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   2005年3月1日号
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盛大に創隊50周年を祝う
<第302保安中隊>
輝ける足跡50年!!
 第302保安中隊(中隊長・松岡利治3佐)は2月12日、市ヶ谷駐屯地で創隊50周年記念行事を行った。
 午前10時30分、中隊隊員・中隊OBほか東部方面総監部幕僚長をはじめとする上級部隊からの招待者、警務隊長、小平学校警務教育部長など来賓の見守る中、記念式典が行われた。
 特別儀じょうは、事務次官通達(昭和32年9月1日)で第302保安中隊に任務が付与され、昭和32年10月1日、自衛隊記念式典において受礼者・岸信介内閣総理大臣に対する初の儀じょうを実施して以来、迎賓館、羽田空港における国賓、公賓に対する特別儀じょう、防衛庁における内閣総理大臣、防衛庁長官及び諸外国高官に対する特別儀じょう、大喪の礼及び即位の礼における特別儀じょうなど、通常儀じょうも含めて、50周年を迎えた現在まで総計1,986回の儀じょう実施回数を数える。

「威風凛々」と
 記念式典の式辞で、松岡中隊長は「自衛官として、警務科職種隊員として、厳しい儀じょう訓練を乗り越え、これからも威風凛々(威光があって犯しがたいさまをいう。雄々しくきりりとした容姿、態度)を合言葉に真の特別儀じょう隊を目指すべく一意専心努力する」と決意を表明した。式典についで防衛庁本庁舎前において冬晴れの晴天の下、小澤英男副中隊長が指揮する展示儀じょうが行われ、中央音楽隊の奏でる旧「栄誉礼冠譜」及び「栄光」に、昔を懐かしむ中隊OBや来賓から盛んな拍手が送られた。
 午後は、グランドヒル市ヶ谷に場所を移し、新たに統合幕僚会議事務局長、陸・海・空の各幕僚副長を迎え約300名が出席して祝賀会
が催された。中隊50周年の歴史をスライドで紹介したあと、現職隊員による余興、歴代中隊長6人に対して若手陸士隊員からの花束が贈呈されるなど、終始和やかなムードで会は進行し、最後に、全員で302保安中隊歌を合唱、記念行事の幕を閉じた。


改編20周年行事を開催
<7空団・204飛行隊>
 2月5日、第7航空団・第204飛行隊は改編20周年記念行事を開催、歴代隊長、OB、ご遺族をはじめ多数の来賓が訪れた。
 最初に、雄飛園で慰霊祭が行われ、殉職者紹介、黙祷、飛行隊長・太田徹2佐による追悼の辞の後、代表者による献花が行われた。
 その後、第1格納庫で行われた記念式典では、第204飛行隊長が式辞で今日までの経緯の紹介などを述べた後、小野田治7空団司令が祝辞。また、来賓代表式辞として、初代隊長の山本氏が改編当時の思い出話等を熱く語った。
 看板除幕式では部隊のシンボルマークとなっている筑波山をバックに描いたイーグルヘッド看板のお披露目が行われた。引き続き、エプロンで、空自50周年記念塗装機及び第204飛行隊改編20周年記念塗装機を背景にして記念撮影が行われた。

