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   2005年10月1日号
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和歌山県知事を表敬
<6次イラク派遣隊>
7施群304水際障害中隊5名
厳しい環境をリアルに説明
美浜町長も隊員の労ねぎらう
 和歌山駐屯地兼第7施設群第304水際障害中隊長・樋口裕2佐は9月14日、第6次イラク復興支援群派遣隊員5名の和歌山県知事、地元美浜町長に対する表敬訪問を実施した。
 県知事と町長に挨拶したのは、第304水際障害中隊から派遣され、施設隊で営繕・電工業務を担任し、宿営地の整備に大きく貢献した中村1曹、河合1曹、川口1曹、山田3曹と建設機械のベテラン操作手として活躍した峯玉2曹の5名。
 和歌山県庁で、木村知事からは、現地の気候や活動内容、宿営地における生活、他国軍隊など熱心に質問が出され、中村1曹、河合1曹は、日本で考えられない気温の状況や、昼でも薄暗い砂嵐等について説明した。最後に、知事から「厳しい環境の中ご苦労様でした。大変だったでしょうが非常によい経験でしたね」とねぎらいの言葉があった。
 帰路は、5名は美浜町役場を訪れ、町長を訪問、川口2曹は「汗は流れる前に乾燥する」など現状をリアルに説明、入江町長は「たいへんな環境でよく頑張ってくれました」と隊員をねぎらうとともに、現地の子供達や学校について質問し、峯玉2曹、山田3曹は現地雇用者として多くの子供達が働きに来ており、日本の子供達が幸せであることを実感したと語った。
 県知事や町長から共通して出された質問は「もう一度イラクに行きたいですか」で、強い緊張感から放たれて間もない5名の隊員は、上げたくもある手が止まっていた。

黄色いハンカチ運動を展開
第7次イラク復興支援群へ応援の声
 第4師団からの第7次イラク復興支援群への派遣に伴い、第4師団司令部の所在する福岡駐屯地の近傍の住民からも応援の声があがっている。
 福岡県防衛協会青年会会長の手嶋氏の尽力もあって、地元の銀天町商店街振興組合を代表して理事長の森氏から黄色いハンカチ購入希望の申し入れが福岡地方連絡部にあった。理事長は「地元の隊員がイラクへ派遣されることを聞いて我々も何か出来ることはないかと思い、黄色いハンカチ運動を思い立った。派遣隊員の活躍と無事の帰国を心より祈っております」と語った。
 第1波が出国した7月30日の3〜4日後には、全加盟店62店舗の店頭に黄色いハンカチが掲示された。中にはハンカチに激励の寄せ書きのあるものもあり、派遣隊員にとってなによりの応援となった。これから約3カ月間、銀天街に掲示された62枚のハンカチに込められた激励の気持ちが、現地の隊員の心の支えとなり立派に任務を果たして帰国する事を願っている。

宮崎県で災害対策本部図上訓練実施
24普連、県職員らと情報交換
 えびの駐屯地の第24普通科連隊(連隊長・久保田芳弘1佐)では9月1日の「防災の日」に宮崎県が実施した「宮崎県災害対策本部図上訓練」に参加した。
 訓練は、県職員や警察官等の関係者63名が参加、自衛隊からは、えびの第24普通科連隊から7名、都城第43普通科連隊から4名が参加し、災害時の役割分担、応急対策の課題の確認を援助した。
 想定は、宮崎県日向灘南部を震源にマクニチュード7.4、県平野部で震度6強の地震が発生し、県の海岸部全域に津波による多数の死者や行方不明者の発生、家屋倒壊などの大きな被害を受けた中での図上訓練だった。
 県の災害対策本部は、連絡調整、情報通信などのグループに分かれ、市町村からの情報収集、応急対策や自衛隊に対する災害派遣要請などを訓練した。
 連隊からの参加者は、自治体からの災害派遣要請にあたって、部隊が活動するために必要な被災地域や被害の状況、どのような活動を期待するのかなどの調整や派遣後の部隊行動について情報を交換して連携を強化した。
 また、地図を利用した被災状況の把握とそれに基づく状況判断・決心など、これまでの豊富な経験と実績を遺憾なく発揮し、宮崎県職員に災害対策本部活動のイメージを与えることができた。
 更に、訓練後の検討会で情報の共有と協同使用、地図の活用要領や災害対策本部のライフライン、そして代替施設の確保などについて所見を発表して、宮崎県の訓練目的達成に多大の貢献をして本訓練参加を終了した。

