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   2004年3月15日号
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空自イメージをアップ
50周年キャッチフレーズ・ロゴマーク決まる
表彰式
 発表以来、シンプルで印象的と評判の「航空自衛隊創立50周年記念」キャッチフレーズとロゴマークの表彰式が2月26日、航空幕僚監部で行われた。
 キャッチフレーズ「美しき大空と共に」を考案した福岡県福岡市の阿部伸氏は、株式会社サンリオ九州支社に勤務する会社員。応募総数359点の中から最優秀賞を獲得した。
 ロゴマークで受賞の鳥取県境港市・吉永淳3佐は第3輸送航空隊司令部人事部人事班長。鮮やかな太陽をモチーフにした真紅のロゴは応募総数131点の頂点に立ち津曲空幕長から賞状と盾を受け取った。
 挨拶の中で津曲幕長は、「すばらしいコピーとロゴは、すでに50周年の節目となる今年の初めから、各所で使わせてもらっている。まさに50周年にふさわしい。非常に調和のとれたデザインで、今後とも空自のイメージをさらにアップするはずだ」と述べ、記念撮影が行われた。談笑するなかで、「タオルなどグッズ化が待ち遠しい」と、早くも期待の声があがっていた。
空自1、3術校に地上安全褒賞
津曲空幕長「今後とも一層の精進を」
 航空自衛隊地上安全褒賞授賞式が2月27日、防衛庁会議室で行われた。  
 授賞式では、空幕関係者が多数見守る中、津曲義光空幕長から受賞部隊の第1術科学校(校長・山崎剛美将補)と第3術科学校(同・内田雅寛将補)に賞状と記念の盾が手渡された。
 訓示の中で津曲空幕長は「本受賞はそれぞれの機関が安全確保に関する強い信念のもと全隊員が努力をした成果のたまもの」とその功績を讃え、今後さらに無事故であるよう要望した。
 1術校は、受賞のコメントを「各級指揮官の厳正な監督指導のもと、安全確保を指揮官の重大な責務を認識して『事故は絶滅できる』との気概と情熱をもち、創意工夫をもって無事故状態を維持する」とし、また、3術校は、常に基本に立ち返る姿勢の保持に努めると今後の抱負を述べている。

21世紀担う若い力
<東京地連>
音楽まつりで入隊予定者激励
 予ねてより着々準備のビデオレター、災害派遣の図解説明など。光と音で見所を充実、主役を拡大──。ビデオ映像を駆使した演出で、様々な制約をクリアすることに成功していた。地連部員一丸となった新しい試み、力作の舞台を、新しい世代の約1800人の観衆が楽しんだ。(3月6日。日比谷公会堂)

