防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース 防衛ホーム新聞社 防衛ホーム新聞社
   2005年2月15日号
1面 2面 3面 5面 6面 7面 8面 9面 11面 12面

"雪"
<上富良野>
成人者紹介セレモニー
名物 雪中飛び降り!
4m、マイナス20°C
 第4特科群(郡長・市野保己1陸佐)では1月11日、今年成人式を迎える隊員の祝賀行事を盛大に行った。
 今年で3回目を迎えたこの行事には、第3地対艦ミサイル連隊(連隊長・杉本順則1陸佐)の新成人も参加した。
 行事には群と連隊の全隊員のほか、新成人の父兄が道内はもとより、栃木県などから17名参列した。
  * * *
 高さ約4mの台上に立った新成人は、全員が見守る中、中隊長と父兄から激励の言葉を受けた後、抱負を声高らかに叫び独自のパフォーマンスを披露した。
 着ぐるみ、上半身裸の隊員、プロレスラーアニマル浜口のように「気合いだぁー!」と繰り返し叫びながら激励を飛ばす父親など、会場の笑いを誘っていた。
 マイナス20度というこの日の気温は、今年一番の冷え込みであったが、成人者は白い息を吐きながら「オヤジを超えるぞ!」「中隊のために頑張るぞ!」「第4特科群は精強である!」などと抱負を叫び、元気よく雪中に飛び降りた。隊員らが雪まみれになる度に会場からは温かい声援と拍手が鳴り響いていた。
 「1日1日を大切に生活し、『一生灯、一隅を照らす』」ようにと、市野郡長は会食で祝辞を贈った。
 第120特科大隊第1中隊の黒須陸士長は「栃木から両親が来てくれたうえに、部隊の人達に祝ってもらい本当に想い出に残る素晴しい成人式となりました」と笑顔で語っていた。
「寒い」より「痛い」
 舞鶴水中処分隊と第44掃海隊所属の水中処分員(EOD員)9名は1月18日、新年発の潜水訓練の一環として厳冬の舞鶴湾で寒中水泳を実施した(写真)。
 EOD員の寒中水泳は、潜水安全と任務完遂を祈念して平成8年まで年頭の潜水訓練開始に当たり実施していたが、平成9年以降は、この時期に災害派遣、爆発性危険物の調査等が相次いだため、実施していなかった。EOD員の新旧交代により寒中水泳未経験者がEOD部隊の過半数を占めるようになったため、本訓練を計画・実施した。極寒の海水温度の体験を、潜水事故の防止に活かすことが目的。
 当日は気温3.5度、海水温度8度のくもり空の下、舞鶴警備隊司令・石川雅敏1海佐、第44掃海隊司令・相澤輝昭2海佐の見守る中、両部隊のEOD員が本年度の潜水訓練の安全と任務完遂を祈念して、「海」「自らの体」「潜水器材」を清め訓練を開始した。
 十分な準備体操、円陣を組み気合を入れた後、2列縦隊となり「ソーレ」「ソーレ」の掛け声を掛け合いながら、元気に約150mを5分で完泳した。海から上がった隊員は、紅潮し硬直した体から白い湯気を立ち昇らせながら記念撮影をした。

