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   2003年9月1日号
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魅惑の「琉球幻想曲」
沖縄地連が支援
多彩なレパートリー
陸自中音、初の沖縄公演
 沖縄コンベンションセンターと那覇市民会館で陸自中央音楽隊(隊長・野中図洋和1佐)が初の沖縄公演を行い、沖縄地連(部長・岩切厚1陸佐)は6月30日と7月2日の両日、各演奏会場で第1混成団広報室と協力し、広報及び会場運営等全般にわたって支援を行った。
 6月30日、宜野湾市にある沖縄コンベンションセンターで行われた演奏会には早くから大勢の聴衆が訪れ、会場を埋め尽くした。また、授業が終わって駆けつけた制服姿の中高生も多く、大盛況となった。
 演奏会は2部構成で行われ、第1部では永遠の友情を誓うマーチ「海を越える握手」の力強い演奏で始まり、序曲「軽騎兵」沖縄民謡「安里屋ユンタ」をもとにした「吹奏楽のための琉球幻想曲」そして「ハリー・ジェームスに捧ぐ」など多彩なレパートリーが披露された。
 第2部では陸上自衛隊創隊50周年を記念して作曲された「凱旋」や「吹奏楽のための第1組曲 変ホ長調」ハープ演奏の「引き潮」「スラヴ行進曲 作品31」など次々と披露される演奏が聴衆を魅了した。
 アンコールでは野中隊長が「沖縄は私の第2の故郷。沖縄で演奏会ができたことをとても嬉しく思います」と第1混成団音楽隊長として赴任していた当時のエピソードを語り、沖縄への思いを込めた「芭蕉布」「ゆいゆい」の2曲が演奏された。馴染みの曲が流れると会場はわき、演奏会の雰囲気は最高潮に達し、最後の曲「年中口説」が演奏されると客席で「カチャーシー」を踊る聴衆の姿も見られ、会場が感動と拍手の渦に包まれた。
 引き続き7月2日、那覇市民会館で行われた演奏会にも大勢の聴衆が訪れ、初めて聴く中央音楽隊の迫力ある演奏に感動、終始圧倒された。
 両日とも、午後7時に開演された演奏会は、瞬く間に終演の時間を迎え、聴衆は満足した顔で会場を後にし、出口付近では「中央音楽隊の演奏は素晴らしい」「すごく感動した。また沖縄で演奏会をしてもらいたい」との声が多く寄せられた。

大雨をものともせず
戦車試乗に53名が参加
<兵庫地連>
 兵庫地連(部長・片山和美1陸佐)が担当する防衛大学校父母の会「兵庫走水会」(定方勝彦会長)は7月13日、会員53名の参加を得て、日本原駐屯地で戦車体験試乗を行い、地連はこれを支援した。
 当日、天候は芳しくなく、大雨による中止を覚悟しつつも、期待を持って神戸を出発した参加者たちは、日本原駐屯地へ向かった。雨は止む気配がなく、会員一同は不安を抱えての到着となった。駐屯地広報係からの「この大雨の中、乗りますか」との質問に、誰一人ひるむことなく搭乗を希望したため、部隊の厚意により予定通り戦車体験試乗が実施された。
 第13戦車中隊長から74式戦車の説明と注意事項を聞いた後、いよいよ試乗開始。第1グループが乗り込み、エンジンがかかると歓声が上がった。雨の中、一生懸命の隊員と、泥濘地をもろともせず平然と走る戦車の迫力に共鳴して、2グループ目からは「もう合羽なんかいらない」と全員がずぶ濡れになりながら試乗を終えた。
 試乗終了後、戦車中隊長から「こんな大雨の中、戦車試乗した民間人は後にも先にも兵庫走水会くらい。皆さんのパワーに圧倒されました」との講評を受け、会員一同大満足帰路についた。帰りの車中では、「雨の中、戦車に乗り、迫力もさることながら自衛隊員の仕事がいかに大変なのか、その一端を知ることができた」などの意見が相次ぎ、自衛隊および国防に対する意識を高めることができた。

海自隊員 土俵入り
<千葉地連>
 千葉地連東部地区隊(隊長・佐々2陸佐)は7月26日、香取郡東庄町の諏訪神社境内で行われた相撲大会を支援した。
 この相撲は、「笹川角力(相撲)」と呼ばれ、江戸時代の天保年間には関東一円の親分衆を集めて、農民救済を目的に開催された記録が残る歴史ある行事。
 試合は、海上自衛隊下総基地と木更津基地から2チーム(1チーム5名)、館山基地から1チームが団体戦で競い、個人戦では団体戦に出場しなかった選手も加わり、厳しい取り組みを展開し、会場に集まった地域住民を大いに沸かせた。また、海自の他にも地元の子供会チームによる対戦が行われ、土俵上では厳しい海自隊員も、外ではちびっ子力士と交流を図るなど、スポーツを通じて海自の真摯な姿を披露していた。

「ものの見方について」
福井地連が部長講和を実施
 福井地連(部長・松山守秀1海佐)は7月16日、福井高等学校で3年生450名に対し「ものの見方について」と題して部長講話を実施した。これは同高校からの要請により実施しているもので、今回で10回目。
 講話に先立ち校長先生から「戦後50年の間も紛争が絶えない。平和というものはとても尊く、国は国民1人1人が守るものです」と挨拶があった。
 これに続く部長講話は、科学的思考法のすすめ、世界からみた日本、平和を獲ることの意味の3章から成り、学生は普段聞きなれない話題であることに加えて、自衛官ならではの説法に真剣な面持ちで聞き入った。
 講話の後、募集課から自衛隊の仕事について説明会を実施したが、学生からは「いままで知らなかった自衛隊を知ることができ、大変参考になった」との意見があり、自衛隊の役割と各種職域について理解が深められた。