 15時オープニング。ステージ中央と右に設けられた2枚の特大スクリーンに石原慎太郎都知事が映し出された。
 「入校入隊おめでとう。国家は国民の生命と財産を守ることが大眼目。文言に平和を謳っていれば平和が維持されるのではない。新しい世紀は新しい試練に直面せざるをえず、国家としての威信を保つため欠かせない仕事を望まれた皆様に、同じ日本人として期待します。入隊記念の音楽祭、楽しみ、鼓舞し、人生を自覚して進んで下さい」
 石原節の激励に興奮覚めやらぬ中、防衛大吹奏楽部が「目標を見失わず、がんばろう」と入隊入校の宴を開始した。「飛翔」から「ラデッキー行進曲」まで、演奏後は間髪をいれず、音楽プロデューサーのつんく♂氏がビデオレターに登場した。
 「東京都から入隊の皆さん、おめでとうございます。若い力が踏ん張れば日本全体が困難を乗り越えていけるはず。夢とロマンを持って頑張りましょう」とエールを贈った。
 それに応えるように、入隊予定者の力強い抱負を上映。「がんばります」「世のために」「楽しみです」。期待が期待を高めあう。
【ゲストも応援】
 「見た目も屈強な男女になって」「苦しい時も笑顔を忘れずに」──。開演前、活気に満ちた控え室で、都立国際高校のチアリーディング部員、部長、指導員が語ってくれた。2月に国立代々木競技場の全国選手権で優勝し日本一のモチベーションで初参加。鮮やかな舞台が自衛隊を激励した。
 「このたび海自に入隊するチューバ奏者の先輩はじめ、入隊者の皆様、頑張ってください」──。楽屋で語ったのは駒澤大学吹奏楽部・福島主将。率いる吹奏楽団は、多彩なレパートリー持つ伝統の実力集団。「音楽は世界の共通語」をテーマに、和の旋律でオープニング「桜」から「輪になって踊ろう」に至る一連のマーチングを吹奏した。
【ビデオ映像で劇中劇】
 16時からの第2部、メタフィクションを取り入れた画面演出の悪巧みがスタートした。まずは地連部長室からのビデオレター。大スクリーンの用田部長が「人のDNAは人のために働くときに最大の力を発揮する。自衛隊は国のため、人のための仕事。世界のため日本のために頑張って欲しい」と訓示した。
 高根広報室長が、部長室内のテレビに映った協力10団体を紹介。部長室のモニターがそのまま舞台に拡大、部長室にいるのか、日比谷公会堂にいるのか。一瞬わからなくなるような演出。さらに、舞台スクリーンの中で部長と話していた細越3曹が、画面から歩み出て司会席に戻ったかのような劇中劇の演出に、狐につままれた場内から笑いがおこった。
【活躍するOBから】
 各界の先輩から応援ビデオレターが続く。
 「2年間の自衛隊教育が、芸能界という特殊な世界でもいまだにタメになっている。青春充実し自衛隊生活を送って下さい」(俳優・今井雅之氏)
 「自衛隊は丸まった背筋を伸ばしてくれた。皆さんは日本国を支える一本柱。自衛隊生活を振り返り、今も心は2等陸士だ。太陽の光がさすことを信じ頑張れ」プロゴルファー作家・坂田信弘氏)
【究極の太鼓、究極の空手】
 朝霞駐屯地第1施設大隊の平均年齢25歳、15名が名物「振武太鼓」で若武者の真骨頂をみせた。一分の隙もない二刀流のバチが激流の乱れ打ちで舞台を揺らした。
 「究極の武道」では、自衛隊が誇る世界の競技者、朝霞体育学校第1教育課の指導者・吉玉宗生7段が、加藤4段と迫真の演舞に会場の空気が張り詰めた。
【災害派遣シミュレーション】
 震度6、マグニチュード7.9の大地震が発生。そのとき東京地連、自衛隊がどう動くか──。災害直後から一連の迅速な情報収集、怪我人の捜索と救出の様子を舞台に再現。各地から感謝の声も上映され、新入隊員にやる気とやりがいを強調した。
 感銘に「人の約に立ちたい」と、大田区から来たという武蔵工大3年生。「一般幹部候補生を受験したいと思う。賛否両論の自衛隊だが、国のために大事。頑張って合格をめざしたい」
【トリは1音。集え若人!!】
 フィナーレは陸自第1音楽隊の陸海空マーチ3連発から、イラク派遣隊員のために黛敏郎「祖国」が演奏され、活躍する自衛官の映像がスクリーンに映し出された。「世界に1つだけの花」の大合唱でグランドフィナーレ。全出演者が舞台に整列し、若者たちにエールを送った。
 フランチャイズやマニュアルといったパッケージに慣らされた若い世代にとって、完成度の高い手作りの舞台の温もりは最高の入隊祝いとなったに違いない。

