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   2005年6月15日号
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夢は叶う ヨットで世界一周
第二の人生、大海原へ出帆
 元空自中空副司令官の林昭彦将補(防大10期、62歳)の長年の夢であった「ヨットによる世界一周の旅」がこの度実現し、「リバティー号(Catalina42・'89Model・9トン)」と名付けられた"夢の住処"とともに、5月22日、快晴に恵まれた福島県いわき市勿来(なこそ)のいわきサンマリーナから出帆、大海原へと走り出した。リバティー号は、最初の目的地であるハワイを目指し、5年をかけて世界一周を果たす計画。クルーは林さんを船長とする5人で、林さんの呼び掛けに"厳選"された防大時代ヨット部で腕をならした元海自横須賀教育隊副長の富永憲一郎1佐(防大10期、62歳)、林さんの妻・洋子さん(62歳、ハワイから合流)、林さんの兄の義明さん(64歳)、高校時代の同級生の石川陽一さん(62歳)の4人が「林さん&リバティー号」と夢を分かち合う。
カントリー&ウェスタンで壮途祝う!
 「夢の実現」を祝うとともに世界一周の航海の安全と成就を願い、出帆前日の5月21日14時からの約2時間、アムラックス東京スターライトラウンジ(トヨタ池袋ビル14階)において、「リバティー号世界一周への出帆をカントリーウェスタンで楽しむ会」が開催された。
 防大同期の大串康夫元航空総隊司令官が「平均年齢62歳強という還暦を過ぎた"熟し切った大人"にあってなおチャレンジを続け、希有壮大な夢の実現を果たした彼らの門出を皆で祝い、壮行しよう」と呼び掛け、多くの友人、先輩、後輩、その他関係者が賛同して実現したもの。クルーの家族を筆頭に、防大10期生を中心とする空自・海自0Bを始め、クルーが青春時代に情熱を燃やした防大パラシュート部、ヨット部の現役学生・0Bのほか、村木鴻二並びに遠竹郁夫両元空幕長の姿も見え、総勢170人余が一堂に集い、軽快なカントリー&ウェスタン音楽や会話で終始楽しく陽気なムードで盛り上がった。
 ステージに立った林船長は、友人達からのお祝いの言葉や歌の数々に「兄を除き、みんな昭和17年・午年の同級生。ウマはとにかく走るのが大好さだから、私たちも年齢も考えずにチャレンジしようと意気投合した。自分は昔から、やらないといけないことはやりたがらず、やらないでいいことはやりたがる、ただしやるからにはとことんやる!そういう性格。妻にはあなただけ行けば!と当初反対されたが、中学時代から"世界一周の夢"を話したら絶対付いてくると予感していた。今回5年間も留守にされるのはイヤということで、結局クルーの一員となり予感は的中、良い妻に恵まれた」とお惚気?の笑みも。また、皆からの「世界一周をやり遂げて絶対無事に帰って来いよ!」との声には「私はこの日のために心身ともに十分な訓練と準備を重ねてきたし、年相応にゆっくりとあせらず時間をかけて航海するから大丈夫。それより私が世界一周を果たし帰って来た時に、皆さんの方が先に逝っていた、なんてならないように健康にはくれぐれも気を付けて下さい」と応酬、会場が大きな笑いでどっと溢れた。
 壮行会の最後には、参加者一人一人の「心のこもった様々なメッセージ」が書き入れられた「安全な航海を祈る」国際信号旗が手渡され、エールが送られた。翌日、福島県小名浜ヨットハーバーには50名余の人が見送りに駆けつけ別れを惜しんだ。穏やかな晴天の下、順風満帆でリバティー号は出帆した。同期生の一人は「彼らの行く手にはどんな荒波や嵐が待受けているか知る由もなく、どうか御無事でと安全航海を祈らずには居られないが、今後送られてくるクルーの奮戦記、世界の港訪問記などを楽しみに待ちたい」と語っていた。
 今、一行を乗せたリバティー号は、太平洋の大海原をゆっくりと東へ向かっている(防大パラ部・橋口)。
 リバティー号の情報はhttp://www.ne.jp/asahi/liberty/sevenseas/で御確認ください。
 ※就航計画(東回りコース)は以下のとおり。
 【2005年】勿来→ホノルル→シアトル→ロサンゼルス→サンディエゴ【2006年】サンディエゴ→アカプルコ→パナマ→サントドミンゴ→キングストン→フロリダ【2007年】フロリダ→キーウェスト→アナポリス→英国→デンヘルダー→ブレスト→リスボン【2008年】リスボン→ジブラルタル→ニース→ナポリ→アテネ→イスタンブール→カサブランカ【2009年】カナリア諸島→ダカール→喜望峰→モルツワ→ジャカルタ【2010年】サイゴン→香港→高雄→那覇→神戸→勿来

「頑張っています」 新しい職場
活躍するOB シリーズ
(株)三菱化学エンジニアリング  横山 幸治
横山氏は今年3月、空自第1補給処(木更津)を曹長で定年退職。54歳
 私は、平成17年3月、航空自衛隊(木更津基地)を定年退官しました。
 退官するにあたり、木更津基地援護室のご尽力のお蔭により、三菱化学エンジニアリング(MEC)神奈川事業所に再就職することができました。
 就職活動するにあたっては、再就職に対する不安も多々ありました。援護室での就職活動の他にも自分なりにハローワークに数回通ったりもしましたが、昨今の就職難の状況の中、当社に就職することができて大変感謝致しています。
 私の業務内容は、MEC神奈川事業所の中で設備管理を担当することです。特に木更津基地でのボイラーの委託業務では2基の炉筒煙管ボイラーの運転・保守及び維持管理を日常の業務としており、4勤交替で勤務しています。
 採用にあたっては、先輩の方々から研修をさせていただきました。そして約1カ月を過ぎようとしていますが、毎日が勉強という気持ちを忘れず、ボイラーは安全第一を優先として業務に励んでいき、また、日々努力を重ねていきたいと思っています。
 これから定年を迎える方々には、まだまだ厳しい時代が続くと思いますが、まず第一に健康であること、第二に定年後の再就職に対し、早い時期から道筋を考えておくことが必要ではないでしょうか。在隊中の皆さん、頑張って下さい。私も初心を忘れず、頑張ります。

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