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   2003年7月1日号
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「世界に通用する人材を」
古庄海幕長が激励
広報官の土気を高揚
海自隊員との懇談も
<山口地連>
 5月20日、古庄幸一海上幕僚長が山口地連(部長・石井祐司1空佐)を公式訪問して、所属広報官を直接激励した。これは、5月18日に広島で開催された「三自衛隊合同演奏会」に参加のおり、「募集業務に奔走する地連を激励に!」とのことから実現したもの。
 山口地連所属の5名の一種礼装の海上自衛官らが出迎えるなか、森田下関基地隊司令のエスコートにより、古庄海幕長が到着。石井地連部長以下約50名の部員を前に、「現在3,000名を超える海上自衛官が海外で国際平和のため奮闘している。世界に通用する優秀な人材確保のため、あらゆる困難を乗り越えて頑張ってほしい」と激励した。
 引き続き、行われた本部主要幹部及び5名の海上自衛官の広報官との懇談では、1人1人に声を掛け、記念に「海幕長ラッキー・コイン」を各人に手渡し、更なる奮闘を要請した。
 大変緊張した面もちで海幕長と懇談した船引海曹長は、「地連で頑張ってきて良かった。海幕長と直接話をし、握手の出来る機会はもう一生無い。素晴らしい経験となり、また、今日から頑張ろうと闘志が沸いてきた」と興奮気味にその感動を語った。
 また、石井地連部長は今回初となる海幕長の山口地連訪問について、「海上自衛隊のトップリーダーが大変忙しい日程のなかわざわざ時間を作って頂き、直接、地連を訪問し、個々の隊員を激励して頂いたことは山口地連の部隊としての士気の高揚に絶大な効果となった。古庄海幕長の大変きめの細やかな御心遣いに、心より感謝致しております」と述べている。

自衛官採用試験はじまる
幹候1次に519名が挑戦
<札幌地連>
 札幌地連(部長・寺田和典1陸佐)では5月24・25日、本年度最初の採用試験となる、一般・技術及び歯科・薬剤幹部候補生の採用第1次試験を札幌・千歳市内の5会場で実施した。
 試験には、前年度よりも76名多い599名(部外者540名、部内者59名)が受験し、各試験会場は将来の幹部自衛官を目指し真剣な表情で試験問題に取り組む受験者たちの熱気で溢れていた。
 地連ではこれまで、就職情報誌への掲載、インターネットによる募集、大学等での募集説明会、さらに本部・募集事務所と自治体・募集相談員等の協力団体・各部隊との連携協力による募集推進を積極的に行ってきており募集広報の成果が現れる結果となった。
 今回の受験者の中から、一人でも多くの合格者がでることを願いつつ、これから次々と行われる本年度の各種募集へのスタートを切った。

神学大で安全保障講座
PKO活動講義、部隊見学など
<兵庫地連>
 兵庫地連(部長・片山和美1陸佐)は5月13・27日、神戸学院大学が実施した安全保障講座を支援した。
 この講座は、昨年に引き続き、同大学の片原栄一教授のゼミの一環として実施中で、今後は、姫路駐屯地での第3特科連隊長(園田郁夫1陸佐)による講義と部隊見学、最終回の防衛研究所第1研究部長(近藤重克氏)による講義で締め括られる。
 第1回は、片原教授の「安全保障概論」の講義、第2回は、渉外広報室長(山根茂樹3陸佐)の「国際平和維持活動」。第2回では、実際に昨年東チモールへの派遣に参加した室長の体験談や実状など生の声も交えての講義だったため、学生達は、国際平和維持活動を身近に感じていたようだ。講義の最後は、グループ討議を実施。十年間続いている本活動は継続?拡大?縮小?などを自衛官を交えての熱気あふれる講座となった。
 今後、兵庫地連を発信基地として大学生の防衛に関する理解の輪が広がっていく事を期待している。

「ビジネスマナー」全員教育に成果大
<宮崎地連>
 宮崎地連(部長・木村久郎1空佐)は5月27日、部員全員に対しビジネスマナー教育を行った。講師はNTTマーケティングアクト南九州の高橋邦子先生。今回で2回目の教育となる。
 内容は社会人の心構えから、基本的マナー・来客対応・電話対応など、実践を交えての教育となった。部員の中から選抜された者がビジネスマナーの実践を行い、それで良い所・悪い所を先生が指摘するという方法で行われ、その間、苦笑、爆笑の場面もあったが終始真剣に取り組んでいた。
 部員は職業柄、接客の機会が多く、教育への関心は高く、名刺交換や電話の応対など、様々な場面での疑問点を質問していた。また、「少しでもお客様に満足してもらえる接客をしたい」という声も聞かれ、成果の大きい教育となった。