若者に励ましの声
<千葉>
来場者は盛大な拍手で入隊予定者を激励
 「千葉音楽まつり」は千葉地連(部長・水野博之1陸佐)の協力4団体(自衛隊協力会、隊友会、父兄会支部連合会、救護協力会)の主催で3月6日、千葉文化会館大ホールで開催され、一般公募した県民など約1800名が来場した。
 イベントは、この春に入隊を予定した若者の入場で幕を開けた。観客の盛大な手拍子を受けながら初々しい学生たちが会場入り。父兄や親戚らも見守る中、第一部の「入隊激励会」が行われた。はじめに山口好夫父兄会会長が主催者を代表して挨拶したあと、来賓の千葉県副知事、臼井元防衛庁長官から祝辞が述べられた。続いて、陸曹候補士として入隊予定の石川憲君が壇上に立ち、県内316名の仲間を代表して「今日の感動と千葉県代表の誇りを胸に自分なりに努力していく覚悟です」と決意を新たにするとともに激励会への謝辞を述べた。最後に入隊予定者が揃って起立。会場からあたたかい拍手がおくられた。
 休憩をはさんで、客席から登場したのは、迷彩服姿も勇ましい陸自第1空挺団のラッパ隊13名。ファンファーレを高らかに響かせ、第2部「音楽まつり」のスタートとなった。
 まずは東部方面隊が華麗なる演奏を披露。千葉県民謡を取り入れた軽快なマーチ、壮大なオリンピックのテーマ曲など、なじみ深い楽曲と音楽隊の軽妙な進行で新隊員たちの緊張もしだいにほぐれ、歌あり、楽器紹介ありの多彩なステージで観客を魅了した。
 後半は第1空挺団の見ごたえある力強い太鼓、高射学校音楽隊の軽音楽、ゲスト出演した綜合警備保障女子儀仗隊のドリル演奏と続き、バラエティに富んだステージはあっという間にフィナーレを迎えた。
 春からパイロットを目指すという男子生徒は「自分たちのために一生懸命演奏してくれている気持ちが伝わり、とても楽しめた」と話し、ほかに「勇気がわく音楽だった」「自衛隊には色々なプロがいる。自分もそれを目指したい」などの感想が聞かれた。また、一般の観客の中には「誘われて来てみたら、想像をはるかに超える演奏で感動した。自衛隊のイベントも音楽もはじめてだったけどまた来たい」と満足げに話す母娘や、去年入隊し、現在旭川で勤務する息子を思いながら演奏に聞き入ったという父兄もいて、会場に集まった人それぞれが音楽まつりのひとときを楽しんでいた。

県からも記念品
<埼玉>
記念品をもらってニッコリ
 「第15回自衛隊埼玉音楽まつり&ピースチャレンジ2004」が3月7日、大宮ソニックシティ・大ホールで開催され、入隊予定者約330名と家族、来賓、関係者ら約2300名が出席した。
 午後3時、第1部「ピースチャレンジ2004(入隊予定者激励会)」が始まり、第32普通科連隊隊員が掲げる国旗と県旗が入場、吉武まつ子・彩の国さいたま親善大使とともに全員で国歌、県歌を斉唱した。次いで、総合司会の梶間順子さんが来賓や壇上に整列した入隊予定者を紹介すると大きな励ましの声援が送られた。
 引き続き、主催者を代表して宮田保夫氏が、イラクに派遣されている隊員の活動ぶりを称えながら「埼玉県所在部隊と県民とのふれあいが大事。この音楽まつりを機に、自衛隊に対するなお一層のご理解を」と挨拶した。次いで、来賓を代表して上田清司知事の祝辞を都筑信副知事が代読「広い視野と豊かな人間性を持った国民に信頼される自衛官になるよう、また、今日の感動を忘れることなくフロンティア・スピリッツを持って何ごとにも積極的にチャレンジするよう」激励した。
 埼玉県出身の石川亨統幕議長をはじめとする祝電が披露されたあと、県・主催者代表が晴れやかな表情の入隊予定者代表男女1名ずつにそれぞれ記念品を贈呈した。
 最後に、入隊予定者代表が、今日の盛大な激励会を開催してくれた関係者に感謝しながら「任務に励み、日本の未来の魁(さきがけ)となるよう努力します」と力強く抱負を語った。
 休憩をはさんで、第2部「自衛隊埼玉音楽まつり」が始まり、オープニングは「入間修武太鼓」。WAF1名を含む12名の空自隊員が力強いバチさばきで「山びこ」などを熱演すると、尺八の音色とともに勇壮な日本太鼓が館内に響き渡った。
 壇上で、会場の設営など、黒子役としての任務を遂行する32連隊隊員が紹介され、会場から労いの一際大きな拍手が送られたあと綜合警備保障(株)女子儀仗隊「ビバーチェ」が登場。ゲストエンターティンメントとして「キャラバン」などの曲の立奏や、統制のとれたドリル演奏を披露、華やかな躍動感あふれる演技に会場から感動の声が上がった。
 陸自第1音楽隊のマーチを主体にした高度な演奏に続いて、32連隊ラッパ隊が起床、国旗掲揚、オリジナル曲などを吹奏した。
 ラッパ隊と入れ替わりに歌手で”25万人自衛隊のマドンナ”といわれる吉永光里さんが出演、入隊予定者に激励の言葉をかけながら1音の伴奏で自作の自衛隊イメージソング「キャッチアドリーム」などを熱唱、会場から盛んな拍手が送られた。
 最後に、入隊予定者も壇上に上がり、出演者全員と観客が一体となって手拍子を打ちながら「世界に一つだけの花」を合唱、最高潮のうちにフィナーレを迎えた。

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