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   2002年11月1日号
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第14回アジア競技大会
自衛隊選手がメダル7個獲得
 韓国・釜山で16日間にわたって行われた「第14回アジア競技大会」が、10月14日閉幕した。

 今大会には、東チモール、アフガニスタン、朝鮮民主主義人民共和国の選手団も出場を果たし、全42の国と地域が参加。38競技420種目を約18000人(役員含)の規模で競い、自衛隊では、体育学校等から射撃、ウェイトリフティング、近代五種、ボクシング、レスリング、カヌーの6種目に総勢15名が出場した。

 大会後半、ウェイトリフティングの森田宗弘2陸曹(体校)が105Kg超級(男子の最重量級)で、トータル375Kg(スナッチ175、ジャーク200)をマーク。見事銅メダルを獲得し、今大会の同種目で、日本勢初のメダルを手にする活躍をみせた。

 また、カヌーは男子カナディアンペア1000メートルで安保泰斗3陸曹(東部方面後方支援隊)が銀、同カヤックフォア1000メートルでは佐伯将士3陸曹(通信教導隊)が銅メダルを獲得した。

 団体では、柳田勝1陸尉(体校)がエアライフル立射で銀、小西ゆかり3陸曹(体校)がスポーツピストルで銀、近代五種の溝内敬士3陸曹(体校)と村上佳宏海士長(体校)が銅メダルをそれぞれ獲得した。

 その他個人の結果は次の通り。

▽柳田勝1陸尉=エアライフル立射17位、スモールボアライフル9位、スモールボアフリーライフル3姿勢25位▽上之園正一3陸尉=エアピストル34位、ラピッドファイアピストル15位、スタンダードピストル22位▽田澤修治2陸曹=ラピッドファイアピストル1O位、スタンダードピストル35位▽尾上真理2陸曹=エアライフル立射16位、スモールボアライフル26位、スポーツライフル10位▽山下敏和2陸曹=スモールボアライフル30位、スモールボアフリーライフル3姿勢15位▽小西ゆかり3陸曹=エアピストル18位、スポーツピストル8位▽富永憲志2陸曹=記録なし▽松富紅美恵2陸曹=ウェイトリフティング女子53kg級5位▽溝内敬士3陸曹=近代五種19位▽村上佳宏海士長=同8位▽村橋薫3陸尉=ボクシングフライ級5位▽飯室雅規2陸曹=レスリング66kg級7位※以上すべて体校選手

▽安保泰斗3陸曹=男子カナディアンペア500m4位▽佐伯将士3陸曹=同カヤックフォア500m4位

体校7選手 全員優勝!!
全日本アマチュアボクシング大会
体校ボクシング班監督 3空佐中山昭宏

 9月19日から22日まで、札幌市の道立総合体育センターで実施された「全日本社会人アマチュアボクシング選手権大会」において、自衛隊体育学校ボクシング班から7名の選手が出場し、全員が優勝するという当校始まって以来の快挙を成し遂げた。大会は、ライトフライ級からミドル級までの9階級で争われたが、当校からはライトウェルター、ミドルの2階級をのぞいて出場した。

 ライトフライ級瀬戸口1士は、高校時代に選抜大会、インターハイ共に準優勝の試合巧者。決勝戦では昨年の国体準優勝者、地元の竹田選手を判定で下し、昨年に続き連破を果たした。

 フライ級は、調子の波に乗る山□士長。好戦的なファイトで3戦共にレフェリーストップ勝ちをおさめ、昨年に続く連破を果たすと共に技能賞を獲得した。

 バンタム級は努力家、西田士長が念願の初優勝を遂げた。持ち前のスタミナでラッシュを繰り返し、3試台とも最終ラウンドのゴングを聞くことなく栄冠を獲得した。

 フェザー級は1年生の古関1士が苦しみながらも4戦を勝ち抜き、嬉しい初優勝を果たしている。

 ライト級は全国大会の常連、平間土長が卓越したテクニックを見せつけ、全国レベルの大会では初優勝を飾ると共に敢闘賞を獲得した。

 ウェルター級はこの階級の実力者で、昨年の全日本選手権大会で3位に輝いている菊池士長が貫禄勝ち。2年ぶり3度目の優勝を獲得している。

 ミドル級の野村士長もこの階級の実力者。全日本大会、国民体育大会出場経験の貫禄で順当勝ちした。

 ボクシング班は、この勢いを10月末に開催される高知国体、11月に熱海市にて行われる全日本選手権につなげていきたい。また、2年後のアテネオリンピックに出場、上位入賞出来る選手を育成していきたい。


