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   2005年11月1日号
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スポーツよもやま話
根岸直樹
巨人ファンの夢を叶えるか!?
第2次原政権が誕生
 第2次原政権の顔ぶれをひと目見て、よしこれなら大丈夫だ、と真っ先に思った。ヘッドコーチに近藤昭仁氏が名を連ねていたからだ。
 あれは、確か1989年か90年のことだ。藤田元司監督の下でヘッドコーチを務めていた近藤さんに、当時4番を打っていた原がひどく叱られたことがあった。負け試合後の全員ミーティング。全選手の前で「きょうの負けは4番の差だ」と決めつけられた原が、目を真っ赤に泣きはらしていたのを、きのうのことのように思い出す。
 9連覇の川上政権には"殺し屋"故牧野茂ヘッドがいた。長島監督には故青田昇氏が、カゲのように付き従っていた。そして原監督とコンビを組む近藤ヘッド。思わず「長期政権間違いなし」と胸をなでおろして当然だ。
 「近藤さんは歯に衣着せず、はっきり物を言ってくれます。ボクを含めてまだ若い首脳陣に、ビシビシアドバイスしてもらいたい。豊富な経験に裏打ちされた野球理論は、巨人軍再生に不可欠だと思う。怒らなければならないとき、しっかりと怒れる人が必要なのです」
 原監督は2002年、長島茂雄終身名誉監督の後を受けて監督の座につくと、いきなり日本一に輝いた。しかし2年間でクビ。「私見で人事を行い、長期戦略もないままチームをムチャクチャにしてしまった」と、読売グループ内の「単なる人事異動」で、原監督の事実上の解任を発表した"ナベツネ"こと渡辺恒雄オーナーに、非難の声が集中した。
 自前の選手を育てる努力もないまま、札束を積み上げて4番打者をかき集めた戦力は「金満球団の象徴」とあざ笑われ、たった2年で崩壊。第2次原政権の誕生を見る。
 「一番の適任者が返り咲いてくれた」「やっと枕を高くして眠れる」「秋季キャンプから若手を徹底的に鍛え直せ」「4月の開幕が楽しみ」と、ファンの夢はもう半年先まで飛んでいる。
 「秋季キャンプはほぼ全員参加。オフをどう過ごすかが課題だが、ベテランも若手も区別せず、その時点で力のある選手を使っていこうと思う。監督としてチームの和ということを考えたとき、一番大切なのは実力主義ということです。阿部? 私のもとで日本一のキャッチャーに育ててみせます」
 「坂本龍馬じゃないけれど、全選手が"男なら溝の中でも前のめりに死ね"の覚悟でいてもらいたい」と話す。「われわれ首脳陣も選手も、ファンも、ドキドキしながら4月の開幕までにチームを育て、地盤を固めていきたい」と言いながらも、胸中では投手陣の再建、クリーンアップの組み立てなど、青写真が交錯しているに違いない。
 第2次原・巨人の秋季キャンプはいま、最高の盛り上がりを見せている。

HOME'S English Class
(防衛ホーム英語教室)
SHE IS TALKING JIVE!
(シー・イズ・トーキング・ジャイブ)
分けのわからないことを話してるね
 Hi!皆さん。秋めいてきました。HOW ARE YOU DOING? いかがお過ごしですか? 公園の木々や街路樹も紅葉してきました。冷たい早朝の空気も気持ちがいいですね。しばらくは、秋晴れのすばらしい天気が楽しめそうです。
 今回の表現は、“She is ta1king jive!”「訳のわからないこと話してるね。」です。Jiveは、「まゆつばもの、いい加減な話、でたらめ、はったり、うそっぱち、ほら、ごまかし、おべんちゃら」という意味で使われてきた俗語です。“Jive ta1k”という黒人ジャズミュージシャンのスラングを多用した早口のリズムに乗ったしゃべり方が、1930年代に流行った頃から、Ta1k Jiveで、スラング、隠語で会話をするという意味がでてきたようです。これが、一般化され、若い人が短縮したり、新しく作った言葉で自分たちだけでコミュニケーションしようとしているのを揶揄した表現になりました。日本でも米国でも同じ状況です。大人には、言葉自体が分かっても、内容が分からないかも知れません。
 10月は、例年に比べ雨の日が記録的に多い月となりました。これから秋のすばらしい天気が楽しめるのではないでしょうか。朝晩冷え込んできました。無理をなさらぬよう、健康に留意してお励みください。
 それでは、皆さん。See ya!
 (市ヶ谷・中央資料隊)〈スワタケル〉

