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   2004年2月1日号
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第1空挺団「初降下訓練」 2面

空自本隊、政府専用機で出発 小牧
110隊員がイラク復興支援へ
 イラク復興支援派遣輸送航空隊の本隊第1陣110名が1月22日、空自小牧基地から政府専用機でクウェートに向けて出発した=写真。国際貢献活動に政府専用機を使って隊員を空輸するのは初めて。午後3時すぎ、基地朝礼場に派遣隊員が整列する中、香川清治支集団司令官が登壇。派遣隊員代表(空輸計画部長)の溝口博伸1空佐が「110名出国します。イラク派遣で多くの基地協力者の方々のご声援をいただき安心して任地に赴きます」と出国報告。次いで、香川司令官が「制服自衛官は行動することをもって示す。イラク復興支援業務の代表として任務を全うせよ」と訓示した。引き続き、空輸ターミナル前に場所を移して見送り行事が行われた。浜田靖一副長官をはじめ防衛庁・自衛隊の高級幹部、基地隊員、家族ら約1,000名が横一線に整列する中、派遣隊員が整斉と行進。「頑張って」などの声援を背にバスに乗り込み、政府専用機へと向った。午後4時半すぎ、110隊員を乗せた政府専用機は、日の丸の小旗を打ち振る家族らに見送られ、夕闇迫る小牧基地を離陸した。また、26日昼には本隊第2陣(イラク復興支援派遣輸送航空隊司令・新田明之1空佐以下約50名)が空色に塗装されたC-130型輸送機3機でクウェートへ向かった。

石破長官、隊旗を授与
イラク復興業務支援隊
「日本人としての義務を果たせるのは自衛隊しかない」
イラク南部サマワで支援活動
 イラク復興支援業務隊の編成完結・隊旗授与式が1月16日、防衛庁で行われ、先遣隊(隊長・佐藤正久1陸佐以下30名)が成田空港から民航機で出発した。クウェートの米軍基地に滞在した後、20日からイラク南部のサマワ入りした先遣隊は、現地の要人との会談や宿営予定地、給水施設、病院などを精力的に視察している。防衛庁では、先遣隊2名の帰国報告を受け、石破長官が26日、イラク復興支援特別措置法に基づき陸上自衛隊本隊と陸自装備品を輸送する海上自衛隊に部隊編成命令と派遣命令を発出した。
隊旗が授与され、壇上の石破長官に栄誉礼(1月16日、防衛庁講堂)
 イラク復興業務支援隊の編成完結式、隊旗授与式が1月16日、防衛庁A棟講堂で行われた。
 編成完結式では、先遣隊(隊長・佐藤正久1陸佐以下30名)を含む派遣要員約100名を前に、先崎一陸幕長が「イラクの長い歴史と文化伝統を持つ人たちの心を理解し、尊重し、焦ることなくじっくりと、また最後まで油断することなく任務を全うして、そして君らと再会できることを楽しみにしている」と訓示、力強く激励した。
 引き続き行われた隊旗授与式には、石破茂長官をはじめ防衛庁・自衛隊の高級幹部、衆参国会議員、隊員家族ら多数が出席した。式が始まるまでの一時、講堂中央に整列した派遣隊員に向けて、その家族や子供たちがカメラ付き携帯電話で写真を撮るなど、ほほえましい光景も見られた。
 開式の辞に続いて派遣要員全員が石破長官に対して栄誉礼を行ったあと、佐藤先遣隊長が登壇、石破長官から隊旗を授与された。また、佐藤隊長が準備完了を報告した。
 石破長官は訓示の中で「憲法前文の意味をかみしめ、イラクに温かい手を差しのべるよう」、また「イラク南部は危険はゼロではないが、そのような中で日本人としての義務を果たせるのは自衛隊しかない」ことを強調した。
見送り行事で石破長官と佐藤隊長が固く握手を交わした
 引き続き、場所をA棟前儀仗広場に移して見送り行事が行われた。石破長官をはじめ来賓や各部署ごとに整列した防衛庁職員ら多数が整列する中、陸自中央音楽隊が演奏する「凱旋」の曲に乗って派遣隊員が行進、周囲から励ましの声がかけられた。
 佐藤隊長が「気負うことなく、イラク復興支援業務に邁進します。行って来ます」と挨拶し、順次大型バスに乗り込んだ。バスの中の隊員に、子供たちが名残り惜しそうにバスが見えなくなるまで手を振る姿が印象的だった。
 派遣隊員は同日夜、民航機でクウェートへ向け出発。クウェートの米軍基地に滞在した後、20日にイラク・ムサンナ県のサマワに到着。県知事、部族長らとの会談や宿営予定地、給水施設、病院、学校などを精力的に視察している。

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