伴い、陸自航空援助隊(堀井克哉1佐以下約150名=第5旅団主力)は11月24日にパキスタンでの国際緊急援助活動を終結させたあと、同30日までに全派遣隊員が順次帰国する。また、空自援助空輸隊は12月2日頃までに任務を終結、陸自多用途ヘリコプター(UH-1H)6機などの装備品や隊員をC-130輸送機に搭乗、搭載し、順次小牧基地に帰投することになる。
 約40日間に及ぶパキスタンでの緊急援助活動では、主にイスラマバードからバタグラムまでの間を多用途ヘリ6機による援助物資の空輸を実施、11月20日までに輸送した援助物資の累計は約40トンにものぼる。また、寒さが厳しくなる中、負傷者や援助活動関係者約700人の空輸も実施した。

「日本の支援に感謝」
ムシャラフパキスタン大統領が
陸自航空援助隊を電撃訪問
 ムシャラフ・パキスタン大統領が11月12日、イスラマバードヘリポートで援助物資輸送準備のためヘリコプターを点検していた陸自航空援助隊を電撃的に訪れ、工藤勝義飛行隊長以下隊員を激励した。
 ムシャラフ大統領は工藤隊長に「日本の支援をありがとう。君たちは被災者への素晴しい救援活動をしていると聞いている。日本人、特に軍人が来てくれたことを大変感謝している。私をはじめパキスタン人は日本に特別の思い入れがあるとともに、日本は偉大な国であり、尊敬しています」と語った。

陸自イラク復興支援
7次群から8次群へ任務引継ぐ
 陸自第8次イラク復興支援群(群長・立花尊顯1佐以下約500名=第8師団主力)の隊旗授与式が10月22日、北熊本駐屯地で行われた。式は昼前から始まり、全派遣隊員が営庭に整列する中、壇上で、立花群長に大野功統長官が隊旗を授与した。引き続き、隊員と留守家族のインタビュー、立花群長の記者会見、出国報告などが順次行われ、第1陣の派遣隊員約140名は関係者多数の見送りを受け、駐屯地をあとにした。
 同日夜、政府専用機で熊本空港を出発した8次群第1派はクウェートを経て、30日夜、イラク南部のサマーワ宿営地に到着した。
 また、8次群と交代した7次群第1陣が11月5日午後、約3ヵ月ぶりに福岡駐屯地に帰国、20日には8次群に任務を引継いだ7次群全員が無事帰国した。

体校Aに栄冠輝く
<組手試合団体戦>
全日本実業団空手道大会
健軍、惜しくも準優勝
 第24回全日本実業団空手道選手権大会(全自衛隊空手道連盟主管)が11月20日、日本武道館で行われた。
 全国各地の職場から選び抜かれた多数の優秀な選手が参加。各試合とも息詰まる熱戦を展開した結果、組手試合団体戦で、自衛隊体育学校Aが見事優勝、準優勝に陸自健軍が輝いた。
 また、組手試合男子個人戦で、樋上崇選手(体育学校)が3位に輝き、丹野宣徳(体育学校)、萩原哲太(健軍)、羽称田啓(同)の3選手が敢闘賞を受賞した。
 なお、功労・功績者表彰において、自衛隊関係では石坂紀生氏(OB)、奥松勉1陸佐、佐田重夫氏(0B)の3名が表彰され、また、中央病院に感謝状が贈呈された。

宇治駐創立54周年を祝う
浅野氏に感謝状贈る
所有地を家庭菜園用に提供
 関西補給処・宇治駐屯地(処長兼司令・瓦谷育夫陸将補)は、創立54周年記念日行事を地元国会議員はじめ宇治市長、各協力会の会長等多くの来賓を迎え盛大に挙行した。
 関西補給処は、昭和26年、当時警察予備隊で唯一の補給管理部隊として発足。保安隊時代を経て今年で創立54周年を迎えた。
 記念式典には、宇治駐屯地に所在する補給処本処及び基地通信隊のほか、補給処隷下の桂支処(京都市)、祝園弾薬支処(京都府精華町)及び三軒屋弾薬支処(岡山市)の隊員が参列した。
 瓦谷司令は、式辞の中で「複雑・多様化する安全保障環境の中で、即応性・実効性ある業務が要求されている」との認識を示し、隊員に対し、「自衛隊員としての使命の自覚」「即応への対応」「効率的な業務の実施」の3点を要望した。
 記念式典に先立ち、日頃から関西処・駐屯地にご支援等を頂いた12名に処長兼司令から感謝状が贈られた。中でも、平成4年から所有する土地を家庭菜園として提供し、宇治駐屯地隊員等の福利厚生に寄与した功績で感謝状を受けた浅野正佳氏は「突然の申し出に驚いています。自衛隊の皆さんとは父親の代からのお付き合いであり、今後も微力ながら協力させて頂きます」と恐縮しきりだった。
 家庭菜園となった土地は約1,000u。現在は主に20人の宇治駐屯地OBが菜園を耕作し、季節ごとに大根や里芋、ピーマンなどの収穫を楽しんでいる。自衛隊らしく整然と区画割りされ、年間を通じてこまめに手入れされた菜園では、丹誠込めて作った作物が秋の陽を受けて輝いていた。

ヘリ無事故3,000時間達成
パキスタン国緊隊の鈴木1陸尉
 パキスタン国際緊急航空援助隊飛行班の鈴木紀乏1陸尉(39)は、現地のイスラマバードからバタグラムへ任務飛行中に、ヘリコプター無事故操縦3,000時間を達成した。
 鈴木1尉は平成2年7月に陸曹航空操縦課程を卒業以来、航空操縦士としてヘリコプターの操縦を実施中(東部方面ヘリコプター隊第2飛行班)のところ、10月21日からパキスタン国際緊急航空援助隊員として現地に派遣された。現地では、UH-1Hヘリの操縦士として被災地へ援助物資、患者、被災民等の空輸を行っており、派遣期間中に鈴木1尉は無事故3,000時間の節目を迎えたことになる。
 記録達成後、鈴木1尉は「毎日、一生懸命やってきて一つ目の目標をクリアーできたのが非常にうれしい。今までたくさんの人に支えられてここまでやってくることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。これからは無事故操縦5,000時間を次の目標として、安全飛行に心掛け、任務達成に邁進します」と喜びを語った。

沖縄基地隊開隊32周年記念祝う
 沖縄基地隊(司令・明比章1佐)は、10月14日、開隊32周年記念行事の一環として、地元住民と共に月を愛でる「観月会」を開催、うるま市収入役をはじめ、沖縄市助役、在沖米海軍関係者及び沖縄基地隊協力会四樹の会等多数が参加した。会場は、舞台、横断幕、紅白幕等で飾られ、沖縄そばやおでんなどの各種屋台も軒を連ね完売になるほどの人気を集めた。また、催し物では、司令と隊員で結成する三線同好会による琉球民謡の演奏、沖基隊員による「マミードーマ」、うるま市かっしん太鼓同志会等の勇壮な太鼓が演じられ拍手喝采の渦だった。

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