防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース 防衛ホーム新聞社 防衛ホーム新聞社
   2003年1月1日号
 1面 2面 3面 6面 7面 8面 9面 10面 11面 12面

新年明けましておめでとうございます
陸上幕僚長 先崎 一陸将
内外の期待と信頼に応え得る陸上自衛隊
 全国各地で、あるいは、遠く海外で勤務に邁進している隊員諸官、並びに御家族の皆様、新年明けましておめでとうございます。それぞれの皆様が新たな決意と希望を持って、輝かしい新年を迎えられたことと思います。
 さて、我々を取り巻く国際情勢は、引き続き、不透明、不確実であり、9.11以降の対テロに向けての国際的連帯の動きをはじめ、イラク情勢、北朝鮮の動向等、依然として予断を許さない状況が続いております。
 一方、国内では、我が国周辺における安全保障に関する諸問題や有事関連法案等に関する議論等を通じ、自衛隊に対する国民の関心と期待は、益々増大しつつあります。
 この様な変革の時代にあって、我々は現在、国際社会との係わり合いから地域レベルに至るまでの広範な分野において、平時から有事にわたる状況下での多様な事態への備えが同時に求められてきております。
 また、一方では、陸上自衛隊の体制改革も、末だその途上にあり、更にテンポの早い新たな時代への対応を目指して、中央レベルにおいて、今後の「防衛の在り方」に関する検討が本格化しつつあります。
 この様な中、陸自50数年の歴史と伝統によって育まれてきたトータルとしての組織の力を結集し、「国土防衛」という基本任務を原点に、「国際化時代の陸上自衛隊」として、また、「国民と共にある陸上自衛隊」として、「内外の期待と信頼に応え得る基盤のしっかりした組織」を目指し、全力を尽くす所存であります。
 特に、体制移行を着実に推進するとともに、陸上自衛隊の3大改革である「体制の改革」、「業務の改革」及びその根底をなす「意識の改革」を引き続き推進し、これにより、「自らの組織に誇りを持ち、基盤のしっかりした活力ある組織」を育成するとともに、「モラル高く、トータルとしての実力を兼ね備えた組織」を創造していきたいと考えております。
 最後に、皆様の御健勝と、今後とも益々の御理解と御協力をお願い申し上げ、年頭の御挨拶といたします。

海上幕僚長 石川 亨 海将
「精強と即応」「信頼される海上自衛隊」
 謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、旧年中、海上自衛隊に賜りましたご厚情に対し、厚く御礼申し上げます。
 海上自衛隊にとって昨年2002年は、砂塵が舞い40度を越える高温、かつ、多湿の劣悪な環境の下、テロ対策特措法に基づくインド洋方面での協力支援活動を継続する一方、一連の海上自衛隊創設50周年記念事業を計画どおり実施するなど、総じて50周年の節目の年に相応しい、充実した一年間であったと考えます。
 本年は次の50年への新たな門出の年となります。来るべく新しい時代の海上防衛の任を全うしつつ、更なる歴史と伝統を積み上げるべく、前進する決意を新たにしたいと思います。
 21世紀に入り国際社会は「新たな世界秩序の確立」を目指して模索を続けていますが、世界的なテロの発生は新たな脅威として人々に「不安な時代」を深く印象づけています。我が国周辺においても、不透明な部分が多く残されています。
 このような情勢の中、広大な海洋を活動の舞台とする海上自衛隊は、「国土の防衛と我が国周辺海域における海上交通の安全確保」という伝統的な役割だけではなく、PKOや人道救援活動などあらゆる任務に適切に対応できる実力を保持し続けなければならないと考えます。
 このことから、新年を迎えるに当たり、新たな時代の要請に応え続けるため、海上幕僚長として引き続き海上自衛隊創設以来連綿として受け継がれている「精強と即応」及び自己のためにではなく、常に相手のこと、そして公のことに心を砕き、いかなる状況下においても、誠心誠意与えられた任務を遂行するという「真心を尽くす」に重点を置いて、私自身、「常在戦場」の気概で、「信頼される海上自衛隊」を目指して先頭に立って努力し、任務の完遂に全力を注いでいく決意です。