28年間、絶やさぬ燈火
<香川地連>
 香川地連(部長・平川眞士1陸佐)は8月3日、香川県隊友会(尾崎新・会長)が主催する第29回大内町ヘリ墜落殉職者慰霊祭を支援した。事故は、昭和50年8月5日、中部方面飛行隊に所属していたOH−6Jヘリが善通寺駐屯地から伊丹駐屯地に向け飛行中、大川郡大内町上空で落雷を受け墜落炎上し、搭乗者4名全員が殉職したもの。
 墜落現場には土地所有者である故田中茂氏の厚意により慰霊碑が建立され、香川県隊友会東かがわ・さぬき支部が中心となり、父兄会大川支部および地元有志の方々の協力を得て、毎年慰霊祭が実施されている。
 慰霊祭は、午前10時30分、真夏の太陽が照りつける中、香川県隊友会長をはじめ、田中夫人、香川地連部長ほか20名の参列のもと、香川県隊友会東かがわ支部長の司会ではじまった。
 最初に事故当時の善通寺警務隊長だった山村武男氏から墜落時の状況説明があり、その後、4名の御霊に黙祷を捧げた。
 慰霊祭は、28年間、絶やさず続けられており、前日までに地元隊友会員が御霊碑周辺の草刈、清掃などを済ませ、「今後もできる限り続けていきたい」と、さぬき支部長の言葉で終了し、併せて昼食会が実施され労がねぎらわれた。

地連東西南北
陸・海・空音楽隊 県内を縦奏
<長野地連>
 長野地連(部長・小松和典1陸佐)は7月の募集開始にあわせ、県内六ヵ所で陸・海・空音楽隊による「ふれあいコンサート」を支援した。
 7月11・12日は航空中央音楽隊によるコンサートが、須高防衛協会・上田市防衛協会主催により、須坂市メセナホール・丸子町セレスホールで、18・19日は、陸上自衛隊東部方面音楽隊による「コンサート・パレード」が、松本市防衛協会、上山田温泉まつり実行委員会主催により松本市音楽文化ホール・上山田町温泉区で、26・27日は海上自衛隊横須賀音楽隊によるコンサートが、高遠町絵島まつり実行委員会・飯田市自衛隊協力会主催により、高遠町仲町特設ステージ・飯田文化会館でそれぞれ行われ、訪れた延べ6千6百名の観衆を魅了。
 各会場とも音楽隊それぞれの特色を生かした曲、観客とともに歌える曲などを交えながら場を盛り上げ、演奏が終わるたびに盛んな拍手がよせられた。
 松本会場では第2部の開始前を利用し自衛隊の制服紹介が行われた普段見慣れない防大や陸・海・空の制服、パイロットスーツなどを披露した。特に今年3月入隊したばかりの県内出身女性自衛官・伊藤2士、後藤2士(松本駐屯地所属)による陸の夏制服紹介では入退場時の号令・敬礼動作に、また海の夏制服姿で登場した酒井2海曹は手旗信号で歓迎のメッセージを送り、ともに大きな声援と拍手が寄せられた。
自衛隊から初の講師
用田部長防衛講話
<東京地連>
 7月24日、東京地連(部長・用田和仁陸将補)は、東京青年会議所会館で開催された社団法人東京青年会議所会議終了後、自衛隊初の講師として防衛講話を実施した。参加した若き企業経営者等35名を前に「イラク戦争のわが国周辺への影響(演題)」と題し防衛講話を行った。
 講話終了後、会を代表して平将明理事長から用田部長に記念の盾が贈られ防衛講話は成功裡のうちに閉会した。

パイロットになりたい!
体験搭乗・説明会
<三重地連>
 三重地連(部長・佐藤晃彰1陸佐)では7月19日、海上自衛隊機SH−60Jによる体験搭乗と航空学生説明会を陸上自衛隊明野駐屯地で行い、20名がヘリコプターからの眺めを楽しんだ。これは、航空学生受験予定者等に自衛隊をよく知り理解してもらうために開催した。
 当日は海上自衛隊小松島航空隊の協力を得て、三重県各地から集まった20名がヘリコプター2機で4回に分かれて体験搭乗を行った。
 この日は朝からの小雨で体験搭乗も危ぶまれたが、1番機が離陸する頃には天候も徐々に回復した。搭乗者は伊勢志摩国立公園内の風光明媚な名所で知られる「夫婦岩」の空からの眺めを楽しんだ。
 体験搭乗が終了した後、航空学生出身で小松島航空隊所属の太田1海尉の協力を得て、航空学生説明会を行った。太田1海尉の熱のこもった説明に参加者は目を輝かせ、熱心に聞き入っていた。また装備品のヘルメットや救命胴衣を着用し、ポーズを決めて記念撮影を行う姿も見受けられた。
 参加者は「とても眺めが良かったし、ヘリコプターも揺れなかった。パイロットになりたいという気持ちが湧き上がってきました」と笑顔で話していた。

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