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   2005年8月15日号
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「頑張っています」 新しい職場
活躍するOB シリーズ
社会福祉法人善興会第3善興園 田中 昇
田中氏は平成16年1月、空自第3術科学校(芦屋)を3佐で定年退職。56歳
 平成16年1月、空自第3術科学校(芦屋)を定年退官し、1年半を経過しました。
 在隊当時、福祉に関心を寄せ、退官後の人生の糧になればと思い夜間の講習会に参加し、ホームヘルパー2級の資格を取得しました。その際の実習先における高齢者の方々との関わりが強烈な印象となり、退官後の仕事に介護の道を選択する契機となりました。その後は、芦屋基地援護室のご尽力により老人ホームへの再就職を果たすことができました。
 老人ホームは定員120名を有する大世帯の施設です。職員の大半は女性であり若者から熟年者の入り交じった中で男性介護士として勤務しています。業務は高齢者の食事、排泄、入浴その他の日常生活全般の介護です。介護の現場は、毎日悪戦苦闘の連続です。入社当初は、女性の職員の中で働くことでの違和感に中々馴染めませんでした。また介護の現場では、高齢者に対する安全の確保が最優先されます。一つ間違えば業務上の過失を問われる事態が多々生じ、その都度、原因、処置、対策等が求められ、業務の内容は簡単ですが、緊張の連続です。自衛隊と同様にミスは許されません。時々選択を誤ったのではないかと自信を喪失し、自問自答することがあります。
 今では、すっかり民間人としての立場が理解できるようになったと考えています。職場では自衛隊在職時の経歴や業務について語ったことはありません。語る必要もありません。また、新入社員として身も心も初心に返って挑戦しています。若い職員に教えを請いつつ勉強の毎日です。心身共に疲労が蓄積される一方ですが、高齢者の皆さんの「ありがとう」と言われる言葉を活力の拠り所として頑張っています。今後、介護福祉の分野は益々需要が増すと思われます。ボランティア精神の旺盛な方は適職と考えます。身内の方を介護する場面が生じた場合に役立つかもしれません。
 再就職を予定している方は自己の任務を全うしつつ1日でも早く援護担当者の方に自己の願望を伝えると共に「やる気」「謙虚さ」「体力(健康)」に留意して挑戦して下さい。

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