航空幕僚長 遠竹 郁夫 空将
新しい航空自衛隊の態勢構築に全力注ぐ
 全国各地で勤務している隊員諸君及びご家族の皆様、新年明けましておめでとうございます。
 一昨年の米国同時多発テロ以降、世界各国は、国際テロリズムという新たな脅威と対峙することとなりました。我が国におきましても、北朝鮮の工作船事案、核開発疑惑等の顕在化により、安全保障にかかわる法整備及び論議を経て、国民の安全保障に対する関心は一層高まっており、自衛隊に対する期待は、益々増大しています。
 昨年の航空自衛隊は、航空観閲式を周到な準備の下に挙行したほか、総隊総合演習、各種の日米共同訓練等を通じ任務遂行能力の維持・向上を図って参りました。また、特別輸送機による国賓等の輸送、テロ対策特別措置法に基づく対米支援及び国際平和協力業務等の各種任務を整斉と行い、国内外から高い評価を得ることができました。
 さて、今年は3年に一度の航空自衛隊総合演習を実施し、経空脅威への対応という他では代替し得ない機能に関し、更なる能力の向上を図るとともに、コープサンダー、日米共同訓練等に積極的に参加し、日米共同対処能力の一層の向上に努める所存です。また、引き続きテロ特措法に基づく対米支援及び国際平和協力業務に努め、安定した安全保障環境の構築に貢献して参りたいと思います。
 さらに、平成15年は、現中期防衛力整備計画の中間点であり、極めて厳しい予算状況を踏まえ、重視すべき事項を見極め資源の重点配分に努めて参ります。
 昨年12月に統合運用についての長官報告を終えたことから、航空自衛隊としても「統合運用」を基本とし、更に任務を迅速かつ効果的に遂行し得る態勢への移行に積極的に参画する所存です。来年、航空自衛隊は創立50周年を迎えます。諸先輩が築いてこられたよき伝統を継承するとともに、新しい航空自衛隊の態勢の構築に向けて全力を挙げていきたいと考えております。
 最後になりましたが、皆様方の益々のご活躍とご健勝を祈念しまして、新年のご挨拶といたします。

市ヶ谷台で餅つき大会
幼稚園児も元気な掛け声
在日米軍家族も参加
陸自隊員の声援を背に、米軍家族が元気に餅つき
 12月18日、市ヶ谷駐屯地・基地(陸司令・藤井信二1佐、海司令・小林幹夫1佐、空司令・渡邊寛人1佐)は、市ヶ谷自衛隊友の会の共催と港区防衛親交会の協賛を得て、防衛庁庁舎内食堂及びD棟前東儀仗広場等で餅つき大会を催した。
 3司令招待者は、部外招待者約400名、部内招待者約30名が会場の隊員食堂に列席した。
 当日の催しは、主催者を代表して市ヶ谷駐屯地司令、共催者を代表して市ヶ谷自衛隊友の会・稲垣夫会長の挨拶、続いて市ヶ谷自衛隊友の会顧問・与謝野馨氏、海江田万里衆院議員の2氏が挨拶をした。引き続き来賓より新宿区長代理・橋口敏男氏、千代田区長代理・高山三郎氏、北原巌男防衛庁管理局長の3氏が祝辞を述べた。
 恒例の初杵は、3臼を4グループに分けて行い、それぞれ来賓等が威勢よく「ヨイショ」と初杵をついた。続いて鏡開きを行い、協賛者を代表して港区防衛親交会・渡辺三郎会長の乾杯の発声で、歓談となった。
 各部隊は、東儀仗広場等で臼を中心に輪を作り、大きな掛け声で餅をついていた。
今年も、在日米陸軍人と家族15名が参加しアメリカ訛りの掛け声が聞こえた。また、近傍幼稚園の園児たち80名が、元気な声で杵を振り上げ、餅を交代でついた。園児たちは、自分たちでついた温かい餅をほおばり、年末の楽しい一時を過ごした。

3面へ
(ヘルプ)

Copyright (C) 2001-2014 Boueihome Shinbun Inc