川原3曹、敢闘賞を受賞
<東北補給処>
 第3回仙台駐屯地弁論大会(仙台駐屯地曹友会主催)が、9月6日、総監部援護教習所で行われた。テーマは「自殺防止」で、各部隊代表者11名が、「命の大切さ・経験談・防止策」など、持ち時間10分を活かし熱弁を振るった(写真)。
 東北補給処(処長・諸橋茂陸将補)代表の川原郁恵3曹(需品部)は「私の人生観」と題し、楽しい職場の雰囲気を紹介しながら、「仕事を自分の楽しさに変えていった」ことや「スポーツを通じての幅広い人間関係(友人作り)」などを自殺防止の願いを込めながら堂々と発表した。そして「せっかくもらった一度しかない人生。自殺なんて考える暇もないくらい楽しんでみたい」と訴え、会場内には暖かい拍手が響き渡った。
 表彰は、最優秀賞、優秀賞及び敢闘賞の3名で、川原3曹は、表彰式で敢闘賞が発表されると、これまでの緊張感が喜びに変わり、笑顔を見せていた。

防災訓練に参加
 大久保駐屯地第7施設群は、9月2日に奈良県都祁郡白石町の都祁総合グラウンドで実施された「平成17年度奈良市防災訓練」に第305施設器材中隊・安田2尉以下7名(本部管理中隊1名・第305施設器材中隊6名)を参加させた。
 偵察バイクによる被災地域偵察から人命救助システム装備品による倒壊家屋からの被災者救出、救護所への搬送までの実働訓練並びに自走架柱橋や人命救助システムの展示を実施、各関係機関との連携を図った。

基地祭に全国から3,000人訪ねる
<海自岩国>
 第31航空群(群司令・岩田耕道海将補)は9月10日、岩国航空基地祭を開催、一般入場者約3,000人が来場した。この基地祭は毎年開催され、岩国市民のみでなく、全国のUS-1A,MH-53Eへの体験搭乗の希望者が楽しみにしているもので、今年も、北は岩手県、南は鹿児島県からの参加があり、人気の高さを伺わせた。
 基地祭前日の9日には前夜祭として、午後6時から岩国市民会館で呉音楽隊(隊長・松下修三3海佐)によるふれあいコンサートを開催し、多くの音楽ファンや家族連れでコンサートホールを埋め尽くした。公演は2部構成で行われ、第1部(指揮・植田哲生1尉)は、「エトワール・デ・ミル・イエール」、「フランス組曲」などのクラシック系を演奏した。第2部(指揮・松下修三3佐)は、映画音楽から「シャル・ウィ・ダンス?」「時の過ぎゆくままに」「愛と青春の旅立ち」など7曲の演奏を披露し聴衆を魅了した。演奏後も拍手は鳴り止まず、アンコールとして「軍艦行進曲」が演奏され約2時間のふれあいコンサートを終了した。
 翌日の岩国航空基地祭には早朝より熱心な航空ファンや家族連れが詰め掛けた。記念式典と祝賀会及び祝賀飛行は、山口県知事からの台風14号での災書派遣要請を受け、災害派遣隊を派出したことなどにより取り止めとなったが、一般市民への影響が大きなその他のイベントは予定通り行われた。
 すべり地区エプロンでは、海自小月基地の航空学生によるファンシードリルの卓越した演技に大きな拍手が寄せられた。
 第2格納庫内に設けられたステージでは、呉音楽隊による演奏会、隊員27名がモデルとなり、制服や作業服及び各種任務で使用する特殊服装などを着て紹介する制服ファッションショーのほか、玖珂太鼓が迫力のあるバチさばきを披露し観衆を楽しませた。
 第4格納庫前エプロンには陸海空自衛隊及び米軍の航空機15機が展示された。US-1Aでは操縦室が公開され、初めて座る操縦席に小学生達が感激していた。
 午後からは、US-1A、MH-53Eによる体験搭乗が実施され、事前に募集した応募者の中から、235名が大空の散歩を楽しんだ。また、US-1A,MH-53Eのシミュレーターでは、360人の体験希望者がひとときのパイロット気分を堪能していた。子供用の制服を着て記念写真するコーナーには、ポーズをきめてカメラに収まる親子がいたり、子供達に人気の花電車が運行されたほか、家族でスタンプラリーを楽しんでいた。

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