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   2003年6月15日号
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第42回全自衛隊空手道選手権大会
健軍A(組手団体)5連覇、小牧(形団体)V2達成
全自空手の精鋭が日頃の鍛練の成果を発揮、熱戦を展開した(組手試合決勝戦で)=6月7日、日本武道館
空手道の高度な技を駆使して一瞬で勝敗が決まる
 第42回全自衛隊空手道選手権大会が6月7日、日本武道館(東京都千代田区北丸ノ内公園)で行われた。日頃から鍛練を重ねた全自空手界の精悦多数が参加、全試合とも息詰まる熱戦を繰り広げた。
 午前9時、奥松勉大会委員長の挨拶や伊島厚雄審判長と片山幸太郎安全委員から試合上の注意などが行われたあと、形試合団体戦、形試合男・女個人戦、組手試合男・女個人戦の各予選の幕が切って落とされた。 
 昼食休憩をはさんで、式典が始まり、奥松委員長の開会宣言、国家斉唱に続いて全自空手道連盟会長の守屋防衛局長が登壇、整列した選手、役員を前に前日成立した有事3法案に触れながら「空手道を通じて心身を鍛え、常に即応態勢に備えてもらいたい」と挨拶。引き続き、来賓祝辞、祝電披露、表彰、優勝杯返還、選手宣誓などが順次行われた。
 午後1時すぎから、各試合の準決勝、決勝戦が始まり、会場の声援も一段と大きくなった。日頃の鍛練の成果を発揮しようと、出場選手は手に汗握る好勝負を展開した結果、組手団体戦は健軍Aが5連覇、形団体戦は小牧が2連覇を達成した。また、組手個人戦は樋上選手が初優勝、形個人戦は増村選手が2度目の優勝に輝いた。なお、板妻チームが創部3年、少人数の部員にもかかわらず、組手団体戦で初めてベスト8に進出、敢闘賞を授与された。
平野選手、史上初の快挙
女子組手で破竹の8連覇
全自空手の女王・平野選手の形演武
 女子の部は、平野選手が組手、形ともに優勝。組手は8連覇、通算9回目という史上初の快挙を成し遂げた。また、形は3連覇を達成した。幾多のケガを克服、長く全自女子空手界の゛女王゛として君臨し続けた平野選手は今大会を最後に現役を引退、今後は指導者としての道を進むことになる。組手決勝戦で見事勝利した瞬間には、旧知の空手界の関係者から一層大きな拍手が送られ、優勝を祝福するとともにこれまでの功績を称えていた。平野選手は若手の選手に対して「私の8連覇を抜くよう頑張って欲しい」とエールを送っている。

心に残る静浜航空祭
7万人が展示飛行に大満足
ブルーインパルスの高等技術に観客の目は釘づけ
 空自・静浜基地航空祭が5月25日、観客約七万人を迎えて賑やかに開催された。十回目になるが雨だったのは平成十年の時一回だけ。ことしも絶好のコンディションだった。
 朝五時半に記者が同基地に到着した時には、すでに各ゲートの前には車の列が長く伸びていた。地元のナンバーはもちろん、和歌山や群馬からの車も見える。文字通り待ちかねた、心底、このショーを楽しみにしている様子が伝わってくる。基地の方も九時の開門を早めて七時半には一部地区へ観客を入れる気配りを示す。この人たちは展示飛行に各基地から到着する機をこの時間なら見られることを知っていたようだ。C-130やCH47などが到着する度に大きな声をあげている。小さな孫を抱き上げて解説する航空ファン老年もあちこちにみえる。
 本番のはじまる時には滑走路のエプロンには地面が見えないほどの観客が集まった。次々に繰り出す展示飛行に、空を見上げた首を元にもどすのがもったいないほどのショーのみんな大満足。
 フィナーレのブルーインパルスでもスタークロスやファンブレーク、ボンブバースなど高等技術を披露するプログラムには、その度に大きな拍手が沸き起る。ここの集まった人たちは本当の飛行機が好きなのだ。本当の航空自衛隊ファンなのかもしれない。
 一方、地上では午前と午後の二回ミニSLが運行され、チビッ子たちは大はしゃぎ。だが機関士の自衛官は汗だくだくで大サービスを続けた。また臨時売店約五十店が集まった南側大通りは浅草の仲見世通りのような賑わいだった。
地上展示された航空機はチビッ子たちに大人気
 十四時の展示飛行が終っても観客は帰る気配がない。所属基地への帰投飛行を見るためだった。「本番よりこのフライバイを見るのが楽しみ」大きなカメラを両肩にさげた五十歳くらいの男性が話してくれる。
 C-130のパイロットが手を振りながら滑走路に向う。貨物室の丸窓からも手を振っている。まもなく大きな機体が離陸した。つづくT-4の操縦席からも手を振っている。黄色のバーナーをふかしエネルギーをいっぱいためて急発進。海の方に旋回していった。アッ、もどってきた。観衆の頭上から滑走路すれすれに飛行してまた急上昇。雲の中に消えた。大きな拍手とどよめきが上がる。「もう一度帰ってくるかな」「無理しなくていいよ、無事に帰って」いろいろな会話が聞こえる。各機がさまざまなローパスを披露してくれる。周囲の人たちと一緒に記者も力いっぱい手を振った。飛ぶ人と見る者の間に一体感が生まれている事を知った。
 心に残る航空祭だった。 (所谷尚武)

日本初の「安全と危機管理」専門
CS放送「ピースチャンネル」開局!!
 日本初の「安全と危機管理」専門のCS放送局「ピースチャンネル」が6月6日開局し、朝10時よりオンエアーとなった。
 同局を運営するピーシチャンネル(株)の天野幸江社長と川口幹夫番組審査委員長(元NHK会長)は同日、東京プリンスホテルで記者会見を行った。
 それによると同チャンネルでは、国の安全保障問題や世界平和への貢献から、防災、防犯、健康予防、食生活など国民生活に関する安全と危機管理についてさまざまな角度から情報を発信するという。
 記者会見のあと、同開局祝賀パーティが開かれ、石破茂防衛庁長官や深谷憲一海上保安庁長官など約300人が集まった。
 席上、石破長官は、有事3法案成立の日に開局したことに宿命的なものを感じるなどとあいさつをした。
◇問い合わせ 千代田区1番町ハウイスタリアハイツ1番町902 電話 03-5275-9779

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