応募総数6千人上回る
体験飛行(入間基地)抽選会
平成14年度自衛隊記念日行事の一環として、11月10日、空自入間基地で開催される自衛隊体験飛行の抽選会が空幕広報室で10月22日行われた。

 今回、C-1輸送機460名、CH-47型輸送ヘリコプター540名、あわせて1000名の搭乗希望者を公募。ハガキとインターネットによる約2ヵ月間の受付け期間中、合計3068件、6164名の応募があり、C-1は7.5倍の倍率となった。

 抽選は、小川剛義監理部長、飯田雅典広報室長、所谷尚武・防衛ホーム新聞社社長、阿曽源彦・エアワールド社長により、事務官、室員6名の立ち合いのもと、厳正に実施された。

 当日は、C-1機が2機で12回、CH-47機が3機で18回運行し、約15分間のフライトを行なう予定。

防衛ホーム 俳句コーナー
連れもなく十一月の蜻蛉かな 小川淑子

冬日射し車内浮遊の塵照らす 神濱桜枝

だんだんに谷中に集ふ赤とんぼ 金光理風

問はれれば何か応へて松手入 長屋花子

大根切る千六本は母の音 越後小吹

桔菊やさりとて老になりきれず 内田益子

鶲(ひたき)来てたちまち楽し庭仕事 三川明美

職退きて七曜阜く今朝の冬 松本直喜

年寄の気儘(きまま)な暮し寒雀 西村孝彦

ビール干す独りに通り雨の音 鈴木吟悠

昨日今日妻は静かに障子貼る 青木猛

時雨来て傘の二人となりにけり 脇田忠俊

日を浴びて届かぬ高さ鳥瓜 古賀生子

老いて恋ふふる里遠く草紅葉 須賀きよ

山の子の朝の挨拶爽やかに 津田啓子

冬の雨さめざめと降り続きけり 石田孝子

奥祖谷の狼煙(のろし)めきたる焚火かな 東原裕一郎

悲しみは後でくるもの肌寒し 佐藤玲美

能面の愁ひを映す月明り 平岡みのり

紅葉を想へば国に帰りたし 小西多恵

 選者吟

まぎれ行くかなしさ秘めて雪蛍 保坂伸秋

(「栃の芽」誌提供)「栃の芽」誌をご希望の方は<栃の芽会連絡先=防衛庁技術研究本部第4研究所・畠中草史氏 042・752・2411>へご連絡下さい。


音楽まつり抽選会開く
応募総数(葉書)10万通超える
 11月22・23日に開催される「自衛隊音楽まつり」の葉書とインターネットによる応募の抽選会が10月16日、防衛庁で行われた。

 最初に、伊東盛夫内局広報課長、河村仁陸幕広報室長、後藤忠司海幕広報室長、飯田雅典空幕広報室長が警務宮立会いのもと厳正に抽選、これにより葉書は各回3000通(6000名)、4回の公演で合計12000通が、インターネットでは各回100通(200名)、合計で400通が当選した。今回、葉書による応募総数は10万通を超え、倍率は平均で8.4倍、第3回公演(23日(土)14時から)は17倍を越える倍率となった。また、インターネットによる応募も昨年と比較して3倍近く増加した。

 今年の音楽まつりは「世界の絆〜人と自然の調和〜」をテーマに防衛庁陸・海・空自衛隊音楽隊のほか米海軍第7艦隊軍楽隊、韓国空軍軍楽隊が初参加するなど総勢約1000名が出演、東京・日本武道館で2日間で合計4回の公演が行われる。