"寒"
総員、起こし! 厳冬訓練
<海幹候校>
 海自幹部候補生学校(校長・松岡貞義海将補)では、1月7日から17日にかけて、恒例の厳冬訓練を実施した。強健な体力と不撓不屈の気力を練成し、士気の高揚を図ろうとするもので、候校では海軍兵学校以来の伝統に基づき、起床時間を早めて早朝に実施している。訓練期間中、候補生約330名は早朝5時30分に起床、6時30分までの間、分隊ごとにカッターとう漕、格技、持久走の3つの種目に分かれて訓練を実施した。
 朝の冷え込みが厳しく、日によって気温は氷点下に達し、文字通りの厳冬訓練となった。「総員起こし」の号令とともに候補生はベッドから跳ね起き、白い息を吐きながらグラウンドに走り出て整列、点呼ののち元気に各訓練に向かった。
 カッターとう漕は江田内で実施され、候補生は凍りついた浮き桟橋をそろそろと渡り、素足になってカッターに乗艇、真っ暗な海に漕ぎ出す。手がかじかみ、足が痛くなりながらも、日頃の訓練で練成した気力、体力を発揮して力漕した(写真)。
 格技は武道場で柔・剣道に分かれて実施され、候補生は冷え切った床の上で姿勢を正して眠気を一掃すると、気迫をこめて寒稽古に打ち込んだ。
 持久走は澄み切った星空の下、グラウンドと敷地を周回するコースで実施され、候補生は清冽な大気を引き裂いて黙々と走り込んでいた。
 「寒さに毎朝震え、本当にためになるのかと思っていたが、やり遂げたいま、充実感と達成感を得ることができた」「暗く寒い中での厳しい訓練で、同期とのつながりが更に深まった」と訓練を終えた候補生は、その成果を語っていた。
 厳冬訓練を通じてひと回り成長した候補生は、間近に迫った卒業に向け、教務・訓練にラストスパートをかける。
家族と楽しむ銀世界
 美唄駐屯地(司令・畑中二郎1陸佐)では1月14日、駐屯地グランドで「駐屯地雪中運動会」を開催した。
 冬を楽しみ、家族との連携を強化することを目的として、曹友会(会長・倉嶋建男曹長)が企画担任するもので、隊員と家族など約350名が参加した。
 今年は、家族をメインとした競技を重視し、1チーム8人の隊員が雪の大地にうつ伏せになり、その上を子供達が走り渡る「人間背渡り競争」や雪上でサッカーボールをドリブルしてリレーする「ボール蹴りリレー」、「5人6脚」など、大人も子供も楽しめる内容だった。また、今年成人を迎えた代表者4名が、短パンとランニングシャツ姿で、凧を上げながら会場を疾走し、青春にふさわしい夢と希望を感じさせるパフォーマンスも披露された。

陸そだち
新成人16名激励
<東北補給処>
 東北補給処(処長・亀田津治男陸将補)は1月12日、処北広場で新成人者16名の紹介を行い、処長が激励の言葉を述べた。
 「自分の能力を超えるさまざまな事が起こってきます。その時には父母、兄弟、同僚、先輩、上司に遠慮なく相談し、知恵を受けて、自分の人生をできるだけいい方向に進めていってもらいたい」と亀田処長は自分の経験を踏まえながら教示した。
 処玄関前で新成人者と関係各部長等で記念撮影を行い、引き続き、駐屯地隊員食堂で仙台駐屯地成人式(成人者・134名)に参加した。
 和気藹々と抱負などを語り合いながら会食を楽しみ、方面音楽隊有志4名によるBGMも会場をいっそう盛り上げていた。
海そだち
アラビア海で成人式
<補給艦「ましゅう」>
 アラビア海で、多国籍の艦船に洋上給油を実施している補給艦「ましゅう」(艦長・影山博文1海佐)は1月9日、8名の乗員に対し成人式を行った。
 当日は幸い洋上給油の要請がなく、天気も良く波もなく、絶好の式日和となった。まず、「ましゅう」の母港・舞鶴の江守光起市長から届いたメッセージが披露された。遠く離れた日本からのメッセージに新成人と乗員から歓喜の声が沸き上がった。
 同年代のご子息を持つ影山艦長から新成人に対し「夢を求めよ」と題した祝福の言葉が送られ、暖かいお祝いの言葉に、新成人はしみじみ聞き入った。
 新成人から答辞で、運用科・丸山海士長は「家族を大切にしていく」、勝原海士長は「立派な大人を目指す」、長山海士長は「成人として自覚ある行動をとる」、船務科・大塚海士長は「早く結婚をしたい」休場海士長は「積極真摯でいく」雲雀海士長は「自覚を養っていく」機関科・皿田海士長は「立派に育ててくれた両親に感謝する」高江洲海士長は「成人として責任を持つ」とそれぞれ新成人としての一言を語った。
 士官室で、普段いっしょに喫食することのない艦長を囲んで昼食会となった。新成人の緊張をほぐすため、調理員長の計らいで2日遅れの金曜定食のカレーライスになった。そのかいあってか会話がはずみ、冗談も飛び出し華やいだ雰囲気の会食となった。
 会食後、新成人の新たな船出を称え、西之上信眞先任伍長による万歳三唱でしめくくった。

7面へ
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2008 Boueihome Shinbun Inc