シリーズ イラク派遣を終えて
空自航空システム通信隊
システム管理群中央通信隊 1空曹 宮田虎之介
 私は、イラク復興支援派遣輸送航空隊第6期後段要員として4月19日から8月27日までの4ヶ月間、クウェートのアリアル・サレム空軍基地において勤務していました。
 私は通信員として、本邦とクウェート間の通信系の構成、運用及び保守に従事しました。その中でも、日本とのインフラの質の違いには非常に戸惑いました。日本の商用電源は100ボルト、クウェートでは240ボルトで供給されています。日本の電気製品をそのままクウェートのコンセントに差し込むと、ほとんどが「ポンッ!」と回路が焼けて故障します。ブレーカーも頻繁に落ちることがあり、通信が中断するのではないかとヒヤヒヤした覚えがあります。日本は本当にインフラが充実した国だと、帰国して強く思いました。
 また、環境も過酷で、暑さや砂には苦労しました。気温は最高で52℃まで上がりました。日陰での温度ですので、舗装路面では70℃以上あったと思われます。風はドライヤーの熱風を全身で受けているようで、暑いというより「熱い!」という感じです。砂は建物内のどこにでも入ってきて、ひどい砂嵐の日は外に出ることは出来ませんでした。ですから体調管理や清掃には気を遣いました。
 クウェートでは准曹会の活動も大変活発でした。准曹会とは、隊員相互の融和団結を目的とする組織で、准尉及び上級空曹により構成されています。現地では、准曹会の主催によるレクリエーションや他国軍とのミーティングを行いました。特に他国軍との下士官交流は盛んで、週に1回、米空軍、韓国空軍とのミーティングや会食を行いました。彼らは我々に対して非常に友好的で、米空軍は公式式典やバーベキューなどのイベントに招待してくれました。その好意に対して8月中旬に感謝状贈呈式を催し、茶道の心得のある隊員が茶の湯を披露しました。彼らは日本の文化に触れ、大変感激していました。
 今回の派遣任務を終えて、自分は日本をどれだけ知っているかということを考えさせられました。彼らは「なぜ鳥居は赤いのか」「なぜ日本人は宗教を持たないのか」という予想外の質問をします。私はその時恥ずかしながら答えることが出来ませんでした。海外では、外国語を話せることと同じくらい、我々自身のことを説明できるということが大切だと感じました。
 多くの仲間と知り合い、無事に任務を完遂できたことを誇りに思います。現地で学んだことを活かし、今後も国民のために働いていきたいと思います。

防大教授による安保講座開催
 全国防衛協会連合会主催の「防衛大学校教授による現代の安全保障講座」が開かれます。これは、国際人の教養としての軍事学や日本の安全保障と軍事科学を学ぶためのもので、日時、講座内容、申込み方法などは次のとおりです。
 〈日時〉12月12日(月)13時〜16時30分
 〈場所〉グランドヒル市ヶ谷 白樺の間(東京都新宿区市谷本村町4の1)
 〈講座内容〉▽「軍事力の新しい役割」高橋丈雄教授(1陸佐)▽「近年のインターネットセキュリティ」中村康弘助教授▽「米国国防政策の変化と中東・アジア情勢」孫崎享教授
 〈聴講申込み方法〉住所、氏名を明記して11月25日(金)までに、〒162-0845東京都新宿区市谷本村町4の1市ヶ谷会館内 全国防衛協会連合会(TEL・FAX03・3235・2338)へお送り下さい。先着300名まで受付けます。※聴講無料

防衛ホーム 俳句コーナー
 馬の瞳に空を映して鰯雲  天本宏太郎
 花野来て帰る花野の道さがし  上野 柳絮
 星月夜余生貫く道探す  香田 忠男
 それぞれの調子を持ちて掃く落葉  小向 青穂
 無造作に投げ込まれたる古熊手  中條 弘道
 不器用も器用も一生去年今年  榎本 木作
 柿をもぐ子規先生にあげたくて  柴垣 千風
 音もなき伝法院に小鳥来る  長尾 花子
 末枯れてどこかやすらぎなしとせず  畠中 草史
 つんつんと石蕗咲き初めし日向かな  広田 忠男
 置去りの畑の隅の焚火の香  細野 清子
 老たちの会話明るく松手入  木通 佳子
 櫓穂を梳き夕風の通りけり  福満千登世
 一直線に犬の駈けくる露の径 岩崎 悦子
 煤払妻に從ふ一日かな  丸岡 正男
 古里は来るだけでよし小六月  和田 一菜
 玉鋼打つ槌音の冬に入る  渡辺 成典
 門灯を消し暗がりに木菟残す  江田 雅子
 冬虹の消え海鳴りのたかまりし  越後 小吹
 寝ころびて子どもにもどる秋天下  松村久美子
     選者吟
 枯れ極むまでの修羅秘めどの木々も  保坂 伸秋
     (「栃の芽」誌提供)
 「栃の芽」誌をご希望の方は〈栃の芽会連絡先=畠中草史氏電話042・796・0961〉へご連絡下さい。

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