“ストレス解消援護”準備よし
〜自然な自分に戻れる場所を〜
群馬地連援護課 福田三生2陸曹
 私は、地連で就職援護の業務に就いて1年9ケ月が経ちました。平成13年8月に地域援護センターが開設され、退職隊員の就職援護業務が一元化(一部駐屯地援護センター)された。就職援護業務は、隊員と企業両者を如何に旨くマッチングさせるか、援護マンの手腕にかかっています。そこに襲い懸かるのが、「不況」「無理な要望」「積極性の欠如」「健康問題」など、数々の難問によるストレス。そこで、私のストレス解消法「釣り」についてお話します。
 釣りと一言に言ってもジャンルは沢山ありますが、私が好きなのは渓流釣りです。群馬は恵まれた環境で良い渓流が沢山あります。その一つで利根川水系の八木沢ダムを釣行するのが、中でも一番の楽しみです。カヌーをひたすら2時間漕ぎ、本流の近くにベースキャンプを設営し、狙いを定めた沢に心躍らせて身支度を始める。大自然の中、澄んだ空気を思い切って吸い込んで深呼吸すると、仕事の嫌なことがまるごと吐き出されて、とても清々しい気分になってきます。清流に一歩足を踏み入れると、水面に映る自分の顔がとても活き活きとしている。「ホッ」と癒される瞬間だ。仲間と子供のように1日釣りに興じ、夜は大声で「釣行後記」を語らいつつ、深夜まで酒を酌み交わす。すると朝には、2日酔いで頭が痛いのも忘れ、また出動準備にとりかかる。
 たとえ釣果が無くとも、一時仕事や勉強から離れ、夢中になれる場所や時間があれば、また仕事も楽しくなるというもの。家路に就くカヌーを程良い疲労感で漕ぎながら、「また来るぞ待ってろよ!」と心の中で叫ぶ自分が妙に心強い。結局釣りより自然な自分になれる場所がある事が、一番のストレス解消なのかもしれません。休みが終わって、ネクタイを結ぶ姿を鏡で見ると、いつの間にか仕事用の顔に戻っているのが少し寂しい気がします。
 皆さんも色んな手段を駆使し、ストレスと闘いながら生活している事と思います。時には自然に戻った顔と仕事の顔を比べてみるのも、新しい発見があって面白いかも知れませんよ。

観衆1,500人に“夢”与える
聴覚障害者13人も感動
高知地連、呉音演奏会を支援
 高知地運(部長・小林英彦1陸佐)は、6月17日高知県民文化ホールで開催された第17回高知定期演奏会「音楽の夕べ」を全面的に支援した。
 この演奏会は、高知県防衛協会、父兄会、隊友会、雇用協議会の4団体が主催し多数の地元企業の協賛を得て、毎年この時期に開催されているもので、高知市民だけでなく近隣の市町村民にも定着し、学生からお年寄りまでの多くの人が心待ちにしている人気行事となっている。
 今年は、海上自衛隊呉音楽隊(隊長・松下修三3海佐)以下38名を迎えてのコンサートで、ホールには雨にもかかわらず2時間前から開場を待つ多くの人が列を作り1,500人収容のホールもアッという間に超満員となった。
 第1部は副隊長(北村善弘2海尉)の指揮で、全日本吹奏楽コンクール課題曲「ベストフレンド」など4曲を演奏、場内を安らぎの空間へと導き聴衆者を魅了した。
 第2部では、隊長自ら指揮をとり、アニメ映画部門でアカデミー賞に輝いた宮崎駿作品集に、なくてはならない久石譲の創り出す音楽の世界をメドレーで演奏し、聴衆者に宮崎アニメの一場面を思い浮かべさせた。
 今回の目玉は、今若者達に人気上昇中のアカペラの、呉音楽隊アカペラグループ6名によるコーラスで、客席からどよめきや歓声が鳴り響いた。
 また、聴衆者の中には、聴覚に障害のある方13名も来場しており、耳が聞こえなくても「振動・雰囲気」などを体全体で感じとり、音楽隊の演奏を十分に堪能していた。
 演奏終了後も熱烈なアンコールに応えて「軍艦マーチ」が披露されたが、聴衆は手拍子で音楽隊との別れを惜しんでいた。
 毎年来場する熱心なファンからは「今年も楽しみにしていたんですよ。予想以上の演奏ですごく楽しかったです。自衛隊さいこ〜」と、絶賛を得て90分の演奏会は幕を閉じた。
 〈来場者の声〉
 *音楽会って、私思うんだけど音を聞くだけでなくて、雰囲気を味わったり、動きを感じたり、空気に触れたりして、楽しみ方って色々あると思うの。漢字の如く音を楽しむってね。誘ってくれてありがとう。(音楽会そのものが初めて、演奏は全く聞こえない20代の女性)
 *男性5人をバックにソロの女性の歌(アカペラ)まるでオペラみたい。バック演奏がないのは見てわかるけど信じられない。演奏があるように感じた。5人の男性がバックコーラスでなく体の動き、例えばホッペの膨らまし方、口元にあてた指の1本だけのばしていたその指で意味が解った。(聴力が少しある男女。演歌の音楽会には行った経験あり)
 *吹奏者の顔の表情、又1本1本の手の動き等を本当に細かく観察していました。もし他の人と合ってない人が混ざっていたら音は聴こえなくてもすぐ見抜くと思います。聴力がない事は音の高い、低いの意味が解らないのですが、今までの知識の中から、きっとあの表情は低い音をだしているのだろうと想像していました。(同行の手話通訳者)

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