論陣・・・近づく”金融危機”を解決せよ
銀行幹部に責任を
 「日本の経済を安定させてください」。これが切望している今の声である。このところの報道で”近づく金融危機”の文字がやたらと目について仕方がない。周囲を見回しても会社の倒産による失業者が確かに増えている。不景気、デフレを通り越して経済は危機に陥っているのは間違いない。

 竹中金融・経済大臣に皮肉をいう訳ではないが「もうテレビで経済評論をやっている時期ではありません。当面の景気回復政策を小出しにせず、将来のビジョンも加えて、思い切った金政策を出してください」との気持ちが思わず口をついて出るのは、わたしだけではあるまい。

 いまのままでいくと金融機関、とりわけ大手銀行の手持ち株は、どんどん含み損が増えて不良債権の処理どころか、銀行自体の経営すら危うくなってしまうのは間違いない。かつて不良債権を速やかに処理しますとして総額十兆円もの公的資金、即ち国民の血税を注ぎ込んでもらったにもかかわらず、結局のところ不良債権の処理は進まず、じぶんたちだけが生き残っただけに過ぎなかった。

 銀行が健全であるかどうかの目安になっている自己資本比率も、ある銀行は八パーセントにまで下落している。良い銀行でも九パーセント台に落ち込んでしまっている。むづかしい言葉を使ったが、八パーセント以下になると銀行経営がドン底に落ちたことを意味する。もっと分かり易くいうと、八パーセントを割り込むと貿易決済や外貨取引きなどの国債業務が一切できなく

なるのである。当然、収益は減り、国際的に信用を失ってしまう。

 一九八八年、八九年の公的資金注入が、無駄だったのに加え、竹中大臣は「十三兆円の公的資金を投入する必要がある」と語り、実行に移そうとしている。その資金で早急に銀行が抱える不良債権を処理しようというのだが、果してその効果が良いほうに出るかどうかが甚だ疑問に思えてならない。

 銀行の含み損が増えれば、不良債権の処理どころか、銀行生き残りのための救済資金に使われかねない。銀行はじぶんたちがサバイバルに躍起となれば、そのひとつの手段として”貸し渋り”に走ることになる。不況下で必死に商売をしている企業や中小事業者にとって”貸し渋り”は破産への最短距離にある大障害である。いまの経済状態の中での貸し渋りは、いきおい”倒産企業続出”という最悪の事態を招いてしまう。

 不況の原因については「国内外にある」といわれている。国際的にはアメリカの動向である。ブッシュ大統領は「なにがなんでも、テロを助けているイラクを攻撃する」と叫び続けている。イラク、シリア、北朝鮮などを悪の槍玉にあげ、「他国が支援してくれないならアメリカだけででもイラク攻撃する」と発言、国連安保理事会に、再度のイラク制裁決議を迫っている。

 戦争になったあとアメリカ経済はどうなるのかとの先行き不安からアメリカ経済は目に見えて落ち込んでいる。株式をはじめ各債券価格の大幅な下落、乱高下がそれを物語っている。

 アメリカ経済の先行不安が「そのまま日本に持ち込まれて、日本経済が狂ってきている」という識者がいる。確かにそれも日本経済を悪化させている一要因かも知れないが、本当は日本自体の経済政策の失敗と見ていいだろう。先行きが全く見えないいまの状態で新しい設備投資などはできないし、不況の悪化が激しくなっているときに国民の消費が増えるわけがない。むしろ、急増する失業者の群れをみて、ますます懐は固くなり、節約した虎の子は預貯金に回しているのが実態である。

 銀行の不良債権処理は早くやらなければならないのは当り前のことである。いくら預金していても銀行が倒産すれば最高一千万円しか払い戻さないというペイオフも二年間延長させた。民間の業者、庶民はちょっと胸をなでおろした。最後に主張することがある。不良債権の処理などで経営を失敗した銀行の責任者には「すべて責任をとらせよ」である。

 これまでどんな場台でも銀行の最高幹部級で辞めさせられたものがいない。かつてアメリカで金融不況を招いた際、銀行の経営陣は何千人も司法当局に逮捕され、有罪になった。日本もその厳しさを見習うべきである。

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