<論陣>
北朝鮮の本当の狙いを探れ
6カ国協議に不参加?!
 「核兵器を製造する」「6カ国協議参加を無期限に中断する」「日朝平壌宣言を白紙化、国交正常化をしないという日本と一堂に会して会談は行えない」。北朝鮮外務省がさきごろ発した声明である。世界の核廃絶、分散化反対の声の流れに逆行して「核兵器製造」を宣言した真意はなにか。国交正常化をけって日本との会談をなぜ拒否するのか。北朝鮮の言動には"正常"という文字は当てはまらないようだ。
 6カ国協議は、もともと北朝鮮を含む東北アジアの恒久的平和と安定を目標に設定された話し合うための枠組みである。中国、日本、韓国、北朝鮮、ロシア、それに米国の6カ国が"平和"を大目標に話し合うというのであり、過去2回、北朝鮮も代表を出席させてきた。話し合いには「北朝鮮が推し進めている核兵器の製造中止」や「関係各国の経済協力」など硬軟の課題があるが、なんといっても、その中心は「北朝鮮の核兵器開発、製造の中止」であった。それを実現するため日本、韓国、米国はいろいろな形の対北朝鮮援助を行ってきた。プルトニウムが抽出できる重水炉原子炉を、抽出できない軽水炉に切り換えるために、資金、資材、技術、エネルギー、食糧を送り続けた。しかし、北朝鮮は、それを受けとりながら、裏側では核兵器を製造するための濃縮ウランの生産を進め"核爆弾保有"を公言する始末だった。
 約束を破られた米国はエネルギー源として提供してきた重油の送り出しを中止、わが国、韓国も、資金その他の提供を停止した。
 そうした中でも、6カ国協議はアジア全体のためにも必要だ??として、関係国間で緊密に連絡、調整が行われてきた。2004年の押し詰まったころにでも「協議再開か?」と思わせるひと幕があったが、結局、開かれず年を越してしまった。その間、米議員団の訪朝、中国から北朝鮮への参加工作などが行われたが、北朝鮮は明確な態度を示さないまま時間が過ぎてしまった。
 日本と北朝鮮との間には、6カ国協議以外に大問題があった。"拉致事件の解決課題"である。小泉首相が2度も訪朝して、金正日総書記と約束したにもかかわらず、北朝鮮側はニセの遺骨を渡したり、偽造の死亡診断書を送り付けたり、全く解決しようという態度をみせず、最後には外務省声明で「日本と一堂に会して会談は行えない」という始末である。
 いま日本では「拉致問題を解決させるためには経済制裁するべきだ」との声が強くあがっている。北朝鮮籍船舶の日本入港禁止、在日北朝鮮人が本国へ送る金の制限、停止、貿易の停止など、数多くの制裁項目があがっている。日本だけで対北朝鮮経済制裁を行っても相当効果はあるといわれているが、北朝鮮が「第2期ブッシュ米政権は敵だ」「核兵器庫を増やす」「6力国協議の無期限中断」と言っている以上、ことは日北両国に限った問題とせず、ロシア、中国、米国、韓国などと連帯した"制裁"を実施したほうが、より効果があると思う。
 北朝鮮が強腰に徹している背景には「北朝鮮には中国という大きな後ろ盾がいる。どたん場には中国が入って調整してくれる」との思いがあるようだ。事実、中国は北朝鮮に対し「6力国協議への出席」を要請している。北朝鮮の最後の狙いは矢張り米国と北朝鮮だけの「2国間協議」を実現したいというのが本音であろう。米国はいま「北朝鮮国家体制は認めるが、金正日独裁世襲体制は絶対に認めない」との考えに傾いてきている。「第2のサダム・フセインの存在は認めない」というのである。こうした米国と「話」を付けるにはどうしても"裏のパイプ"が必要である。6カ国協議をいくら続けても"裏のパイプ"は生まれてこない。「米北2国間協議をなんとしても作りたい」北朝鮮としては、外務省声明でも、金正日誕生祝辞にかこつけても"核には核を"と大声で叫び、米国の目を北朝鮮に向けさせようと大童わなのである。
 「われわれは核兵器を保有している」。北朝鮮は、いま、ことさら"核保有"を強調しているが、専門的に見ると「甘く見てはならないが、そう恐れる必要はない」のである。重さ4トンも5トンもある核爆弾が弾道弾の弾頭に搭載できるはずがないし、爆弾を軽量小型の弾頭にした情報はない。このほど北朝鮮が6カ国協議に参加する動きも見せてはいるが、日本と米国間での日米安保体制の再確認が急務である。

東富士を撮り続けて…
富士本屋写真部
佐藤欣一氏(写真提供)
〈シリーズ 16〉
米軍水冷式機関銃ブローニングM1917A1
155mm加農砲M2
米軍のM52 105mm自走榴弾砲

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