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   2005年2月15日号
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大阪府地震災害対策訓練
防災関係機関と連携、住民など1600名が参加
<阪神基地隊>
津波による船舶座礁を想定
ヘリ、LCACで乗船救助
 阪神基地隊(司令・袴田忠夫将補)は、所属する第42掃海艇(「おぎしま」「つきしま」)及び、第1輸送隊所属の輸送艦「おおすみ」(艦長・大河戸正巳2佐)小松島航空隊所属のHS-60J×1機(司令・松田和典1等海佐)とともに1月13日、大阪府庁及び貝塚市二色の浜周辺で開催された「平成16年度大阪府地震災害対策訓練」に参加した。これは、東南海・南海地震発生時における応急対策並びに津波対策を目的に大阪府が計画したもので、住民への避難広報・誘導訓練とともに、客船「さんふらわあ号」(9000?ォ)が津波により座礁したという状況を想定して、同客船から乗客・乗組員の救出活動及び医療訓練を実施した。訓練には、大阪府及び同府下の自治体、防災関係機関(陸自第3師団を含む)及び民間企業等、71機関、約1600名が参加した。
座礁客船からの救助訓練を行うHS-60Jヘリ
 訓練は、午前10時に紀伊半島沖でマグニチュード8.4の海溝型地震が発生したとの想定で開始、吉道貝塚市長からの要請を受けた太田大阪府知事が自衛隊に対し災害派遣を要請した。座礁した「さんふらわあ号」の乗客等は、「おおすみ」搭載のLCAC(輸送用エアクッション艇)=写真と小松島航空隊のHSによるレスキューホイストにより救助され、第42掃海艇の処分艇は、海中転落した乗客等の捜索・救助を実施した。これら一連の訓練は会場に設置された大型のマルチビジョンによりリアルタイムに放映され、会場につめかけた各参加者は、訓練の状況を把握することができた。災害発生時には、災害対策本部・現地・災害派遣部隊等、防災関係機関全体としての迅速かつ緊密な連携が極めて重要であることから、阪神基地隊としては、今後も積極的に自治体等の訓練に参加していく。
 また、輸送艦「おおすみ」は前日に阪神基地隊に寄港し、一般公開を実施。この日はちょうど「くにさき」と補給艦「ときわ」が、スマトラ沖のインド洋大津波への国際緊急派遣隊として陸自ヘリ等の装備と救援物資を搭載して横須賀を出港したこともあり、乗艦者は広い艦内と各種装備を興味深げに見学していた。

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