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   2004年11月1日号
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中越地震で災派活動 7面

森陸幕長、サマーワ宿営地を視察
宿営地と陸幕広報室とを結ぶ初の記者会見も
 森勉陸幕長が10月7、8の両日、イラク・サマーワ宿営地を視察、直接派遣隊員に声をかけて激励した。
 7日正午過ぎにサマーワ宿営地入りした森陸幕長は松村3次群長の出迎えの中、整列する派遣隊員の栄誉礼、儀仗に臨んだ。
 次いで、訓示に立ち、各方面、留守家族等の暖かい支援に感謝しながら「今、陸上自衛隊はサマーワの地で、陸自創立以来50年の間に蓄えた力を試されようとしている」と一層の任務遂行を要望するとともに力強く激励した。
 引き続き、状況報告を受けたあと、宿営地内の浄水施設、警備施設、宿泊施設、医務室、トレーニングジム、売店などの各施設を順次視察、中でも、浄水施設の視察では森陸幕長自ら浄水した水の試飲やかき氷の試食も行った。
 また、オランダ軍大隊長との懇談では、森陸幕長が記念の楯を贈呈し、友好を深めた。
 宿営地内の管理施設で派遣隊員との会食が催され、ノンアルコールビールでの乾杯に続いて、森陸幕長は派遣隊員が集う各テーブルを回りながら直接隊員に声をかけ、激励した。この際、甘栗100キロなどの激励品を隊員に贈り、厳しい環境の中で任務に励む隊員の労をねぎらっていた。
 また、今回初めて、サマーワ宿営地プレスセンターと陸幕広報室とをテレビ画面で結び、マスコミ各社の質問に対して森陸幕長が答える臨時記者会見も実施された。

<サマーワ宿営地での森陸幕長訓示(要旨)>
 念願かなって、このサマーワの地に立つことができました。本当は、陸上幕僚長に8月30日に上番したので、次の日にでも行きたかったものです。
 さて、まず非常に暑いという印象をもちました。これを体感することが出来て、皆さんの苦労の一端を自ら味わうことが出来たと思っています。また、この壇上から大変明るく元気で頑張っている皆さんの顔を見て本当に安心し喜んでいます。
 サマーワにおける人道復興支援活動は、1次隊・2次隊が基盤を作りまたこれを継承し、3次隊がすばらしい活動をやってくれています。これは、勿論、ここにいる一人一人の隊員が献身的に努力してくれているその成果ではありますが、特に、我々と一緒に汗を流してくれている外務省の職員の人達の大変な暖かい支援があって我々の活動が成り立っていると思います。
 また、遠く離れた東北の地で、皆さんに毎日毎日暖かい声援を送り、そして毎日毎日無事を祈っている御家族の人の力があればこそ、今の活動が出来ていると思います。私は、全陸上自衛隊の隊員を代表して、派遣隊員の御家族に、このサマーワの地から感謝の言葉を贈りたいと思います。
 陸上自衛隊は創立以来50年を過ぎ、多くの先輩が、時には血のにじむような思いをしながら、この陸上自衛隊を育て、力を蓄えてきました。今、陸上自衛隊は、このサマーワの地で、その蓄えた力を試されようとしています。3次隊の隊員一人一人の一挙手一投足が、次の陸上自衛隊の50年を支える大きな役割を担っているとともに、この、イラクの地において、イラクの人達と日本との間に「友情」という立派な虹の懸け橋を造る原動力になっていると思います。

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